サンドラとステラ
カルとステラはいつものように、時の間にやって来た。カルはステラに、ちょっと気になっていた事を聞いてみる。
「ステラさん、修行の前に、ちょっと聞きたい事があるんですが…」
ステラは、いつものように笑顔で答える
「あら、何かしら、カルちゃん」
「あのー、ステラさんとお師匠様ってどんな関係なんですか?」
「うーん、そう言えば話してなかったわね…」
ステラは顎に指をあてて、ちょっと考えるような仕草をした後、カルに話しかける。
「えーと、簡単に言うと…そうね、その前に私の事を話した方が良さそうね」
ステラはカルの方を向いて、ゆっくりと懐かしむように話し始めた。
………ステラは自分の生まれから語り出した。
ステラは神なる父親と、女戦士の長である母親の間に生まれた。と言うより、突然現れた…。
神なる父親は、その力を持って、女戦士の長との間に子供を生まれさせた。母親が産んだのではなく、突然この世に現れたのである。父なる神が、母の血から作り出した存在だった。
母親は喜び、娘を次の長にしたいとずっと思っていたのだが、ステラは普通の人間ではなく、神の力を宿している事がわかった。ステラは無垢で、神の力があると知らされると、その力を一族の為だけではなく、世界の為に使いたいと考え出した。
ステラの一族、女戦士は、女性だけしかいない、隔離された世界で育つ。もちろん人族で、戦災で親のいなくなった子供や、捨てられた子供などをその里で女戦士として育てるのである。
その目的は、最強の戦士になる事で、ひたすらに戦士として鍛え続ける。あらゆる格闘術、戦略、武器の使い方などを里で学ぶ。
しかしステラには、人知を超えた力があり、里の中では勝てる者は存在しなかった。
そんな中、ステラは外の世界に憧れを抱くようになっていた。
「外の世界はどんななのかな?私よりも強い人もいるのかな…?もし、私より強い人がいれば、その人の力になってもいいな」
そんな事を考え続けていた。母親に外に出たいと言っても、もちろん反対され、外の世界に行く事も禁じられていた。
しかし、ステラは、その純粋さ故に里を飛び出してしまった。
初めて見る外の世界には刺激が多かった。しかし、ステラよりも強い者は、ほぼ皆無だった。ステラは自分より強い存在を、常に探していた。
そして遂に見つけた。それはドラゴンだった。普通のドラゴンには、ステラは軽く勝ってしまう。しかし、竜の王ならばどうだろう?と、考えたのだ。
ステラは、とうとう竜の王であるサンドラを見つけた。
そして、戦いを挑み、ギリギリのところでサンドラが勝利した。それは、まさに死闘だった…
最終的に竜の闘気である、「ドラゴンフォース」の前に敗れたのだ。
しかし、その後サンドラは、しばらく休眠状態に入るという事だった。何故か、なし崩し的に、ステラもサンドラに着いて来てしまった。
ステラは、神の力によって、歳をとらない。いつの間にか、一族からは、遠い存在になってしまっていた。
父なる神によって女戦士を継ぐように命令されたが、今の状態で良ければ長を受け入れると伝えた。それが父親に受け入れられ、一族の里には、別の長代理が代々受け継がれている。
サンドラもステラをどうするか考えた挙句、石像の門番ならば疲れなくていいのでは、と冗談で言ってみたところ、面白そうなので、ステラはあっさり受け入れたのだった。
ほとんど人も来ないので、ずっと石像のままで眠っていても大丈夫な為、悠久の時を生き続けるステラには、あまり問題無かった。最近、グリムに変わってもらっているが、いつ戻ってもいいと思っている。
「という感じなの、カルちゃんわかった?」
「はい、何となくですが…ステラさんもお師匠様が大好きなんですね?」
「ふふふ、そうね、私の力を、お嬢に使って貰えるなら、私も嬉しいわ」
カルはステラの話を聞いて、凄い人と一緒に修行させてもらっている事が嬉しかった。
「それじゃ、今日もやるわよ!今日の修行は、蹴りその2、よ!」
「はい、よろしくお願いします!」
カルとステラの修行は過酷だった。カルは死にそうになりながら、必死に着いて行く。
カルは、ステラも僕の師匠なんだと思うと、自分はなんて恵まれているんだ、と心の中で深く感謝した…
ステラのモデルは、某アメコミのヒロインです!
「縄」は使わせません。ファンの人ごめんなさい!




