112/171
第六話 -3
「………」
「………」
巧と陽芽は、その戦いを唖然としながら眺めていた。
特訓のおかげか、目で追うことはできる。が、一緒に戦える気がしない。レベルが高すぎる。
なずながオロチに近接攻撃をしかける。が、オロチは攻撃を避け、なずなの後ろに回り込む。
「なずなっ!よけてっ!!」
巧はとっさに叫んだ。
「………?」
オロチが自分の手のひらを見る。
先程の攻撃。確実になずなをとらえたはずだった。
しかし、攻撃はなずなに避けられたのだ。
「……今のは……?」
なずなも、回避できたことを不思議に思っていた。
「……ククッ、おもしれぇ!」
オロチが風を起こし、なずなを吹き飛ばす。
「ぐぅっ…!!」
オロチがダッシュ。追撃するつもりだ。
倒れたなずなに馬乗りになり、拳を振り上げる。
「やめろぉぉぉっ!」
「巧さんっ、ダメですっ!」
陽芽の静止も聞かず、とっさに巧が飛び出す。
敵わないのはわかってるし、怖い。それでも、仲間がやられるのを黙って見ているなんてできない。
間に合え……間に合えっ……間に合えっ……!
「間に合えぇぇぇぇっ!!」
次の瞬間、巧はオロチを体当たりではじき飛ばしていた。




