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口説き文句と村娘~公爵騎士と国王愛妃たちの珍道中2

小旅行の始まりは騎士ドリューゼルの故郷、麗しのウェルデ公国。葡萄畑の広がる村で酒場パーティ!飲めや歌えやの大騒ぎ。でもちょっと刺客に襲われちゃったりなんかして、村娘を口説いてみたら…?Tiティ amoアーモ愛してる

挿絵(By みてみん)

陽気な太陽が整然と並ぶ葡萄畑を金色に染め上げている。時間が穏やかに流れるムーラン村。聞きしに勝る見事さに思わず息をのむ。

「素敵な看板娘さん?」

ドリューゼルの口説き文句がまた始まったようだ。

「このお金でこの村の人たちにお酒を奢ってあげたい。君に頼めるかな?」

「…!これは金貨!!感謝致します、ドリューゼル閣下。」

村娘は、突然の領主の息子の訪問によって金貨を手に入れた。頬を上気させ、スッキップしながら畑に向かった。

「ねえ、みんなー!ドリューゼル閣下がありったけの葡萄酒をご所望よー!!」


「金貨を閣下から頂いたの。『みんなに奢るから葡萄酒をありったけ出しておいで』だってさーーー!」

(うぉーやったぜ!閣下サイコー!!)

閣下万歳!の声が畑に響き渡る。陽気な太陽たちはさっさと畑仕事を終えると宴を始めた。



ポロロン、ポロロン。


竪琴の音色が酒場を満たす。皆、音色に耳を傾け、歌声に聞き惚れていた。


 ―昔、砂漠の国に一人のお姫様が住んでいました。

  彼女の他には誰も住んでいません。

  いつもひとり、楽しく暮らしていました。

  ある日、彼女は初めて国を出ました。

  そして、初めて会った人に言いました。

  「わたし、ずっと淋しかったの。」

  こうして、お姫様の砂漠の国のお城は砂に埋もれて、

  国もなくなってしまいました。

  しかし、初めてあった人のところで暮らしたお姫様の心の砂漠は

  隅々がオアシスになって、お姫様はずっと幸せに暮らしました。

                          ―終―


「皆、寝てるわ…!」

村の人も、ドリューゼル、フローリアも。わたくしの歌で寝てる。ちょっとした昔話をしただけ。竪琴の力はかなり強いみたいだ。皆、朝まで起きないと思った。

皆の穏やかな表情を見ていたから、たぶん気が付かなかった。わたくしの意識は鈍い痛みと共に遠ざかっていった。




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