【Fast Episode.19】決断。
【Fast Episode.19】決断。
チヒロ「今、知り合ったって、何かあったの?」
俺は事の顛末を二人に話した。
俺があげはちゃんにぶつかった話から最後のリュウトが絡んできた事まで、話した。
チヒロ「なるほどね。でも、タクミ、なんかニヤケてるね。まさか、今のアクシデントで中野さんに惚れたとか?」
ギクッ!ギクギクッ!
タクミ「ばっ、バカ言うなよ!」
チヒロ…相変わらず、鋭い…。
そしてリュウトが口を挟む。
リュウト「なんだとぉ!!俺達のあげはちゃんにおこがましいぞ!!大体、俺には女は外見だけじゃなく中身だ!って説教しておきながら!」
謎が解けた。
そうか、俺はこいつに向かって叫んでたのか。
まぁ、でも…あげはちゃん。
マジで可愛かった。
これは伝説が出来るのもわかった気がするな。
俺は結果的に知り合ったが、もし俺がリュウトみたいに遠目から見る立場なら、俺ですら告白していたかもしれない。
ナイスだ、俺の夢よ。
しかし、このままだと、俺も伝説の一部になりかねない。
なんとか、伝説を破る男になれないものか…。
あの夢のジンクスもあるし、もしかして、もしかすると…?
……いや、そこまで考えるのはよそう。
あくまで「夢」だ。
でも、あげはちゃんとの今後の日々を想像すると自然と顔がニヤケていたのか…。
チヒロ「あー…。また何か想像しちゃってるよ。ホント、タクミはわかりやすいね。」
リュウト「だな…。まっ!それはそうと…帰ろうぜぇ!お好み焼き食っていこうぜ!」
そうして俺はこいつらとお好み焼きを食べた後、帰路についた。
変な一日だった。
…ってよりかは3年になってからいっそう変だ。
何度も居眠りしたり…
何度も夢を見たり…
夢を見たと思ったら、現実世界でも違った結果になってたりと…。
どうやら最近の俺はおかしい。
まぁ、授業中に何度も居眠りをするのは昔からだからおかしい事ではないんだが…。
問題は夢だ。
夢を見て起きると、なんだかその夢に出てきた女の子達との関係が変化している気がする。
つまり、現実すらも変化している。
…そんなまさかな…?
だいたい、夢にチヒロやリュウトや他のクラスメイト達が出ないのもおかしい。
いったい俺はどんだけ女の子に飢えてるんだ?
リュウト「おい、タクミ。どうした?ぼーっとして。」
…いっけね、こいつらと帰ってたんだった。
俺は一呼吸おいて。
タクミ「なんでもないよ。なんだか、急に俺の日常が変わってきたような気がするなーって思ってたんだよ。」
リュウト「なんだ急に?色気づいたか?」
タクミ「ちゃうわい!!…いや、違わないか…?」
リュウト「なんだ?やっぱり色気づいたんだな!」
…もうそういう事にしておこう。
こいつには返すのがめんどうだ…。
チヒロ「そうかもね。今日のタクミ、少しへんだったよ。もしかしたら…もしかするかもね。」
…チヒロまで。
それになんだよ、その意味深な発言。
タクミ「なんだよお前ら。二人して俺が色ボケ軍曹って言いたいのか?」
チヒロ「や、違う違う。実は本で読んだ事があるんだけど、人生の中には、何度か異常にモテる時期があるって話があるんだ。…で、タクミは今がまさにその「モテ期」ってやつなんじゃないかな?」
初めて聞いた話に俺は驚きと興味が隠せなかった。
続けてチヒロは。
チヒロ「もっとも、あくまで噂だけどね。そういったデータもあるわけではないし、人によってそれが3回や5回、1回の人もいるだろうしね。」
俺はすかさずチヒロに聞く。
タクミ「ちょ、ちょっと待てよチヒロ!それじゃ、俺のモテ期が今回のコレだけってこともあるのか!!??」
チヒロ「タクミ、落ち着きなよ。……確かにその可能性はあるよね。それは一生を終えてみないとわからないし、さっきも言ったけど、あくまで噂だよ。」
そんな期間限定、回数限定みたいなソシャゲみたいな事言われると焦るじゃねぇか…。
チヒロ「でも、今のタクミはいわゆる「ゾーン」状態だから、今、一番運が向いてきてはいると思うよ。」
リュウト「確かにな!このチャンスを逃す手はないな!」
チャンス??
