付録 第一章の登場人物紹介 勇者一行
アリスト
アリスト・ブリターニャ。
金髪で青い目の美形。
初出時、二十八歳。
勇者一行で最年長で事実上のリーダー兼スポンサー。
この世界最高位の魔術師。
実はブリターニャ王国の第一王子。
正妃の子であり、王位を就くのは男子のみという定めがあるので当然王太子になるべきなのだが実現していない。
「第一王子である以外に取り柄のない女にだらしのない無能」というのが一般的な評価であるが、為政者として必要な才はすべてトップ水準にある。
彼が王太子の地位に付けないのはそれとはまったく別の理由である。
金に関しては非常にシビア。
フィーネ
フィーネ・デ・フィラリオ。
初出時二十一歳。
勇者一行の女魔術師。
高位の魔術師であると同時に剣士としても高位にある。
白い甲冑と特製の素材でできた細身の剣を愛用している。
好戦的で加虐趣味、さらに毒舌家。
「銀色の髪の魔女」という二つ名がある。
フランベーニュ王国の大貴族の娘。
ちなみに実家であるフィラリオ侯爵家はフランベーニュ王国の十大貴族のひとつ。
そして、それを示すのが「デ」で、この前置詞をつけられるのは建国時に公爵、侯爵の爵位を与えられた十家だけである。
実はグワラニーとともに異世界に飛ばされた者であり、元の世界では医者。
彼女がアグリニオンで唯一究極の治癒魔法「死者蘇生」を使用できるのはそのためである。
そして、彼女は「死者蘇生」の応用となる「完全復元」と「完全再現」という特別な魔法を使用する。
また、通常人体に対して使用する治癒魔法を武具にも使用しているのは彼女のみで、さらに彼女は自身が所有する土地に対しても治癒魔法を使用し疲弊を防ぎ圧倒的な収穫量を確保している。
元の世界では多趣味であったのだが、そのひとつが剣道。
多くの事例で示されておるとおり、異世界転移した者は元の世界での知識や経験が能力に反映される。
本来別系統の修行が必要な魔術師と剣士。
さらに同じ魔術師でも治癒は長い期間修行をしなければ高位の魔法は扱えないことから治癒魔法を会得している者は軍に同行している魔術師とは別系統の治癒師と呼ばれ区分されることが多いのだが、フィーネはそのすべてにおいても頂点の技能を持つ特別な存在であるのはそのためである。
また、別の世界の多くの冒険譚には登場するものの、この世界には存在しなかった「勇者」という名を使い始めたのも彼女である。
その他にも「一頭の羊に率いられた百頭の狼の群れは、一頭の狼に率いられた百頭の羊の群れに敗れる」など異世界産の多くの言葉や格言を披露する。
ファーブ
ファーナ・ブラウナ。
初出時十八歳。
自称この世界最高の剣士であり、少なくても人間界では無敵。
勇者とはファーブを示し、世間一般では勇者一行のリーダーはファーブと思われている。
思考が直線的であり、正義を心の底から信じている。
通常は髪色と同じ漆黒の甲冑を纏い、大剣を振るうが、戦斧を利用している。
別名「糞尿勇者」。
マロ、ブラン
アリスト・マロリージャ、ブラン・マロリージャ。
勇者一行に属する兄弟剣士で十七歳と十六歳。
剣士。
翡翠色の目を持つ兄はアリスト以上金にシビアで、三人の脳筋剣士のなかでは一番思考が柔らかいともいえる。
三人の剣士の中で唯一の彼女持ち。
兄と同じ瞳、同じく兄と同じ明るい茶色の髪の二つ年下の弟は連戦連敗ながら賭け事をこよなく愛する脳筋中の脳筋であり、思考が直線的であるのだが、そのため結論に最初に辿り着くことがある。
マロは戦斧、ブランは大剣を愛用している。
ふたりはファーブ命名「糞尿兄弟」で、フィーネは三人纏めて「糞尿三剣士」と呼んでいる。
ちなみにその由来は、恒例の口論の中で飛び出したもの。
「ファーブは泣きながら死ね→糞尿漏らして死ね。糞尿兄弟→それはこっちのセリフだ。糞尿勇者」という流れである。




