祝・40回!聖女の逆鱗と強制バカンス
街道の真ん中で
四天王フレイムを退けた直後、カイトが地面に落ちていた「燃え残りの枝」に躓き、盛大にダイブ。運悪く、自分の『エクスカリバツの柄』が喉を直撃した。
カイト:「(ガハッ!……あ、記念すべき40回目がこんな地味な……)」
カロン(天の声):「(ファンファーレ鳴動)おめでとうございます! 通算40回達成!!」
三途の川・VIP特設会場
カロン:「(タキシード姿で)カイト様、ついに40回目ですね! 記念特典として、『冥界直営・三途の源泉、地獄の釜茹で温泉ツアー』をプレゼントします!」
カイト:「……温泉? 昨日入ったばっかりだけど、冥界の温泉なら効能すごそうだな」
そこへ、現世からノアールの「殺気」を帯びた声が三途の川まで突き抜けて届く。
ノアール(声のみ):『――ちょっとおぉぉ! カロン!! さっきから聞いてれば、また温泉!? 昨日死ぬほど入らされた(物理)のよ! 私のMPが枯渇してるのに、追い打ちで熱い湯に入れっていうの!? 営業停止にするわよ、この冥界ボッタクリ店!!』
カロン:「(ヒィィッ!)……せ、聖女様が本気で門を壊そうとしてる!? ……わ、わかりました! 特典変更します! 『現世の南国・海水浴コテージ宿泊券(MP超回復枕付き)』でどうですか!?」
ノアール(声のみ):『……よし、許可するわ。早くレザレクションさせなさい!!』
ノアール:『――温泉はもう飽き飽きよ! 海の潮風でその腐った不運を洗い流してきなさい! ……【いい加減にしろよこの40回記念バカイトォォォ・トロピカル・レザレクション】!!!』
ドゴォォォォン!!(蘇生衝撃波がヤシの木の形に炸裂)
カイト:「(ガバッ!)ただいま! ……って、景色が砂浜に変わってる!?」
カロンの慌てた手配により、一行は一瞬で南国のビーチへ。
アイリス:「おお! これが海か! まさに騎士の休息にふさわしい。……よし、カイト殿。泳ぐ前に準備運動だ!(カイトの両腕を掴んでプロペラのように振り回す)」
カイト:「目が……目が回る……あ、腕が抜ける……」
ルナ:「……あ、あの。カイト様の浮き輪……穴が開いてます。……【空気注入:エア・バースト】!!」
ルナが浮き輪を膨らませようとした魔力が強すぎて、浮き輪が大爆発。カイトはそのまま海面を水切りのように数キロ先まで跳ねていった。
ノアール:「(コテージの特等席でジュースを飲みながら)……ああ、極楽。……あ、アイリスさん。カイトが水平線の彼方でサメに囲まれてるみたいだけど、放っておいていいわよ。あそこなら蘇生の爆風で魚も獲れるし」
カロン(空中から声だけ):「41回目、ピッ! 海水の塩分による、脱水症状死ですね」
カイト:「(……まだバカンス始まったばっかりなのに……)」




