【Fast Episode.7】バ、バレてる…?
【Fast Episode.7】バ、バレてる…?
ほどなくして、俺は意識が戻り、ゆっくりと目を開ける。
…あれ?ここはななの部屋?しまった…って事は、少し気絶していたのか…。
俺は上体を上げて起き上がった。
………?
あれ?
…しかし起き上がった感覚がない。
あれ…?俺今、上体を起こしたよな?
そして声も出ていない事に気づく。
あ、これって…もしかして…。
……コレ、もしかして…夢ってヤツぅー?
いや、そんなボケをしている時ではない。
俺は辺りを見渡した。
すると———
いた!スポーツのユニフォームを着た、ななが!
このユニフォームは陸上部のものかな?
いい感じにボディラインが出て、なんとも言えぬエロさを感じるっ!
いやいやいや!ユニフォームの話はこの際、いいんだ。
俺はななの傍にフヨフヨ~と進む。
なな「わっ!!びっくりしたー!何ー?」
ななも俺に気づいた様だ。
俺は更にななの近くへ寄る。
なな「なになに!?羽の生えた…虫が寄ってくる!!」
…俺は虫扱いですか…。
そうですか…。
なな「あ、でも、こんなの漫画で見たことある!えっと…なんだっけ~…。」
ななは少し考えたあと…
なな「そうだ!思い出した!!「転生したらエルフだった件」で見たエルフだーっ!!」
…なんちゅうタイトルだよ…。
まさに今の俺じゃねーか。
なな「えーでもなんか漫画でも見るよりもなんかちいさーい!あとあんまり可愛くないしー!」
あのーななさん…。
さっきから言葉の威力が高くありませんかねぇ…。
俺じゃなきゃ傷ついてるとこだぞ!
なな「でさでさ、なんで「タクミ」はそんなちっさいエルフの姿になってんのー?」
!?!?!?
なぜ、俺って事がバレてるんだ!?
喋ってもないし、この姿を見せた事もない。
俺はすかさず弁明する。
タクミ「違っ…!コレはなんかよくわかんなくて———」
…そう言ったが、声に出ている様子はない。
ここは委員長の時と同じく「なな」…と、名前を呼んでみる。
なな「あれー?タク、呼んだー?」
どうやら伝わっているみたいだ。
ひとまず、よかった。
なな「それでさータクー、私、なんか自分の部屋に閉じ込められちゃってるみたいなんだー!タイへーん!」
…本当に大変だと思ってるか?おまえ……。
まぁ、緊張感はないが、そんなことも言ってられないし、こいつを脱出させるか…。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
まずは例の如く、ななの部屋を見渡した。
…と言っても、何度も見てるし、大体の間取りや物の配置は覚えている。
ドアに施錠されている鍵は委員長の時と同じ鍵で、今回も3つ鍵がかけられている。
俺はななの辺りを見渡した。
しかし、気になったのは、ななの着ているユニフォーム。
なんで、室内で…と言うか…家で部活のユニフォームを着ているんだ?
気になったから聞いてみた。
タクミ「ユニフォーム!」
なな「ユニフォーム?私が着てるコレ?」
俺はうんうんと上体を揺らし、相槌(?)を打った。
なな「明日は部活じゃないけど、陸上の大会があるんだー!私、昔から、イベント毎の前には、それに合った服を着るっていうかー!…そう!マインドってやつ!!」
…こいつ、マインドの意味、分かってないだろ…。
まぁ、それは置いといて…ななの知らなかったプライベートの部分が聞けたのは意外だった。
そして、隣にかけてある、ユニフォームに目が移った。
…これも陸上のユニフォームだよな?
こっちは着ないのかな?
気になった俺はそのユニフォームがかかってる所に飛び、アピールした。
なな「あっ、それ?それさーサイズがでかいんだよねー。間違えて買っちゃってさー」
なんで返品してサイズに合ったモノを取り換えてもらわないんだ?と思ったが、そのツッコミはこいつには野暮だろう…。
そして、ななはそのユニフォームを手に取り、俺に見せてきた。
なな「ほら、XLサイズなのー!!」
…いや、どう考えてもお前の体型に合わないやつじゃねーか!!
お前確か、SとかMだっただろ!Lでもデカいくらいだし…。
そして、なながユニフォームを少し振った瞬間、袖の中から、ぽろっと何かが出てきた。
ん?コレは…
扉の鍵だ!
