その後のリーディア
「なんだったの、あの子」
リリム達が帰った後、私はフリージアという子供のことを考えていた。一歳でありながら大人の私に対するあの口調や態度。リリムから話で聞いたこと。そして……
「新しい魔法の開発」
魔力は体内を循環させることで身体能力を高める事ができる。だが、魔力の制御を誤ると循環させていた魔力が暴走し、物凄い速度で体内を蹂躙して回る。いわば、回復不可能のダメージを負う。フリージアがやった事は、目に魔力を集めて不可視の魔力をみること。
魔力は今まで見る事は出来なかった。いや、違う。魔力は体内を循環させて身体能力だけを高めるためという固定観念に捉えられていた。目に魔力を集めて視力を高めるという思考に及ばなかった。だからどうすれば魔力を見れるか考えずに、無理だと決めつけていた。だれどフリージアは考えて行動した。恐らくリスクも考えて。
そして、魔力の形に合わせて自分の魔力の形を変え、ハティに受け渡すという所業をやってのけた。
ハティの魔力量はかなりの物。恐らく私の魔力量を軽く超えているはず。そして、フリージアが治療したときは、ハティの魔力はほとんど空だったはず。
魔力欠乏症は、元々持っている魔力の半分を回復すれば、魔力欠乏症は解消される。フリージアはハティの魔力の半分を回復させるだけでなく、魔力の全てを回復させた。
それだけの事をしておいて、汗の一つもかいていない。
リスクがどれくらいの物で、それに見合うリターンがあるかどうかを考える冷静な思考力と、それを実行して見せるだけの実力が自分にあるか判断する判断力。そして、それを実行して見せる行動力。
これらを踏まえて考えるに、フリージアは普通の子供ではない。とはいっても、こちらを害する意思はなく、邪険にする必要もない。まあなんにせよ、私の娘を助けてくれたことには変わりは無い。
「そうね、あの魔法に名前を付けるとしたら、"魔眼"ね」
『魔』力で視力を高めた『眼』で"魔眼"
「ん〜、なんか考え事をしたら喉が渇いたわ、紅茶を頂戴?」
「少しお待ちください」
紅茶をメイドに頼み、運ばれた来た紅茶を飲む。うん、美味しい。




