表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
好きな子を落とすために拾った黒ギャルに恋愛コンサルしてもらったら、なぜか俺にだけ激重で困っている件  作者: ちくわ食べます


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

29/32

第29話 これからはガッチー

 黒豹が、バッと両手を上げた。


 なんだ……どういう意味だ? 


「……やったよ! 全教科赤点なし! 1個もなかったよ!!」


 黒豹が大きくピョンっと飛び跳ねた。


「おぉっ!! やったなっ黒豹っ!!」


 お前はやれば出来ると信じていたぞ……


 いや、すげー心配してたけど……それは置いておこう。


「いえ~い!!」


 黒豹が俺の前に両手を出してきた。


 ……なんだハイタッチか?


「……いや、ちょっと恥ずかしいだろ」


「いーじゃん! 早く! ほらほらっ!」


「マジか…………」


 俺は周りをチラッと見た。数人の通行人がこちらを見ている。


 まあ、俺たちは……っていうより黒豹が騒いでるから目立っているのだろう。


「ほらよ…………」


 仕方なく俺は手を上げた。


 パンッ、と乾いた音が響く。


 黒豹の手のひらは、思ったより小さくて柔らかかった。


「やったぁ! ガッチー、ありがとう!」


「…………ガッチー?」


 それ、俺のことか?


「うん! もう真面目くんは卒業でしょ! これからはガッチーで決まりだよ! 画地野だからガッチーっしょ!」


「つまり、あだ名か。つーか誰がそんなあだ名を許可したんだよ……」


「いーじゃん。許可とか必要ないし! だってガッチーだもん。そんな感じだし。ガッチー、ガッチー! うぇ~い!」


「ったく……好きにしろ」


 そんなに嬉しそうにクルクル周って……なんだか犬みたいだな。


 アハハと笑いながらピョンピョンしてるけど……なんで「ガッチー、ガッチー!」と連呼してるんだ?


 ……テストの結果を喜べよ。俺をあだ名で呼ぶことの方が嬉しいみたいに見えるぞ?


「ガッチーのおかげで赤点回避出来た〜!!」


「いや、お前も頑張っただろ……」


 黒豹は、俺のツッコミなんて聞こえて無いのか上機嫌で「ガッチー!」と連呼している。


「ったく、おかしな奴だな……」


 よくわからんが、「黒豹と一緒に達成した」というこの感覚。


 案外……悪くないかもな。



「テスト頑張ったご褒美欲しい~! 焼肉食べたい~!」


 その夜。


 ご褒美に黒豹が焼肉に行きたいと駄々をこね始めた。


「なるほど、ご褒美か……」


 たしかに黒豹は、苦手な勉強をめげずに頑張った。何回も逃げ出しそうになったけど、ちゃんと向き合って結果を出した。


 そこは褒められる部分だろう。


 まだ留年回避が確定したわけじゃないが「打ち上げ」的なものをやってもいいかも知れない。


「じゃあ、お前の奢りでどうだ?」


「はぁ? そこはガッチ―の奢りでしょ!」


「焼き肉を食べたいのは黒豹だろ? なぜ俺が奢る必要がある」


「ケチっ……ガッチ―のケチ! そんなんじゃ星城院ちゃんに嫌われるからね!」


「くっ……」


 何かあればすぐに星城院さんを持ち出しやがって。


「いーじゃん、奢ってくれたって。アタシのご褒美なんだから……」


「そう、だな……仕方ない、奢ってやるよ。だが今回だけだ。今日だけだからな!」


「イエ~イっ!! 奢りの焼肉ぅ~!!」


 結局、俺の奢りで焼肉屋に行くことになってしまった。


 店はアーケード街にある食べ放題の焼き肉屋にした。とてもじゃないが単品で頼むような所は経済的にムリだからな。


「お手軽コースでいいよな?」


「ねえガッチ―。アタシ、牛タン食べたいなぁ~」


「なんだとっ?」


 お手軽コースはいちばん安いだけあって、牛タンはなかったはずだ。


 急いでメニューを確認すると……おっ、豚タンならあるぞ。


「豚タンで我慢してくれ……」


「やだやだ~。アタシ牛タン食べたいっ!」


 ぐぬぬ……プンスカしやがって。


 スタンダードコースは高いんだぞ。


 でも今日は黒豹が頑張ったご褒美なわけだし、少しくらい奮発してもいいのか?


「わかったわかった。じゃあスタンダードコースにするか」


「イエ~イ!!」


 まったく、嬉しそうにしやがって。


 と思っていたのだが……


 席に着いた黒豹は、カルビを山のように注文した。

 

 Why!?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