第十話
あれから数日・・・。
佳君から私に連絡が来た。
「桜?ちょっと時間良い…?」
なんだか、つらそうな佳君の声がしている。
「佳君?大丈夫だよ。どうしたの?」
「桜・・・。俺、やられちまったよ。。。」
「え・・・?どうしたの?」
「結婚詐欺。。。
結婚式用にためた金を、
結婚予定だった人から持ち逃げされた。。。」
佳君はえらく酔っているようだった。
「俺、何のために尽くしてきたんだろう。。。」
私は咄嗟には、口から出てこなかったけど、
「・・・大丈夫だよ。
相手の親御さんは?
警察にはもう連絡した?」
「ダメだった・・・。
俺が会っていた相手の親は、役者だったみたいで、
全く知らないって。。。
俺の相手は、警察も追ってる特別手配犯だったみたいだ。。。」
佳君のこんな悲痛な声を、私は初めて聞いた。
しばらく会ってない間に、こんなことになってるなんて。
「佳君、大丈夫!?」
「俺はぁ、もう無理だよ。。。
心が折れちまった。」
「佳君、今どこ!?」
「自宅。。。」
どうするべきか。。。
かなり心配だ。
このまま電話で引き伸ばしながら、警察に保護してもらおう。
私はそう思い、佳君の自宅の住所を聞いた。
佳君は答えてくれて、警察に連絡したけれど、
警察が到着したときには、佳君はすでに骸になっていた。




