フィンブルヴェトル
最終エピソード掲載日:2023/11/30
お隣さん、と変わった呼び方で己を呼ぶ声を、男はハッキリと覚えていた。世界が終わる頃になってようやく、"隣人"として交流を持てた少女の声だ。無情に氷に吞まれていく世界で、最期まで熱を、温もりを失わないでいてくれた灯火のような少女の声だ。
今になっても時々思い出す、あの冬の出来事を綴る。
―――儚げな隣人と征く、凍った世界の終焉を。
今になっても時々思い出す、あの冬の出来事を綴る。
―――儚げな隣人と征く、凍った世界の終焉を。