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島流し令嬢の無人島開拓奮闘記!~流刑に処された令嬢たちのコツコツ無人島スローライフ~  作者: ふぃる汰
1章 春期

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22話 新しい服ですの!



「アーシアちゃーん、ちょっとこれ着てみてくれるかしらあ」



「はーい」



 マヨルカの服作りがひと段落ついたというので、完成したローブを試着することに。

まだ帆布を染めていないので生地はくすんだクリーム色のままだ。

この色のままでもなんだか研究ギルドの人みたいで良い感じだけど。



「ローブだし、大きめに作ってあるからサイズがどうとかはそこまでないんだけど、どうかしらあ?」



「とっても良い感じですわ! それにしても、この紐やボタンはどうやったんですの?」



「紐は植物の茎を裂いて乾燥させて作ったの。ボタンは木の枝を加工したわあ」



「すごいですわマヨルカ! 尊敬ですの」



 背中には大きなフードも付いていて、雨の日でも安心だ。



「ここのフードに採取した木の実とかを入れておけますわ」



「あらあら、そんなことをしたら魔物が寄ってくるかもしれないわよお」



「リス子だったら大歓迎ですの」



「リス子?」



 そういえば、最近リス子を見ていない気がする。

森で新しい友達でも出来たのだろうか。



「おお、誰かと思ったらアーシアか。ローブ、似合ってるじゃねえか」



「どうですか? 魔女っぽいですの?」



「魔女っつうか、てるてる……いや、なんでもねえ」



 ローブを着たわたくしの姿を見てミロスが何かを言いかける。

なんだろう、わたくしの魔女っぷりに恐れおののいているのかしら。



「ミロスちゃん、ちょうどよかったわあ。はいこれ」



「ん、なんだこれ」



「ミロスちゃん用のハーフパンツよお。布を巻いてるだけよりは動きやすいと思うわあ」



「お、おお。ありがとう」



「「…………」」



「穿きなおすからちょっとあっち向いてろ!」



 ―― ――



「二人とも、サイズは大丈夫そうねえ」



「良い感じですわ」



「オレも大丈夫だ」



 マヨルカが作ってくれたローブは結構大きめだけど、わたくしの動きの邪魔にはならない程度のぶかぶか具合で逆に可愛いポイントになっていてとても気に入った。

ミロスのハーフパンツも紐で調整が出来るようになっていて、オールシーズン対応できるらしい。



「なんでサイズ調整が出来るとオールシーズン対応なんですの?」



「オレは人狼族だからな。冬毛に生え換わると毛量が増えるからだ」



「そこまで考えて作ってなかったわあ。結果オーライねえ」



「冬はもっともふもふになるんですの!? はやく見たいですの!」



 というか、ミロスの毛が生え換わる時に抜けた毛を集めれば毛布が作れるんじゃあ……



「秋になったらわたくしが毛を毟ってあげますの」



「やめろ」



「うふふ。サイズが大丈夫そうなら最後の工程に入るから、一旦服を回収するわねえ」



「最後の工程ですの?」



「ええ。後は服を良い感じに染色して、それが乾いたら完成よお」



 服の染色に使う染料は現在マヨルカが作っている途中で、出来るのに数日かかるらしい。

いったいどんな感じになるのかしら。とっても楽しみだわ。



「チュ、チュウ……」



「あら、あの子は……リスかしらあ?」



「えっ……あ! リス子!? リス子ですわ!」



 試着会をしていたわたくしたちの近くの茂みから、1匹のリス型の魔物がゆっくりとした足取りで這い出てくる。



「チュウ……」



「様子がおかしいぞ。弱ってるみたいだ」



「リス子! 大丈夫ですの!?」



「アーシア、素手で触るのはちょっと待て。感染症を患っているかもしれん」



「でも……」



「大丈夫よアーシアちゃん。アタシがちょっと診てみるわねえ」



「リス子……」



 こうしてわたくしたちは、森から現れた衰弱しているリス子を保護して様子を見ることに。

リス子、どうにか元気になってほしいですわ……



————  ――――



読了いただき、ありがとうございます!


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————  ――――

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