四天王候補(自称)と、崖下のデス・リバウンド
アイリスの「最大加速・親切タックル」により、崖下へ突き落とされたカイト。
全身の骨が変な音を立てて砕け、意識が遠のく中、目の前に禍々しい影が立つ。
???:「ククク……運のない人間どもめ。我が名は『爆裂のガムド』。次期四天王の座を狙う……って、おい、いきなり死んでるぞ?」
三途の川
カロン:「……おかえりなさい。死因、『味方のタックルによる100メートル自由落下』。……ガムドさん、決め台詞の途中でターゲットが死んじゃって、あっちですごい困惑してますよ」
カイト:「アイリス……鎧の角が、ちょうど鳩尾に刺さった状態で落ちたんだ……」
カロン:(事務的にポン!)
「はい、16個目。……あ、ノアール様が今、崖の上から『もう一回落としてやろうか』って呟きながら、崖をノンストップで滑り降りてきてますよ。急いで再起動してください」
「――どきなさいよ、この自称候補!! 私の『ストレス解消(蘇生)』の邪魔よ!!」
ノアールが崖を滑り降りながら、名乗ろうとしていたガムドを裏拳で突き飛ばし、カイトの遺体の前に仁王立ちする。
ガムド:「な、なんだ貴様は!? 私の奥義を無視して……」
ノアール:(般若のような形相で杖を振り上げる)
『――崖から落ちて自己紹介を遮り、敵を困惑させる不届きな盾。三途の川でカロンさんとお茶を飲む前に、私の鉄拳ならぬ聖光を受けなさい。……【いい加減にしろよこの崖っぷちバカイトォォォ・レザレクション】!!!』
ドゴォォォォン!!(蘇生衝撃波が爆発。崖の一部が崩落する)
カイト:「(ガバッ!)……ただいま! ……って、今、空中でガムドさんと目が合った気が……」
ガムド:「な、なんだ今の光は!? 瀕死の男が一瞬で全快……!? これが伝説の『超速再生』か……!!」
アイリス:「(崖を転がり落ちてきて)おお! カイト殿、やはり『死ぬことで爆発する』戦法だったか! さすがは我らが主、敵の戦意を削ぐのが上手い!」
ルナ:「……あ、あの、ガムドさん……怖いです。……【カイトホイミング:スター・ダスト】!!」
ルナが怯えて放った魔法。当然のようにガムドの鼻先をかすめ、空中を三回転して、起き上がったばかりのカイトの脳天にクリティカル・ヒット。
カイト:「(アギャッ!?)」
ガムド:「な、何!? 味方が味方を攻撃しただと!?……いや、待て。あの爆発……威力がさっきより上がっている!? まさか、死ぬたびに強くなる『狂戦士の魂』の持ち主か!?」
ノアール:「(白目)違うわよ……。私がキレて、蘇生の出力(殺意)を上げてるだけよ……」
カイトが「死ぬ→爆発(蘇生)→ルナの魔法で再び爆死」を繰り返した結果、ガムドは「こ、こいつらはバケモノだ……!」と恐怖し、泣きながら逃げ帰っていった。




