覚醒
健志は自宅の帰り、今日のことを考えていた
健志(確かに河童は俺に感謝してくれた
だけどまだ助ける方法はあったんじゃないか
馬鹿な俺にはわからない。でもそれは言い訳だ。
大事なのはこのような事態を二度と繰り返さないこと。
救える命は全部救ってみせる)
そして翌日また依頼が入った
雄二「依頼が来たけど、今日はやめておくか?」
健志「いえ行きます!罪を償うためにも俺はこれからも戦い続けます」
雄二「お前は本当に心が強いな。じゃあ依頼内容を話すぞ
最近、町では男性の失踪事件が相次いでいるそれを解決してほしいということ」
健志「わかりました。ではいってきます」
雄二「ああ、気をつけていけよ」
健志は町で聞き込みを開始した、その結果行方不明になった男性はみなある人物と関わっていることがわかった
調査を続けようと町を歩き続けた結果、気づくと夜になっていた
健志「もうこんな時間か」
美しい女性に声をかけられる
美しい女性「最近町で有名な妖怪退治の黒井健志さんですよね、少し相談したいことがあって私の家に来てもらえますか」
健志「もちろんいいですよ」
健志と女性は女性の自宅に向かった
健志は応接間に招かれ、早速相談を受けた
美しい女性「私の夫が行方不明で連絡もつかないんです」
健志「もしかしたら最近町で発生している男性の連続失踪事件に関係しているかもしれませんね。ちょうど捜査を進めていたところなんですがまだ全然手掛かりがなくて」
美しい女性「そうなんですか。今日はもう遅いですし、うちにお泊まりになられたらどうですか」
健志「ではお言葉に甘えて」
健志は食事をご馳走になり、風呂に入り、用意してもらった布団に入った
すると部屋に何かが入ってきた
???「いい男だ。よく眠っている。ではいただきます」
健志「宗近 赤火斬。森川流 龍月」
健志は布団を投げて一時的に視界をふさぐと立ち上がり布団の中に入れていた宗近を鞘から抜き
最速の一撃を繰り出した
健志「やはりお前だったか」
そこにいたのはとめてくれた女性だった。今の一撃で片腕が消えていた
美しい女性「バレていたか」
女性が真の姿になった。それは巨大な蜘蛛。女性の正体は妖怪 女郎蜘蛛だったのだ
女郎蜘蛛とは美しい女性に化けて男性を食う妖怪だ
健志「聞き込みの時点で被害者の男性たちがお前と関わりがあることには気づいていた。おとなしく捕まるなら殺さないでやるぞ」
女郎蜘蛛「立場がわかっていないようね。アンタが私に喰われて死ぬの」
健志「交渉決裂だな。お前はここで死ぬ」
女郎蜘蛛が糸を出すが健志が凄まじいスピードで糸を斬り接近
健志「お前みたいなやつなら躊躇いなく斬れる」
女郎蜘蛛「調子に乗るなよ小僧」
女郎蜘蛛がまた糸を放つがそれを交わし、女郎蜘蛛の足元にスライディング
脚をすべて切断した
そして脚をすべて失った女郎蜘蛛の前にいくと
健志「いまならこの場で殺さないでやる。どうする?」
女郎蜘蛛「降参します。」
健志「わかった。」
健志が警察に電話をかける。すると
女郎蜘蛛「バカめ!私に隙を見せたら死ぬんだよ」
女郎蜘蛛が脚を再生させ、突進してきた
健志「バカはそっちだよ。宗近 獄炎葬」
女郎蜘蛛はその一撃で消し飛んだ
健志「すみません。電話中に犯人の妖怪が襲いかかってきたので消してしまいました。」
警察「了解です。またこちらに来て事件の報告書だけ書いてもらってもいいですか」
健志「わかりました」
(俺はもう二度と間違えない。救える生命はみんな救ってみせる)
絶望を乗り越えてた黒井健志の覚醒。ここから健志の大活躍がはじまる
それからしばらくして
雄二が健志の自宅を訪れた
雄二「顔つきが変わったな。覚悟の決まったいい目だ。前よりもさらに男前になってるよ」
健志「ありがとうございます。新しい依頼ですか?」
その予想は当たり、また新たな依頼が入ってきたらしい
幽霊屋敷の調査
なんでも町外れの古びた屋敷に
かつて住んでいた伝説の剣豪
塚本健二の霊が現れるらしい
健志「廃墟になった自分の家に出現するだけならそっとしてあげてもいいんじゃないですか」
雄二「いや、肝試しで入った若者が襲われたらしい。死者が出る前に対処してほしいとのこと」
健志「まあ確かに、自分の家を探索と称して荒らされたら怒りたくもなりますがね。というか立ち入り禁止にすればいいんじゃないですか」
雄二「もちろん立ち入り禁止にはなっているんだがそれでも入るバカが多いらしい」
健志「自業自得じゃないですか」
雄二「まあそうだな。気乗りはしないと思うが任せた」
健志「気が乗らないなあ」
なんだかんだ健志は幽霊屋敷に向かうことにした。町から幽霊屋敷のある場所は遠く
立ち入り禁止のところに入っている若者に内心イライラしながら幽霊屋敷に向かった。たどり着くと想像以上にボロボロな屋敷に規制線が張られていた
健志「規制線が張られているのに行くなよまったく」
そして健志は幽霊屋敷に入って行った
中はさらにボロボロで床がギシギシいっている。だが心霊スポット扱いされている割にはラクガキなどもなく、ただの廃墟化した屋敷にしか見えなかった
中は外から見たとおりかなり広く、探索するのにかなり時間がかかった
1時間後、ようやく最後の部屋にたどり着いた
襖を開けると一人の着物を着た、サムライがいた
サムライ「お主、剣士か!面白い!
