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8話 外の刺激に触れて④
それから数日が経って。
未だにあの味の衝撃を忘れられずにいた。
あれから食べた上層の料理は、相も変わらずおいしくはあった。
舌の上でほどける程の上質な肉は、肉自体の旨みを損なわないように最低限かつ不足しない味付けで、実際最高クラスだとは思う。
けど無難。素材の良さを最大限に引き出してはいるけど、素材の枠から飛び出してはいない。素材を潰さないようにというのが枷になってるようにも感じる。
あの下層の料理を食べた時のような、驚き的な要素が薄い。食べ慣れてる、とはまた別の何らかの違いを感じる。
強く言えば、攻めの意欲を感じない。
これまでわざわざ渡ろうと思った事も無かったから、今更実感した。上層と下層との関わりは、かなり固めに断絶されてる。
実際に下層との中継になる者は、極一部に限られている。その極一部に該当するのが、橋渡しとなるプラーネ家。
自分も公務の大義名分があれば、そう思ってはいても、そう都合良く見つかるものでもなくて。
淡い夢だったか、と諦めかけた時だった。
下層募兵の話の続きを見かけたのは。




