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16話 近くも遠かった彼の地へ②

 それなりに長くじれったい徒歩移動、現地に着くも待たされる手続き。

 やっと終わったと思った矢先、到着する生活用品の荷物。その中身の確認作業が割り込んできて。

 手早く済ませたい気持ちばかり回って、一通り確認したつもりで確認漏れがあった気がして。それで3周の確認をして、余計に時間がかかって。



 やっと自由の時間!という勢いのまま飛び出した下層の町。

 となった段階で、ふと湧き上がる、引っかかる思考。

 ここは自分が知る常識とは別世界と言ってもいい場所。

 下層での食事のマナーが分からない。


 上層でのマナーは心得ている。しかしそれが下層でも同じ訳は無いだろう。

 そもそも当初の予定から大きく時間がズレてしまっている。昼と言うには遅く、夕と言うには早い時間。今飲食店に入る事自体がマナーに反する事だって大いにありうる。

 せめて中の様子は? どうにかして雰囲気を見る事はできない?

 下層の事自体まだよく把握できていないのに、単独で知らない店にって結構な難関なのでは?


 …うん、今はまだ時じゃない。

 段階を踏んでいこう。まずはこの場所に慣れる。

 今日の所は軽い散策に留めておこう。

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