新しい愛機
バラバラになった機械。
ライトの手にはレーザーガンがあります。
「お、お前」
「神がたかがレーザーガンで倒されるだなんて大した事ないな」
「でもよお」
「さて、カンガルーがここまで壊れちゃもう駄目だな。修理はできても元の性能は出せないだろう」
切り替えはとても早かったです。
その様子にルールはホッとしていました。
半壊のビートルを見るまでは。
「……そういえばこいつはどういうことだ?」
「あれに乗っている男の名はラッド。帝国……セクト国にいる地球人だ」
「地球人だぁ?」
ビートルからラッドが出てきます。
ライトからレーザーガンを奪い取り、銃口を彼に向けます。
「おいおい、黒騎士から人が出てきたじゃねえか」
「一体何と戦っていると思ってんだお前は!」
「プラチナス国の女はやっぱり好戦的だな」
ラッドもラッドで喧嘩を売るような口調で話します。
二人は睨み合いますが、その間にライトが割って入ります。
「こいつはこいつで事情があって帝国で戦っているんだ」
「へえ、その理由って奴を聞きたいねえ」
「お前たちに話すことはない」
「まぁ落ち着けって。これからどうするかも考えなきゃならないんだから」
そんなライトを二人は睨みつけます。
「しかし助かったぜ、さすがに死んだと思ったぜ」
「おかげでカンガルーはもう使い物にならないけどな」
「こいつの話は後でじっくり聞くとしてリズ達を治療しないとな」
ルールはライトにレーザーガンを返します。
そのまま血清を持って村へと向かいました。
「……やれやれ。お前は機械いじりは得意なほうか?」
「いやまったく。乗る専門だからな」
「カンガルーなんだけど、俺にまかせてくれないか?」
「どういうことだ?」
「俺のビートル、そこに転がってる白騎士、そしてカンガルーを使えば1機のロボットぐらいは組み立てられる。見た感じだとOSとかは無事そうだからな」
「そんなことできるのか!?」
ラッドの提案はとても心がそそられるものがありました。
白騎士に乗ることができないライトにとっては願ってもない話です。
「ただ俺1人じゃさすがにできないからお前にも手伝ってもらう」
「ああまかせろ、しかし帝国へ帰らなくていいのか?」
「構わん、機体もこれで仲間もいないしな。帰った所でだ」
「具体的に言われてもわからないからプランを聞かせてくれないか?」
ライトは紙とペンを渡します。
用意がいいな、と一言いってサラサラと設計図を描きます。
「とまぁ、こんなところか。腕や足は白騎士、ボディについてはビートルを使う。基本構造はカンガルーを踏襲だが、腕と足は置き換えるからこのあたりの操作性はどうしても変わってしまうかもな」
「武装は?」
「さすがにそいつに関してはいくつかやってみないとわからないな」
もう少し使いやすい武装がほしいな、とはさすがに言えませんでした。
「その話ィ、俺も混ぜてもらおうか?」
後ろからルールが現れます。
眉を片方だけ動かし、こちらを睨んでいます。
「そのチビ、整備士かなにかか?」
「チビだと?こー見えてもプラチナス国の第一細工師だぞ?舐めてもらっちゃ困るね」
二人は口論をはじめました。
騒いでる中にさすがにライトは入ろうとは思いませんでした。
「また始まった……」




