表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦闘重機、益荒男(ますらお)っ、改め撫子(なでしこ)っ  作者: トウフキヌゴシ
第二章、ガゼフ内乱

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

47/48

おわるぜっ

 アレクは執務室で通信をしている。

「このままでは倒産よっ」

 アレクの母であり、ガゼフ第一王妃がモニター越しに言った。

 実家はベンツアー重工だ。

 ベンツアー重工は、東和とニャンドロスを戦わせて兵器を売ってもうけていた。

「母上、もう終わりにしましょう、東和とニャンドロスの血を流し過ぎました」

「それに、芋洗い坂に手を出したでしょう」

 芋洗い坂総合土建会社。

 アメリゴの鉄鋼王、”アイアンフェラー”財団の娘が、当時中堅ぐらいの会社だった芋洗い坂の若社長である、”芋洗い坂、いわお”にひとめぼれ。

 押しかけ女房したのは平民の間では有名な話。

 その結果、芋洗い坂が一流の会社に。

 後にうまれたのがマリアだ。

「鉄鋼を止められたのでしょう」

「くっ、ううう」

 第一王妃がモニターの先で崩れ落ちた。


 その後、主戦派であった、アウディー侯爵とバイエルン伯爵は横領や背任、さらに、東和の軍事情報をニャンドロスに流していた罪で、極寒の鉱山惑星に強制労働の終身刑になった。

 さらに、二人の令息も、東和やニャンドロスの女性に対する暴行で同じ惑星に送られる。

 第一王妃は王家から離縁を言い渡された。


 今回の件により、東和はガゼフから莫大な賠償金を得て独立することになる。

 第二王妃も王家の有責で離縁され、シャルロッテと一緒に東和に帰る。


 アレクは途中から、シャルロッテ姫の暗殺や攻撃をやめるように命令していたために刑は軽く、王子の身分をはく奪、謹慎処分を受けていた。



 ザアアア


 通信を終えたモニターがノイズを出している。

 モニターのあかり以外暗い部屋の中、アレクが一人机に座っていた。


 チャリッ


 アレクは、小さな音を出して喉元からネックレスを取り出す。

 その先には中に液体の入った塁滴状の小さなガラスのペンダントトップ。

 アレクが口元に運ぶ。


「だめですっ、アレクさまっ」

 自害しようとする主人を止める為、少年侍従が飛び出してきた。

 同時に、黒髪のメイドが暗闇から音もなく現れた。

 メイドがアレクのガラスの入れ物を持った手をそっと握る。


 その日、アレクと少年侍従、エリザベスと呼ばれた黒髪のメイドがガゼフから姿を消した。



 少年がふすまが少し開いて中を見ている。

 畳。

 その先には、紋付袴を着た鮮やかな金髪の青年と角隠しをした黒髪の女性が並んで座っていた。


「な~に、のぞいてんのよっ」  


 パアン

  

「ひゃあっ」

 後ろからふすまを開かれ、少年が部屋に転がりこんだ。

 少年と同じ年くらいの黒髪の少女が、腰に手をあてて立っている。

「もうっ、こそこそしないっ、今日は姉上の祝言の日よっ」

 少年をビシッと指を差しながら言った。


「ふふっ」

 鮮やかな金髪の青年が笑う。

 角隠しの女性が、くすくすと肩をふるわせた。



 ここは、東和の名もない辺境惑星。

 ”風魔の里”がある、ということをのぞいては。



 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