なずな -8
「満月の夜は宴をやるって決まりがあってな。みんな酔いつぶれるまで飲んでいた」
オグナがアマテラスにも酒を渡す。
「……何でおまえが泣いてんだよ」
「すみません……」
アマテラスが涙を拭き、一口酒を飲む。
「……帝様を恨んでいらっしゃるのですか?」
「……どうだろうな?あれからいろいろと見て回ったが、平和なんて一部の人間だけで作れるもんじゃねぇ。帝が何をしようと結果は変わらなかっただろうよ。襲撃の件は許すことはできねぇけどな。
生まれたガキ達を鍛えてんのは、いつか大和の恨みを晴らしてほしいからかもな」
自嘲気味に笑う。
「……いいえ、きっとスサノオ様は家族が欲しいだけなんだと思います……」
「あ?何か言ったか?」
「いえ、何も」
アマテラスがまた一口酒を飲んだ。
「あ゛~~~」
「眠そうですね、ツクヨミ」
「眠れんかった……」
「何かあったのですか?」
「何もないわい!」
「ちなみに私も眠いです」
「ぬあーー!?そ……それはつまり……」
「どうしたのですか?顔を赤くして」
「何でもないわ!!…………ところでアマテラス……」
「何ですか?」
「おぬしは、その……スサノオを……何というか…………好いて……おるのーー」
「よう、二人とも朝早ぇな」
「んにゃーーーっ!」
「朝から元気だな、ツクヨミ」
「びっくりさせるでない!」
「普通に声かけただけだろうが。ふぁ~~、眠ぃ……」
「ふぉ~~~~っ!!」
「何だ何だ、さっきから。何かの健康法か?」
「スサノオのどすけべ野郎っ!!」
「意味がわからん……」