リュウト「お前はのんびり事を構えてたかもしれんが、学園祭のオリ会の申し込み期限はあと2週間だぞ!」
タクミ「なんだ、またその話かよ。」
…とは言ったものの…。
俺の脳内には3人の女の子が頭に浮かぶ。
清楚で容姿端麗、家柄も良い、委員長こと、華咲みどり…
元…っていうか、幼馴染で俺に懐いてくる、西宮ゆきみ…
今日会ったばかりだが、綺麗な声に学年一可愛い、中野あげは…
ななは…。
なんかオリ会とかそういう感じではないが、頭の中には選択肢として入っている。
チヒロ「ホントはタクミだって誰か気になってるんでしょ?」
ドキッ!!
くそぅ、チヒロの奴…メンタリストかよ…!!
リュウト「よし!それじゃあ、俺達はあげはちゃんが好きな同志でもあり、ライバルって訳だ!」
タクミ「おい!!まだ決めてねーよ!!」
チヒロが後押しをするように…
チヒロ「誘いなよ。女の子。これは僕の勘だけど、今を逃すとタクミ、なんか後悔するような気がするんだ。友人として、なんとなくだけど…長年付き合った勘ではあるけどね。」
チヒロがここまで言うのは珍しい。
…しっかし、こいつ預言者か?
ノリと勢いのリュウトに対して、チヒロの言葉はやたらと核心を突くような感じだから、始末が悪い。
確かに、俺も直感的に感じてはいた。
そして、俺自身もかなり揺れていた。
今回、オリ会に誘わないと、何故か後悔する…。
それは俺自身も何故かはわからないが、思っていた。
そして、今を逃したくないと思っているのも間違いはない。
チヒロ「タクミ、正直になったら?ここで迷ってたらもう誘えなくなっちゃうよ?」
確かにそのとおりだが…。
俺は今すぐ「この子を誘う!」と言えないのも、もどかしい気持ちだ。
なぜか、情けないというかなんというか…。
追い打ちをかけるようにリュウトが。
リュウト「高校3年の俺達には最初で最後の学園祭…ましてやあの伝説のオリ会だぜ!?」
そうだよな…。
別に皆みたいに告白するわけじゃないんだ…。
オリエンテーションの大会に誘うだけ…。
タクミ「わかった。俺、やるぜ!せっかくなら優勝も視野に入れて頑張るわ!!」
リュウトは俺の背中を勢いよく叩き…
リュウト「良く言った!!それでこそ我が相棒…いや、俺様の親友だ!!」
チヒロも。
チヒロ「タクミはそうでなくちゃね。僕も応援するよ!」
リュウト「で…、誰を誘うんだ!?」
俺は言葉が詰まった。
タクミ「えーと…。とりあえず、少しだけ考えさせてくれ。」
チヒロ「あ、今言わないのね。」
リュウト「相棒発言、撤回だ。」
タクミ「そう焦るなって、明日か、明後日までには必ず決めるから。」
そういうと二人は。
リュウト、チヒロ「ま、タクミが誰を選んでも応援はするぜ(よ)!しっかり考えて決めろよ!!」
そういうと、二人は帰っていった。
俺は帰って、風呂に入った後、自分の部屋でさっきの二人の言葉を思い出しながら、意気込んでいた。
よーし!誘うぞ!マジで、オリ会誘うぞ…!!
そう心の中に思うが、誰を誘うかまでは決めあぐねていた。
うーんどうするか…。
……あ!そうだ!!
俺は名案を思い付いてしまった。
その名案とは、このまま寝ちゃって、夢にオリ会に誘う子が出てきてくれないかな?
…と、夢に対しての他力本願(?)だった。
しかし、夢にその女の子が出てくる場合は、その子が俺の深層心理が欲している女の子…と、都合のいい解釈を自分自身でして、俺はベットに潜った。
よっしゃ!夢みるぞ!!おやすみなさーい!!
そうして俺は夢の中へと誘われた。
次回に続く。
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次回更新は…10/20日です。
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