手合わせ願いたい」
サムライは立ち上がり、こちらに近づくと突然、居合を放つ
健志は後ろに引いてそれを交わした
健志「日本刀を抜いた瞬間がまったく見えなかった。あなたはすごい剣士だ」
サムライ「そちらこそ、今のを交わすとは若いのに大したものだ。たいていの剣士はこれで倒せるのだが」
剣士同士の一騎打ちが始まった。
健志は刀を振り上げ、唐竹割りを放つ、サムライはそれを受けた
しかしパワーは健志の方が上、サムライは仕方なく力勝負をあきらめ、健志の攻撃をいなして後ろに回避するしかなかった
健志「今の攻撃を受け流すとは、なんて技術」
サムライ「そちらこそ刀を振る速度、力、技術どれをとっても素晴らしい、同じ剣士だからわかる、規格外の才能を持ちながら途方もない努力を重ねたもののみがたどり着ける領域だ。名はなんという、成仏する前に聞いておきたい」
健志「黒井健志」
サムライ「いい名前だ。一緒に斬り合おう健志!」
両者による鍔迫り合いを合図に
静かな薄暗い部屋は戦場と化した
二人がふたたび距離をとると
健志が間合いを詰め、打ち込む
サムライはそれを受けてからいなし、カウンターの斬撃を放つ、健志はそれを回避し、突き技を放った。サムライはそれを紙一重で交わし、そこから部屋全体で激しい攻防が繰り広げられる!
足で部屋の中を移動しながら刀を交錯させ、斬り合う。
部屋中に火花が飛び散り、暗かった部屋が明るくなる
、刀をぶつけ合うことによって金属音が屋敷中にこだまする
まさに一進一退、至高の日本刀バトル
サムライ「健志!ソナタは本当に面白い。このままずっとこうして戦っていたいぐらいだ」
健志「なら互いの体力が尽きるまでやりましょう」
サムライ「それはいい!」
話ながらも刀と刀はぶつかり合い、お互いの体に傷をつけ、鮮血と汗が舞う
だがお互いに血が出ていることは気にせず、攻撃を加速させ続ける
健志(これが剣士の頂点、とても強い)
サムライ(これが戦い!こんなにも長く、楽しく戦えたのは初めてだ)
両者の激しい戦いは朝まで続いた
この究極の剣戦を制したのは健志
健志「これで終わりだ」
健志が刀でサムライの斬撃を受け、相手の刀を強引に弾いた
サムライの手から刀が離れ
全力を出し切ったサムライと健志が床に大の字で寝そべる
サムライ「ひさしぶりに楽しかった。これで未練を抱くことなく成仏できる!感謝するぞ健志!」
健志「こちらこそ楽しかった。ありがとう健二さん。あなたが転生したら、私が真っ先に挑みに行きます」
サムライ「転生か!それはいい。その時は私と
友達になってくれ」
健志「もちろんです」
サムライが光に包まれて、消える
健志はサムライの孤独な心を癒し、救ってみせた
そして健志は誰にも見られることなく最高の好敵手の消滅に対して静かに涙をこぼしたのだった。
これは剣豪 塚本健二が生きていた頃の話
塚本健二の家は剣の名家で先祖代々、塚本流剣術を受け継いでいた
塚本家の中でも健二は天才的だった
健二が6歳の頃
健二の父「すごいぞ健二!その年で刀を扱えるようになるとは将来が楽しみだ」
健二の母「健二は天才ね。母さん、嬉しいわ」
健二「ありがとうございます!母上、父上。
もっと剣の腕を磨き、この世界で最強の剣士になってみせます」
健二の父「いい子だ。なら私たちは世界一の剣士の親になれるわけだ」
健二の母「楽しみだわ」
健二は幼い頃から突出した剣の才能を発揮し
塚本家では歴代最強候補との呼び声も高かった
そんな健二にはある悩みがあった
それは健二が強すぎて同年代はもちろん、大人の剣士すら相手にならなかった。
子どもたち「健二と戦ってもどうせ勝てないからいいよ」
大人たち「こいつ本当に人間の子なのか、妖の血が入っているのではないだろうな。穢らわしい」
そして10歳にして
塚本家当主である父を倒してしまった
健二の父「見事だ、健二。私からお前に教えられることはもう何もない」
それから健二を孤独にさせまいと父がコネをフル活用して呼んでくれたどんな優れた剣術家すらも相手にならなかった
健二は12歳にして、世界最強の剣士と呼ばれた池川常春
すらも軽々と倒してしまった。
常春「見事だ。今日からお主が世界最強を名乗るがいい」
ついに念願の世界最強の剣士の座を手に入れたが、それは空虚な玉座だった。
彼は全力を出すことなく勝ち続けてしまい
本気を一度も出すことなく死んだ。
死後に伝説の剣豪の称号を得た彼だったがこの世に未練しかなく、成仏できずに廃墟となった自分の家を彷徨っていたが
来るのは剣士ではなく肝試しに来た若者ばかり
彼らは家を好き勝手荒らすので、最初のうちは我慢していたものの途中から痺れを切らし
刀を持って追いかけることで家から追い出すという強行手段を取るようになった
しかしその噂を聞いた妖怪退治を生業とする素晴らしい剣士がやってきた。健二はついに全力を出せる剣士と巡り会えたのだ。二人は朝まで勝負を繰り広げ
互いに全力を出し、満足すると健二は無事成仏した。




