伝説の迷剣?その名は『エクスカリバツ』!
ゼニゲバ・シティ 冒険者ギルド
四天王(自称)を追い払った一行は、さらなる戦いに備えてギルドを訪れていた。そこでノアールが掲示板の隅に貼られた「古びた羊皮紙」を見つける。
ノアール:「ちょっと、みんな見て! 街の北にある『ダメ絶対の洞窟』に、かつて勇者が振るったとされる伝説の聖剣が封印されているらしいわ。その名も……『聖剣エクスカリバツ』!!」
カイト:「……エクスカリ……バツ?」
アイリス:「……バツ? 騎士の教本にある『エクスカリバー』の親戚か? なんだか最初から『ダメ出し』を食らっているような名前だな」
ルナ:「……あの、ノアール様。名前の最後に『×(バツ)』がついてるの、縁起が悪すぎませんか? 振ったら折れるとか、そもそも抜けないとか……」
ノアール:「(強引に押し切る)うるさいわね! 伝説の武器には『あえてダサい名前をつけて盗難を防ぐ』っていう高度な戦略があるのよ! ほら、カイト! あんたにまともな武器がないからいつも死ぬんでしょ。これさえあれば、死ぬ回数が半分になるはずよ(希望的観測)!
ノアールの熱意(と胃薬代節約への執念)に押され、一行は洞窟へ。
カイト:「なんか、入り口に『入るな危険』ってバリケードが張ってあるけど……」
ノアール:「伝説を隠すためのカモフラージュよ! 行くわよ、レッツ・聖剣ハント!」
ノアールが先陣を切って踏み出した瞬間、入り口に仕掛けられた「超古典的な落とし穴」が発動。しかし、ノアールは聖女の勘で回避。その真後ろを歩いていたカイトが、吸い込まれるように落下した。
カイト:「(シュタッ)……あ、意外と浅い――と思ったら、底にタケノコが……!」
三途の川
カロン:(年間パス用VIPラウンジのソファでくつろぎながら)
「……おかえりなさい。死因、『季節外れのタケノコによる串刺し』。……カイト様、聖剣を探しに行って、竹林の恵みに敗北するなんて風流ですね」
カイト:「……お尻が……お尻が痛いよ、カロンさん。あ、パスお願いします」
カロン:(スマホをいじる手間でピッ!)
「はい、31回目。……あ、現世でノアール様が、穴の中に聖水を流し込みながら『タケノコごと浄化してやるわぁぁぁ!』って蘇生呪文を練ってますよ。戻ってください」
ノアール:(穴の上から杖を突き出し、地獄の底から響くような声で)
『――聖剣を手にする前に、山の幸に魂を売ったマヌケな盾。そのタケノコのように、何度踏まれてもスクスクと不屈の精神(蘇生)で立ち上がりなさい。……【いい加減にしろよこのタケノコ野郎バカイトォォォ・レザレクション】!!!』
ズガァァァァン!!(穴の中から光の柱と共に、カイトが垂直に射出される)
カイト:「(ガバッ!)ただいま! ……って、今、空中でノアールと目が合った! 怖い!」
アイリス:「おお、カイト殿! 穴から飛び出すその姿、まさに抜剣の勢い! 聖剣エクスカリバツへの期待が高まるな!」
ルナ:「……アイリスさん、それポジティブすぎませんか……?」
一行はついに、光り輝く台座に突き刺さった一本の剣に辿り着いた。
剣の柄には、はっきりと「×」のマークが刻まれている。
ノアール:「あれよ! あれがエクスカリバツよ! さあカイト、抜いちゃって!」
カイト:「よし、任せろ……。ふんっ!!」
カイトが力を込めた瞬間、剣は驚くほどあっさりと抜けた。……しかし、抜けたのは「柄(持ち手)」だけで、刃の部分は台座の中に残ったまま、代わりに「残念!」と書かれた看板が飛び出してきた。
全員:「「「「やっぱりバツ(×)じゃねーか!!!」」」」
あまりの衝撃(と精神的ダメージ)に、カイトの心臓が一時停止。
カロン(天の声):「あ、32回目おめでとうございます(ピッ!)」




