バーストモード
「バーストモード?」
「ああ、俺が開発したカンガルーの新しい武装のひとつさ」
「ブレイズガンと関係あるのか?」
ブレイズガンはカンガルーに積まれた新しい武装です。
炎の弾を発射、着弾時に相手を炎上させます。
対黒騎士への武装として用意されたもので魔法力はありません。
「もうひとつのバーストモードは特殊な魔術回路を施して作った時限式のシステムってとこだな。稼働できる時間はおおよそ3分程度だ。その間にブレイズガンと併用して奴の体液を採取、そして撤退ってとこだな」
「採取に関してはこいつを使う」
探索用小型ロボットを取り出します。
「なんだこれ」
「まぁ本来はこいつで入れない危険地帯の調査をする時に使うロボットなんだが、アームが付いているから採取ぐらいならできる。その後に側部の格納スペースにしまえば安全に回収もできる」
「なるほどな。言っておくが3分がすぎれば感染のリスクは高くなると思っておいてくれ」
「まぁこの中だと感染のリスクはない……とは言い切れないか。3分間は安全なのか?」
「ああ。バーストモードは全身に魔力の力で加速限界を押し上げる。その際に機体全体の温度が上昇するんだ」
「おいおい、それ大丈夫なのか?」
「問題ない……って言いたいとこだが発動後は著しく機体性能は落ちると思ってくれ。一応カンガルーの耐熱がどれくらいかはチェックしたし大丈夫だが機体温度を下げるために冷気の術式が起動するようになっている」
「それが発動するとどうなる?」
「まぁ、関節部の可動が悪くなるってこった」
「なるほどな」
新しい武装についてはライトは少しワクワクしています。
「な、なんだよ」
「いや、かわいいとこあんだなって」
ルールはニヤニヤします。
思わず顔をそらしました。
「さ、さてリズって子を助けてさっさと帰ろうぜ」
「……そうだな、ありがとよ」
「ん?」
少し照れくさそうにします。
「おいおいよしてくれよ、悪い何かの前触れに思えてしまう」
「ははは、違いないな!俺らしくなかった」
「よし、気合い入れていこう。そろそろその森が見えてくる……はず……」
森が見えてきて……巨大な、巨大な何かが入り口付近にいます。
と言うより森そのものが生き物のようにも見えます。
「こ、こいつは驚いたぜ」
「それにあれ……ルール、俺、はじめてこの星からさっさと帰りたいって思ったぜ」
未だ見たことがないおぞましい生き物。
植物とは思えず、生命体にも見えない巨大な何かがそこにはいました。




