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聖女ノアールの受難 〜私のMPはゴミクズ勇者のためにあるのではない〜  作者: 水上 空


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聖地巡礼!『死なずの迷宮』でレベル上げ(物理


迷宮の入り口


一行がやってきたのは、古の英雄すら攻略を諦めたと言われる超難関ダンジョン『死なずの迷宮』。


ノアール:「ここよ……。ここの最深部にある『不死鳥の羽』があれば、私の蘇生MP消費が半分になるはずなの。カイト、今日こそは本気で守るから、死なないでね」


アイリス:「案ずるな。この迷宮のトラップ、私が全て『踏んで』無力化してやろう!」


ルナ:「……あの、私、暗いところが怖くて。杖から勝手に光球(爆弾)が出そうです……」


カイト:「大丈夫だよ。ここは『死なずの迷宮』だろ? 名前からして俺に優しそうだし!」


カイトが意気揚々と一歩踏み出した瞬間、入り口の「頭上注意」の看板が直撃。


カイト:「(グシャッ)」

三途の川


カロン:「……おかえりなさい。死因、『看板の角による脳天直撃』。……『死なずの迷宮』の入り口で即死したのは、あなたが史上初ですよ」


カイト:「名前詐欺だろ、あのダンジョン……。あ、スタンプお願いします」


カロン:「はい、13個目。……あ、ノアール様が今、看板を粉々に粉砕しながら呪文を詠唱してますよ」


そこには、頭から血を流してピクリとも動かないカイトと、その横で粉々になった「頭上注意」の看板をさらに踏み潰しているノアールがいた。


ノアール:「(無表情で杖を構える)」


アイリス:「……ノアール殿、目が。目が据わっているぞ。落ち着け、カイト殿はただ運悪く看板の角と重力に愛されただけだ」


ルナ:「……うぅ、ノアール様から魔王軍より恐ろしいオーラが……」


ノアール:「(深いため息を吐き、静かに詠唱を始める)」

『――慈悲深い神様も、こいつの死因を聞いたら即座に天国の門を閉ざすでしょう。看板の角に脳天を捧げ、迷宮の一歩目で命を散らすギネス級のドジ野郎。……スタンプが貯まる前に、さっさと戻って迷宮の掃除でもしなさい。……【いい加減にしろよこの看板娘ならぬ看板バカイトォォォ・レザレクション】!!!』


バチバチバチィィィッ!!(もはや電気ショックのような蘇生光線)


カイト:「(ガバッ!)……ぷはっ! ……ただいま! ……って、ノアール、なんか今の蘇生、頭の芯がジンジンするんだけど」


ノアール:「(冷たく言い放つ)……気のせいよ。MPの代わりに私の『殺意ストレス』を脳に直接流し込んだだけだから。さあ、次は看板のないところを歩きなさい。……アイリス! 先導して!」


アイリス:「道はこっちだ!(逆走)」

ルナ:「きゃあ! お化け!……【エクスプロージョン】!!」


ルナのパニック魔法が炸裂。しかし、魔法は逃げる魔物を無視し、迷宮の角を三回曲がって、最後尾を走っていたカイトの背中に着弾。


カイト:「(ぎゃあああ! 推進力に変換されるーーー!!)」


爆風で加速したカイトは、アイリスを追い抜き、全ての矢弾トラップを「身体で受け止めて」解除。そのまま最深部のボス部屋の扉を頭から突き破った。リッチ:「ククク……よくぞ来た人間ども。我が死の呪いを受けるがよ……」


ノアール:「(ブチ切れ)呪いとかもういいから! こっちには『歩く呪い』がいるのよ! ほらカイト、さっさと死んで!!」


カイト:「えっ、俺の役割それ!? ……わわっ、床にバナナの……じゃなくて『骨』が!」


カイトがリッチの足元に散らばっていた骨で滑り、リッチに抱きつく形で転倒。その瞬間、カイトのポケットに入っていた「三途の川のスタンプカード(満了済み)」が、リッチの額にピタッと貼り付いた。


リッチ:「な、なんだこれは……!? 凄まじい『死の気配』がカードから溢れて……ヒィィッ! お迎えが来たぁぁぁ!!」


リッチは「本物の死」を司るカロンのスタンプの圧力に耐えきれず、成仏して消滅。……しかし、その消滅の余波で発生した負のエネルギーがカイトに直撃。


カイト:「(あ、魂がソウルイーターされた……)」


ノアール:(リッチの玉座にどっかと座り、禍々しいオーラを放つ)

『――死を司る王をスタンプカードで成仏させ、自分まで一緒にお供する大馬鹿野郎。冥界の王に気に入られる前に、私の下僕として現世に繋ぎ止めてあげましょう。……【いい加減にしろよこの死のデパート・バカイトォォォ・グランド・レザレクション】!!!』


ズガァァァァン!!(迷宮が半分崩壊するレベルの光)


カイト:「(ガバッ!)……ただいま! ……あ、『不死鳥の羽』ゲットしたよ!」


アイリス:「素晴らしい! カイト殿が死ぬたびに、我々のレベルが上がっていくのを感じるぞ!」


ノアール:「(白目)……レベルが上がってるのは、私の『罵倒スキル』だけよ……」

カロン:「はい、14個目。……カイト様、この調子だと中盤が終わる頃には、私のデスクがあなたの専用席になりそうですね」


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