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「作る」と「過ぎる」  作者: persikka
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不思議な再会

うーん。

呻きながら寝返りを打つ。

夕方の不思議な出来事を思い出しながら。


 マリア先生の家から出ると、そこには「みね」と名乗った男が立っていた。

黒く艶のある高そうな車体のバイクを先生の家の前に止め、ヘルメットを外している。

「オー、ミネ。早かったネ。」マリア先生が私の前で珍しく日本語を話した。

「Hi! Maria.」みねはさっさと玄関のゲートを開け入ってくると、マリア先生を抱きしめた。

そしてちらっとこっちを見る。

「なんでリリーがいんの?」

「りりー?この子はユキちゃんよ。」マリア先生は少し困惑していった。

「私の生徒。なんで、あなたが」

「こないだ公園で…。」

「じゃあ、先生。」口をあけたみねを遮る。

「See you next week.」

「え…。ああ。Good bye,Yuki.」

私は急ぎ足でその場を後にしようとすると、突然腕をつかまれる。

「なに。」振り払いながら振り返ると、みねがじっとこちらを見つめていた。

「なんで?」みねが低い声で尋ねる。

「先生が今言ったでしょ。私、先生に英語ならってるの。」

「そっちじゃなくて、なんであれから来なかったの。」

「行くわけないじゃない。そんな、知らない人がいついてる場所なんて。」

「…。ま、そりゃそーか。」

そういいながらも、みねは私の視線をとらえて外さなかった。

「普通こねーわ。普通は。」

でも…。みねは一層声を沈めてつづけた。

「来いよ、気が向いたらさ。」

マリア先生が心配そうにこちらをちらちらとみている。

「向かないしもう行かない。」

私はそうきっぱりと言って再びその場を後にした。


それだけ。


それだけなんだけれど。


数時間が立って、夜になって、お風呂に入ってパジャマに着替えても

みねにつかまれた腕の感覚がずっと残って消えない。

硬くて骨ばった指で予想以上に強くつかまれた。

その感覚が

今にも夢の中へとひきずまれそうにまどろむ意識の中でも

しっかりと

腕に残って消えないのだった。

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