第25話「太鼓とかき氷」
この度は第25話のアップロードが遅れてしまい、申し訳ないです!
いよいよ進たち4人は、魔釣のボスとの戦いへとなだれ込みます。
民間人の救助を救助班のヒーローに任せた李夢は、
時を同じくして、進、リコピンマン、浜川と落ち合った。
「……皆、これで一先ずこのエリア一帯の民間人は救出の目途がついた。
さて……僕たちは、アジトの奥に行こう。魔釣のリーダー達を潰しに行く。」
こうして李夢の指揮により、4人は魔釣のアジト内を探索する。
道中で歩兵の怪人を倒しつつ、目ぼしい部屋を虱潰しに探した。
そして暫くすると、4人は4階に派手な装飾のドアがあるのを発見する。
ドアの近くの看板には『特設コロシアム』と書かれている。
しかし奇妙な事に、ドアは最初から開かれていたのだ。
それを見た進が、ふとツッコミを入れる。
「……おかしいですね。普通の怪人組織のリーダーであれば、
敵に見つからないように何処かの部屋で身を潜める筈。
態々ドアを開けておくとは、リスク管理の上では愚策ですが……。
いや、もしかすると、お祭りが好きな怪人の事ですので、まさか──」
とある一つの結論に達した進に、李夢が話しかける。
「ああ……そうだろうね。派手で祭り好きのあいつらの事だ。
恐らく、自分の戦いをもエンタメと捉えていて、
今すぐ来てみろ、と挑発しているのだろうね。
だったら望み通り、出向いて全員スクラップにしてあげよっか。」
狂気を孕んだ笑みを浮かべる李夢に、周囲は少し引きつつも、
コロシアムの中へと足を踏み入れる。
4人がコロシアムの中に入り、試合場へと繋がる階段を下ると、
彼らにスポットライトが浴びせられる。
下のコロシアムの中は、4個の入場口が用意されている。
しかも、よく見ると上には立派な観客席が広がっている。
(市民の方を攫い、魔釣の方々はこんな趣味の悪い娯楽を……。
目覚めの悪い話ですね。決して許されない事です。)
進が秘かに怒っていると、突如としてコロシアムの中に大声が響き渡る。
「でやんでぇ、よく来なさったな!勇敢なチャレンジャーよ!」
4人が声のする方を見ると──そこには、
天井から吊るされた装置に乗った、手足の生えた和太鼓が立っていたのだ。
頭が叩く面となっており、側面に顔が付いている奇妙な風貌であった。
「俺っちの名前はバチバチ太鼓!元々は和太鼓ミュージシャンだったんだが、
馬鹿な奴に企画書を燃やされ、復讐として怪人に改造して貰ったんでぇ!
それは兎も角、お前ら……随分と俺っちのアジトで暴れてくれたものよ……。
だが、お前らの快進撃もここまでよ!出ませい、祭り好き共!!」
バチバチ太鼓ががなり立てながら頭をバチで叩くと、
四方の入り口から、大量のドローンやひょっとこ面の歩兵が現れた。
「このひょっとこは、俺っちと技術部門が共同開発した『踊ロイド』ってんだ!
見てくれは奇妙だが、酔拳には自信があるんでさぁ。さあ、やっちまいな!」
怪人の号令と共に、4人の下へとドローンと踊ロイドが迫り来る!
しかし李夢は、呆れた顔をしながら上に手を挙げて言う。
「……はぁ、あのね……僕の能力、事前にカメラとかで見ていなかったの?
こんな機械なんて、ただ僕の武器に変わるだけだよ……。」
李夢が手を挙げて念じると、何と50体近くのロボット軍団が、
動きを支配され、宙へと浮かび上がっていく!
そしてそれらは、一か所へと圧縮され鉄塊となり、
装置の上にいるバチバチ太鼓へと投げ付けられた。
バチバチ太鼓は焦りつつも、その一撃を寸前で飛び退いて躱した。
「でやんでぇ!想像はしていたがよ……何つぅ出鱈目な一撃でぇ。
こうなりゃちと早いが、『あいつ』の出番って訳だ……。」
バチバチ太鼓が飛び退きながら、頭を3連続で「ドドドンッ!」と叩く。
するとコロシアムの中に、突如として冷たい風が吹き荒れる。
進と李夢は一瞬驚きつつも直ぐに気を取り直したが、
浜川とリコピンマンは、思わず身を震わせる。
「くぅ……何という寒さでしょう!これはトマトスープが必要ですね……!」
李夢と進が冷風の吹く方向を見ると、
かき氷機の頭部を持つ怪人がコロシアムの入り口に立っていた。
今回のエピソードはいかがでしたでしょうか。
もしも「この小説が面白い!」「これからの展開が気になる」という方がいましたら、
ページ最下部から★での評価や、ブックマークをして頂けましたら有難く思います。




