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なずな -7

昔、『大和寺(やまとでら)』という寺があった。


もともとは孤児を引き取っていたが、立て続けの戦から身を守るために武装し、ときには近くの村を守ることもあったそうだ。それが『戦屋 大和』の始まりだ。いつしか、弱い者のために、正義のためにと戦うようになっていった。


オレが大和に拾われたのは、戦屋になって数十年経ってからだ。まだ小さかったが、戦う術をいろいろと教え込まれた。が、実戦にはなかなか連れていってもらえなかった。……結局一度も参戦させてもらえなかったな。ま、戦い方を教えられたとはいえ経験のないガキだ。今考えれば当たり前だな。



あるとき、とある依頼を受けた。今までにないでかい戦だ。依頼人は、今の(みかど)達。平和のためにこの国をひとつにすると。


大和はそれに賛同し、戦い、勝利した。

これで平和になる、戦うことしか知らない俺達はどうすりゃいいんだ~なんて酒飲みながら笑いあってたのを今でも覚えている。



だがーー


国がひとつになって間もない頃だった。帝が大軍勢を引き連れて、大和を襲撃しやがった。「これからの国に、君達のような組織は不要だ」とよ。


多勢に無勢……勝ち目はなかった。オレを含めた数人の子供は屋敷からこっそりと逃がされた。そのときに持たされたのがその剣、草薙だ。

だがすぐに見つかり、追われて、仲間達とは散り散りになった。みんながどうなったかは今もわからん。だが、こうしてここにいても誰も訪ねてこないということは……まあそういうことなんだろう。



オレがここに戻ってきたのは、それから数年後だ。

雑草が覆い尽くした庭……焼けて朽ちた屋敷……仲間達はもう骨になってて、誰が誰なのかわからなかった。


だが、周りの村々はどうだ?昔と変わらず争い続けて……平和になるんじゃなかったのかよ……!帝は何やってんだ!?大和のみんなは何のために戦って、何のために殺された……!?


オレはここに仲間達を埋めて、墓標代わりにこの剣を刺した。

そして大和を再建したんだ。まだ死んでねぇ……戦屋 大和は生き続けてるってことを帝に見せつけるために!

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