マグロナイフをぶっ飛ばせ!
この度はいつも『シュールヒーローズ』をご覧いただき、
誠にありがとうございます。
最近は執筆スケジュールが少々タイトになっており、
連日投稿時間が遅れてしまう日が続いております。
それに伴い、今後の投稿時間につきましては、
「21:00~24:00の間」で、「書きあがり次第公開」とさせて頂きます。
連日のメッセージとなり、大変申し訳ございません。
今後とも、何卒『シュールヒーローズ』を宜しくお願い致します。
その頃、進はマグロナイフと闘っていた。
マグロナイフは、強烈な踏み込みで進の懐に飛び込む。
そして巨大な刺身包丁を片手で振るい、進を脳天から斬らんと襲い掛かる。
(ブゥン!ブゥン!ブゥン!)
「ギョハハハ!さあ進、お前は今からまな板の上の鯉だぜ!!
逃げろや逃げろォ!俺は逃がさねぇけどなぁ!!」
マグロナイフの包丁の太刀筋にはやや粗が見えるが、
巨体から繰り出されるそれは、人の命など容易く絶てるものであった。
しかし進は、顔色一つ変えず、次々と繰り出される包丁を避けていく。
「……これ位は問題ない……私の力でも避けられます。」
一方のマグロナイフは、最初こそ余裕を見せていたが、
進が平気な顔で避けている様子を見て、徐々に焦りを募らせていく。
「くそ、くそ、くそおおぉ!当たれ!この、このぉ……!!」
マグロナイフは自棄になって刺身包丁を振るうも、
太刀筋が乱雑であったので、進には余計に当たらない。
それに業を煮やしたマグロナイフは、力任せに包丁を下に振り下ろす。
「刺身になりくされぇ、進ゥゥゥ!!!」
進の眼前に包丁が迫りくる。しかし次の瞬間、何と信じられない事に、
進は両手を上げたかと思うと、巨大な包丁を両手で挟んで止めたのである。
真剣白刃取りが決まったのであった。
「……なん……だと……!?」
その光景を見たマグロナイフは、驚愕の表情を見せる。
自分の必殺の一撃が、目の前のか弱そうな人間に受け止められたのだから。
そして駄目押しとばかりに進は──
「……ふッ!!」
(……バキリッ!!)
──マグロナイフの巨大な刺身包丁を、そのままへし折ったのであった。
「なあああああ!?ば……化け物か……貴様……!」
目の前の光景に絶句するマグロナイフ。
一方の進は、そんなマグロナイフの様子を気にも留めず、
右手でへし折った刺身包丁の刃を持ち直す。
「……いけませんね。刃物は振り回したら危ないと、
親御さんには習わなかったのですか?全く……でも、まあ良いです。
貴方は怪人として街を危険に晒しましたので、
ヘラクレスカンパニー社則第13条に基づき、殲滅させて頂きます。」
進はそう言うと、あんぐりと固まっているマグロナイフに向けて、
折れた包丁の刃を投げ付ける。そして、それは怪人の脳天に刺さった。
(……ドズッ!!!)
「サシミッ……!?」
そしてマグロナイフは、奇妙な断末魔と共に機能を停止した。
「ふぅ……これで、一件落着でしょうか。」
マグロナイフを倒し、一息つく進。
そんな彼を見て、禰音と虎次が駆け付ける。
「いや……佐藤さん、
貴方って何で、毎回私の想像を超えた事をしでかす訳?
巨大なマグロの包丁を受け止めるだけじゃなくて、
それをへし折って投げ付けるとか……本当に人間辞めてるわよ。
私が必死に策を考えて、あの鉄砲魚を倒したっていうのに……。」
進の規格外の戦いぶりを見て、思わずげんなりする禰音。
「確かに、進のアニキには追いつけるビジョンが見えないっすね。
でも……だからこそ、自分も意識を高く持てる、というものっす!
くぅ~!!何時か、自分も進さんみたいに強くなりたいっすな!!」
虎次は相変わらず、ブレずに進の活躍をべた褒めしていたが。
こうして、禰音、虎次、そして進という3大ヒーローの手により、
紅唐区を襲った怪人達は滅び去った。
大仕事を終えた3人は、須田さんの車で会社まで戻るのであった。
(……全く、佐藤さんは毎回、本当に底が見えないわ。
でも、今回の事件では死人は出なかったし、
怪人から情報も手に入ったから、結果はオーライなんだけどね。
これからも期待しているわ、佐藤さん。)
禰音は一人、揺れる車内で今日の奇妙な日々を回想しつつ、
ふっと笑みを浮かべるのであった。
進、禰音、虎次の初の総力戦も、無事に終わりました。
さて……次回はいよいよヘラカンの闇が明らかになってきますよ。
今回のエピソードはいかがでしたでしょうか。
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