『一日の誤差』
私はノックをした。
ノックは思っていたよりも大きく響いた。ずっと大きく。指が勝手に木を叩いた——たぶん一日中溜まっていた緊張が、ついに出口を見つけたのだろう。私自身、その音に驚いて飛び上がった。
中で何かが倒れる音がした。重いものが。それからもう一度——より軽く、まるでペンが落ちたかのように。そして続いて、押し殺された声。言葉は聞き取れなかったが、その口調は間違いなかった。悪態だ。日本語の、抑えられた、しかしまぎれもない悪態。
私はドアを引いた。
桐人は机のそばに立ち、膝を急いで払っていた。彼の足元には倒れた椅子が転がっていた。彼は私に目を上げた——怯えた目ではなく、むしろ苛立った、不器用なところを見られた人間のような目で。私は何も気づかなかったふりをした。しかし気づいていた。
彼は椅子から落ちたのだ。おそらく背もたれに寄りかかって座っていて、椅子ごと倒れたのだろう。生徒会長。秩序の長。学校一の優等生。自分の部屋の床に倒れていたのだ。
「こんな遅くに誰か来るとは思わなかった」と彼は言い、ネクタイを直した。それから、少し間を置いて付け加えた:「ロシアの人たちは、時間の感覚が違うんですか?」
それは冗談のつもりだった。不器用で、臆病な、氷の上での最初の一歩のような。私は思わず言い返した:
「まるまる四時間ね」
そして四本の指を立てた。桐人は瞬いた:
「待って…なぜ四?六じゃないのか?」
「エカテリンブルク」
彼は言葉を切った。頭の中で何かがカチッとはまるのが見えた——タイムゾーン、モスクワとの時差、東京との時差。彼は全てを理解したかのようにうなずいた。実際には何も理解していなかっただろうが。そしてそれがなぜか、彼をより人間らしく見せた。
「それで」と彼は背筋を伸ばし、ジャケットを整えた。「何の用だ?」
「忘れ物係はどこですか?」
「それだけのために…」と彼は言葉を切った。その目に何かが一瞬よぎった——まっすぐ見つめていなければ気づかなかっただろう。「何をなくしたんだ?」
「鉛筆です。たぶん昨日、どこかに置き忘れたみたいで」
「鉛筆?」と彼は机に近づき、引き出しを引いた。一瞬ためらい、下を見つめた——そして私は気づいた。彼は忘れ物係を探していたのではない。彼は落とした時に落としたペンを拾っていたのだ。しかし引き出しの中にはペンだけではなかった。彼は背筋を伸ばし、私の鉛筆を手に持っていた。
「これか?」
私は手を伸ばした。しかし取らなかった。ただ見つめていた。
それは間違いなかった。木製の、角が少し擦り減った、後ろの端に歯形のついたあの鉛筆。私のものだ。テストの時に噛み、緊張すると指で弄び、スケッチブックに描く時は耳に挟んだあの鉛筆。手の温もりが染み込んだ。馴染み深いもの。
しかし側面には——黒く、押し込まれた文字で、焼き印のように、しかし実際は何か鋭いもので削り出された——刻印があった。
10.04.2022
四月十日。二二年。ちょうど一年前。一日の誤差を伴って。
私はその数字を見つめながら、内側で何かがゆっくりと、不可避的に冷えていくのを感じた。
「二〇二二年の四月十日に何があったんですか?」と私は尋ねた。
桐人は固まった。彼の指は鉛筆をわずかに強く握った。彼は口を開け、閉じ、目をそらした。
「それは…君が思っているようなことではない」と彼はようやく言った。「何も起きていない。ただの日付だ」
私は黙っていた。彼も黙っていた。部屋は静かで、壁の時計だけが秒を刻んでいた——乾いた、規則的な、水滴のように。
「青いネクタイを持っているか?」と桐人が突然尋ねた。
私は瞬いた:
「青い?」
彼は真剣な目で私を見つめていた。そんな質問にしてはあまりに真剣に。そしてその時、頭の中で何かがカチッとはまった。今朝のことを思い出した。須咲。ロシア語の「おはよう」。そして「遅れないでください」——桐人の口調で。そして彼の青いネクタイ——あの、生徒会が気に入っているやつ。
「あなたほど多くの色は持っていませんよ、会長」と私は言った。そして思わず付け加えた:「須咲…くそったれ」
私は小声でつぶやいたつもりだったが、桐人には聞こえた:
「須咲…くそったれ」と彼は繰り返した。しかし怒った様子ではなかった。むしろ疲れたように、また全てをめちゃくちゃにした人間の名前を繰り返すように。
「まあいいわ」と私は鉛筆を受け取って言った。「行くね」
彼は私を止めなかった。私がドアに近づいた時だけ、尋ねた:
「何かあったのか?」
私は振り返った。肩をすくめた:
「いいえ。ただ…」
「もう遅い」とか「疲れた」とか「邪魔したくない」と言おうとした。しかしその代わりに、ただ出て行った。
廊下は空っぽだった。照明は一つおきに灯っていて、影が長く伸びていた。足音が反響したが、私は気にしなかった。階段を降りながら、拳に鉛筆を握りしめて。
私の鉛筆。他人の日付が刻まれた。
昨年の四月十日に何があったのか、私は知らなかった。ただ一つだけ知っていた:桐人は嘘をついた。日付についてではなく——「何も起きていない」という点で。何かが起きた。そして今、その日が私の鉛筆に刻まれていた。誰かによって。何かのために。あるいは単に、私がそれを見るために。
誰かが、私が鉛筆を探しに来ることを知っていた。誰かがそれを教室ではなく、桐人の机の引き出しに置いた。誰かがそこに日付を刻んだ——田中の写真にあった日付ではなく、一日早い日付を。一年早い日付を。
四月十日。ちょうど一年前。一日の誤差を伴って。
私は校門を押した。警備員はもう私の方を見ていなかった——足を机に上げ、電話に夢中だった。通りは湿った空気と、濡れた落ち葉の匂いと、遠くの電車の轟音で私を迎えた。私は玄関先に立ち止まり、中野の灯りを見つめていた。
「遅れないでください」と私は声に出して繰り返した。今朝のことを思い出しながら。そして今度は理解した:須咲は桐人の真似をしていたのではない。彼は伝言を伝えていた。一人の青いネクタイから——もう一人へ。一つの日付から——別の日付へ。
私は鉛筆をより強く握った。それは温かかった。あるいは、私の手はもう冷たさを感じなくなっていたのかもしれない。私は踵を返して家へ向かった。しかし通行人たちが振り返って私を見た——おそらく、私の笑顔のせいで。奇妙な、楽しくない、パズルの一片をようやく見つけた人間のような笑顔。
10.04.2022
四月十日。二十三日ではない。二十四日でもない。ちょうど一年前。それは名前や影を纏い始めていた。まだ一枚の絵にはならないが、しかし確かに——もう私を離さなかった。




