魔法ランキング戦三日目1
魔法ランキング戦は三日目からタッグ戦になる。タッグ戦は二人一組のペアと成り戦うというもので、回数は一日目や二日目と同じ五回となっている。五回のうち三回は同じクラスの人と組み、残りの二回は違う人と組まなければならない決まり。出来ればハティと戦うのは避けたいけれど。
朝登校した私とハティに戦いを挑んできたSクラスの二人組を一瞬で片付けると、私たちは教室で静かな時間を過ごしていた。
「そういえば、ねぇハティ。今日誰と組むの?」
「えっと、ユニと組もうと思ってる。フリージアは?」
そうね、どうしましょうか。ナナリーやリリオンと組んでもいいけれど、それじゃ何か面白くないし。
「決めてないわ」
「そうなの?フリージアなら引く手数多だと思うけど」
「それはないと思うけど、まあ、何とかなるでしょ」
そんな楽観的な考えをしていた時、ふと教室の扉が開いた。
「ダスハート?」
開いた扉をみると、ダスハートが立っていた。ダスハートは誰かを探しているようで、きょろきょろとあたりを見渡している。やがて私とハティの姿を視界に収めると、こちらへ歩いてきた。
「フェルマール」
「フリージアでいいわ」
「そう?それじゃフリージア。今日のランキング戦、僕と組まない?」
眼鏡をくいっと指で押し上げたダスハートからそんな言葉が飛び出してきた。
ダスハートに持ち掛けられた話を、私は顎に手を当てて考えていた。
ダスハートと?そうね。ハティとは組めないし、ユニやリリオン達と組んでも面白くないし。それも良さそうね。
なんで私がダスハートを気にしてるか、なぜダスハートが私にパーティの話を持ちかけたのか知りたいしね。
「いいわ。でも、一つ聞かせて?』
「なに」
「なんで私?」
そう言った瞬間、ダスハートはあっという顔をした。
「もしかして、嫌だったとか」
「ううん。別に組むのはいいけれど、なんで私か気になってね」
「そうか、よかった。なんでって言われても、僕はフリージアが良かったんだ。理由はないよ」
「そう。それじゃ、午後に」
「ああ」
そう言葉を交わし、ダスハートは教室を出て行く。ふと横をみると、頬を可愛らしく膨らましたハティがいた。
「私もフリージアと組みたかった」
「あはっ。しょうがないじゃない?決まりなんだから」
少しの頬を緩めながらの私の言葉に、ハティはさらに頬を膨らませた。
「フリージアは私と組みたくなかったの?」
それは聞かなくてもわかるんじゃない?
「勿論私もハティと組みたかったわよ」
「ほんとっ!?」
「ええ」
無い胸を張って頷くと、ハティが抱きついてきた。
「フリージア大好き!」
「私も」
ふふっ、ハティ可愛い。




