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15話 近くも遠かった彼の地へ①
関所前。この大きな区切り線に、開けられた関所という名の小さな穴。
門によって切り取られた、向こう側の景色。広く長い真っ直ぐな大通り。この付近には見て目立つ建物は無いが、それでも自分にとっては非日常の風景。
近いのに縁遠い、隣の彼の地。
しかしそれはもう過去の話。
今はもう堂々と、公的なお役目として。守衛に敬礼までされて見送られて。
現地側での手続きを済ませる為に、まず目指すはこの道をずっと真っ直ぐ進んだ先の中央地区。
大荷物は別途で送られるから、最低限の手荷物で。
身なりも威厳と格の為のものから、下層に合わせた軽い服装に。
周りには「下層での仕事なんて気が重いだろう」とか言われたりもしたけれど。
今すぐにでも探索して回りたい気の軽やかさを押さえるのに必死だった。




