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たまおの不幸な卒業文集  作者: 花南
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07/20

 夏休みだって生徒会と監査委員は仕事が山積みだ。

 それがまったく仕事をしようとしない山田が生徒会長の生徒会だったりしたら、篠宮さんの仕事の量はとてつもないだろう。書記や副会長は何をやっているというのだろうか……どうして書類にはいつも篠宮さんのサインしか入っていないんだろうか。どうして報告書は全部篠宮さんの文字なんだろうか。篠宮さんに仕事させすぎなんだよ、お前ら。

 僕は山のように積み上げられた書類のひとつひとつに目を通しながら、その綺麗に揃った文字から篠宮さんという人格を読みとろうとした。篠宮さん……話したことないけれどもどういう人なんだろうね、僕は彼女のことを文字しか知らない。

 なんとなく、すごく神経質で苛々してばかりいて、だけど文句は言わなくて黙々と仕事をこなして、それで都合よく仕事とか押し付けられちゃうんだけれども半ばキレ気味になりながらもついついやってしまうような人……というのを想像。なんなんだ、この想像力。筆跡から人格を想定することは科学的にできると証明されてはいるけれども、別に僕は篠宮さんの性格を文字から分析しているというより、この綺麗な文字を書く篠宮さんがそういう人だったりするんじゃあないだろうかと勝手に妄想しているだけで…変態じゃあないの?僕。こんなに篠宮さんのことを、というより篠宮さんの文字が大好きって変だよね。気持ち悪いよ。

 ふと、僕は生徒会に回すはずの書類の中にB5の白紙を一枚はさんだ。

 そこにこう書く。


 篠宮さん、君はどうして生徒会の仕事をひとりでしているの?


 余計なお世話だといわれるかもしれないけれども、中学校に入って初めて篠宮さんととるコンタクトだった。

「君、この書類を生徒会へ」

 監査委員に渡してから僕は次の書類へと目を通す。篠宮さんは今の質問にどう答えるだろうか。


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