…それにしてもどこに引っかかってたんだよ…。
【鍵、ゲット!!】
さて、後2つか。
俺は、さっきまで読んでいた本があった本棚を見た。
なんか気になる本はないかなーっと…。
ん?ナニコレ?俺はある本に目を止める。
その本とは…。
「乙女式!恋愛塾!」
…すげぇタイトルだな…。
するとななもコッチの方に来て…
なな「あっ、それねー!最近買ったんだー!タクは知らなかったでしょー!」
続けてななが。
なな「それはねー世紀末でー、筋骨隆々の女の子達が、ガクチョーにタイマンを挑む物語なんだー!」
…いや、どういう世界観だよ。
ななはその本の1巻を手に取って読み始めた。
……おい!今はそんなことしてる場合じゃないだろ!
俺はななの辺りをうろうろ飛び回る。
なな「んーこれ、まだ見終わってないんだ~タク、ちょっとあっちいってて!」
ななから裏拳をかまされた。
へぶしっ!!!
俺は本棚の側面にふっとばされた。
…こいつ…後で覚えとけよ…。
また気絶するところだったじゃねーか…。
俺は起き上がろうとして時…ふと、本棚の隙間に目がいった。
ん?なんか落ちてる?ゴミか?
俺は例のウィンドを思い出した。
あの時は俺から風が出たけど、出すのができるんなら、吸い込むのもできるんじゃないか?
モノは試しだ、やってみよう。
俺は全身に力を入れた。
風を出すのとは違う感覚で…っと…。
すると…微風ではあるが、自分のところに吸い寄せる風を出す事も出来た!
そんな事をしていると…
なな「ねーねーさっきから何してんのー?」
ななは俺の所に来て、本棚の隙間にあるソレを取った。
なな「取ってほしいなら言えばいいのにー…。」
…いや、お前…今の今まで本読んでただろ!
ってか、コレ……よく見たら鍵じゃねーか!!!
【鍵、ゲット!!】
残りは一つか。
…そういや、俺、ななの押し入れの中は見たことなかったな。
まぁ、女の子の押し入れを見ることなんか、現実ではぜってぇ無いが、コレは夢だ!見てもいいだろう。
俺は「押し入れ!」とななに伝えた。
なな「押し入れ?服しか入ってないけど?開ければいいのー?」
そういうとななは押し入れを開けた。
…ほんとに服しか入ってねぇな。
押し入れの中の服を少し見てみる。
綺麗に…ではないが、ある程度、畳まれている服だ。
そんな中、俺はななの服の中で目に留まるモノがあった。
…これは男物の服か?執事が着る様な服だ。
俺は気になったから聞いてみた。
タクミ「執事!!」
なな「執事?んもぅータク、何言ってんのー。うちに執事なんかいるわけないじゃん~」
…………。
違ぁーーーうーーーーー!!!!!!!
俺は、すかさず、「服!!」と繋いで言ってみた。
なな「服?執事と服ってどういう事?」
ななは少し考えて…
なな「あっ!!もしかしてコレの事ー?」
頭の回転が悪いなぁ…。
脳まで筋肉になってんじゃねーのか…。
そうしてななはその執事服を手に取った。
なな「コレは確かー…?あっ、そーだ!去年のハロウィンで使ったんだ!!」
…そういや、うちの高校には秋ごろに仮装大会なるものがあったな…。
なな「でも、コレ、少し汗臭いのとカビくさーい。洗ってなかったからかなー?」
いや、洗えよ…。
なな「消臭したいんだけど、「シックスリーズ」はどこに置いたかなー…。」
シックスリーズとは、有名な消臭スプレーだ。
確か…、さっきのユニフォームの近くの棚に置いてあるのを見たな。
俺は棚の方まで行き、ななにアピールする。
なな「あったー!」
ななはそう言うと…
消臭スプレーを俺の方に向かって吹きかけた。
待て待て!!!量が多い!!俺の方にかかってる!!
…そうして俺もろとも消臭され、執事服は少し綺麗になった。
その瞬間、押し入れから眩い光が———
俺とななは押し入れの方に行ってみると、執事服がおいてあった場所に鍵が!
【鍵、ゲット!!】
よし!3つそろったな!
ななは最後の鍵をはめた。
すると、全ての鍵がハマったので、カチッと音を立てて鍵は外れた。
やった!これで鍵は完璧に開いた!!
次回に続く。
ご閲覧頂き、ありがとうございます♪
次回更新は…9/8日です。
よろしければ次回の物語も見てくださいね!




