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島流し令嬢の無人島開拓奮闘記!~流刑に処された令嬢たちのコツコツ無人島スローライフ~  作者: ふぃる汰
1章 春期

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36話 原住民ですの!?



「よし、現場到着ですわ! 今日も元気に草原までの道整備、頑張っていきましょう!」



「「「お~!」」」



 南の浜辺から森を進み、草木を伐採しながら森の奥にある草原エリアを目指す。

伐採する木や刈り取る草は最低限、歩き進めるうえで邪魔になるものだけにして、森に棲む魔物の棲家を奪わないようにする。



「チュウ!」



「今日はリス子も応援に来てくれていますわ!」



「暇つぶしの間違いだろ」



「リス子、かわいい……」



 魔物使いのトゥーイはリス子がお気に入りで、普段は割と無表情で大人しい子なんだけど、リス子と遊んでいる時は年相応の笑顔を浮かべていて楽しそうだ。



「うーん、やっぱ木だけじゃあ小屋を作るのは難しいな……」



 森の開拓も半分ほど進み、拠点にしている浜辺からかなり離れてきたので、この辺りで新たな拠点を設置することにした。

これで毎日浜辺まで戻る必要がなくなるので、作業のスピードも上げていけるだろう。



「浜辺の拠点みたいな寝床ではいけませんの?」



「昨日襲ってきたジャングルバイパーみたいなのもいるからな……森の拠点はしっかり作りたい。とはいっても、オレは大工じゃないからな……木組みだけで小屋を建てる技術なんて持ってない」



「ガーちゃんに、見張ってもらう……」



「魔物除けのお香でも焚きましょうかあ。用意できる素材も限られるし、どれくらい効果があるかは分からないけどねえ」



「そうだな、出来ることは全部やっておこう」



 場所によって拠点づくりの難易度も変わってくる。

昨日食べたジャングルバイパーの骨とか飾っておけばビビッて近寄ってこないかもしれない……そんなわけないか。



「そうですの! 昔読んだフェアリーランド漂流記では、木の札を吊るした紐を、テントの周りを囲うように距離を開けて設置してましたわ」



「なるほど、紐にぶつかったら音が鳴るってわけだな」



「昨日のジャングルバイパーみたいにスルスルと避けてしまいそうな魔物だと難しいですが、他の大型の魔物が近くに来たら分かるかもしれませんの」



「よし、それも作っておこう」



 そんな感じで、今日は森の開拓を進める前に拠点を作っていくことにした。



 ―― ――



「……これ、1日じゃ無理だな」



「明日も拠点づくりに専念ですわね」



 洞穴型の寝床が比較的簡単に作れて周りからも目立たないということで、開拓中の道から少し外れた所の草を刈って広場を確保。

穴を掘ってその中に木を積んで壁を作り、床に葉っぱや帆布を敷き詰めて、後は屋根を作って……というところで日が暮れてきてしまった。



「魔物対策用のワナと寝床の屋根にする木を組む用の紐づくりが結構大変ですわ……」



「使えそうなツルは結構集められたから、あとは耐久性を上げる為に編み込んで紐にする作業ねえ」



「木の板、いっぱい作った……」



「偉いですわトゥーイ」



 暗くなってきたので続きは明日。

魔物の襲撃対策があまり出来ていないので、今日は交代で見張りをしつつ休むことにする。



「まあ、とりあえず焚き火があればしばらくは大丈夫だろう」



「火を恐れない魔物はいませんの?」



「いるとは思うが、こういう森の中じゃなくて火山地帯とかに棲んでる種類が多いんじゃないか?」



「なるほどですわ」



 今日のごはんは昨日獲ったジャングルバイパーの残りと、近くに生えてたキノコのお鍋。

今回はちゃんとミロスやマヨルカに確認して毒の心配がないものを採ってきた。

もうあんな苦しい目に遭うのはコリゴリですもの。



「う~ん、良い香り……そろそろ完成ですわね」



 ガサガサ、ガサ。



「……ジャングルバイパー、ですの?」



「いや、足音が……なんだ?」



 森の奥から何かがこちらに近づいてくる気配がする。

焚き火にも怯えないとなると、かなり危険な魔物かもしれない。



 ガサガサ、ガサ。



「来るぞ……!」



「皆さん、気を付けて……!」



 武器、というか拠点づくりに使っていた工具を構えて、謎の魔物がいるであろう方角を警戒する。



 ガサガサガサ!



「……っ!!」



「ヘビの匂い。うまそう」



 …………。



「「「「えっ?」」」」」



 わたくしたちの前に姿を現したのは、全身が緑色の、まるで植物のような小さい女の子だった。



 

————  ――――



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