柄(え)だけで十分!?斥候部隊と死のピンボール
帰り道の不穏な空気
「伝説の聖剣」がただの「ハズレの柄」だった衝撃を引きずり、一行はゼニゲバ・シティへ続く森の道を歩いていた。
ノアール:「(虚空を見つめて)……バツ。バツなのね。私の期待も、予算も、全部バツだったのね……」
カイト:「まあまあ、ノアール。ほら、この柄、意外と握り心地はいいし……背中を掻くのにも丁度いいよ」
ルナ:「……カイト様、それ、聖剣じゃなくてただの棒です……」
その時、茂みから黒い鎧に身を包んだ『魔王軍・隠密斥候部隊』が音もなく現れた。
斥候隊長:「ククク……運のない人間どもめ。我ら魔王軍の進軍ルートを知ったからには、生かしては帰さん! 死ねぃ!」
三途の川
カロン:(ラウンジのモニターで現世の様子を見ながら)
「……あ、早い。隊長が名乗った瞬間に、カイト様が驚いて後ろに跳び、後頭部を『切り株』にぶつけて即死しました。……はい、ピッ(年間パス認証)」
カイト:「……不意打ちは心臓に悪いよ。あ、コーヒーおかわりいい?」
カロン:「蘇生光線が来ますから、飲み干してから行ってくださいね」
ノアールの怒りが、ガッカリ感と相まって爆発する。
ノアール:『――聖剣(偽)のショックも冷めないうちに、雑魚敵に驚いて魂を飛ばすんじゃないわよ! このバツ印をあんたの人生に刻んであげるわ!! ……【いい加減にしろよこのバツ印バカイトォォォ・レザレクション】!!!』
ドゴォォォォン!!(もはや蘇生という名の爆撃)
蘇生の衝撃波でカイトの体が弾き飛ばされる。その際、手に持っていた『エクスカリバツの柄』が、偶然にも斥候隊長の股間にクリティカルヒット。
隊長:「(ぐはっ!? ……な、なんだこの威力は……!?)」
さらに、カイトが地面で跳ね返り、再び木に激突して死亡(34回目)。
カロン:「(ピッ!)はい、お帰りなさい!」
ノアール:『しつこいわよ!! 【追い打ち・レザレクション】!!!』
二度目の蘇生爆風で、カイトの体が今度は「独楽」のように回転しながら斥候部隊のど真ん中へ突っ込む。
アイリス:「おおお! 見ろ! カイト殿が『死ぬたびに加速し、敵をなぎ倒す人間魚雷』と化しているぞ! これぞ新時代の剣技!」
カイト:(死ぬ→蘇生→吹っ飛ぶ→敵に当たる→死ぬ)を高速で3回繰り返し、斥候部隊を全滅させた。
斥候兵:「ヒ、ヒィィッ! あの男、死ぬたびに爆発して襲ってくるぞ! しかも手に持っている『謎の棒』から得体の知れない殺気が……!!」
生き残った斥候たちは、カイトの「死の執念(実際はただの事故)」に恐怖し、クモの子を散らすように逃げ去っていった。
カイト:「(ボロボロの状態で蘇生)……勝った……のか? 結局、この柄、一回も振ってないんだけど」
ノアール:「(座り込んで)……いいわよ、もう。その棒、魔除けとして持っておきなさい。……アイリスさん、私を背負って。もう一歩も歩けない……」
ルナ:「……カイト様。さっきの戦いで、スタンプが一気に35個まで貯まってますよ……」




