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風魔21  作者: 大井 平和
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第9話 ハンターの末路

ミッション1後編です。ビリーの話です

【2001年6月29日PM17時04分】 


 一方ファントムの本隊はミズーリ州、スプリングフィールドで「人間狩り」をしていた。先程の一団のようにハイウェイからライフルやショットガンで民間人を撃って遊んでいる。その中の1人、長いチョッパーハンドルのハーレーダビッドソンに乗って煙草をくわえている中年の男がヘラヘラ笑っている。


「黒人や先住民は5ドル!ブルーカラーは10ドル!ホワイトカラーは100ドルだ!」


完全に人をおもちゃ扱いしている冷酷な男。この男がキース・ジャッカルである。秘密結社とは名ばかりのただの暴走族であるが、裏にマフィアがいることを理由につけあがっている極悪非道な連中である。


【2001年6月29日PM17時57分】


そんなファントム本隊にシカゴから七忍将が追いつく。賊が


「何だ?てめ・・


と言ってる隙にモーゼスが錨を振り下ろす。キースが


「おい!俺達の遊びの邪魔すんじゃねー!」


と脅すが、ロボ、ヘレン、ダグラスが次々とファントムの本隊達を斬って行く。たった3分で100人近くの暴走族が倒されていった。残るは50人程。


「ちっ!行くぞオメーら!」


と逃げていくキースと残りのファントムの本隊達。時速240kmの速さでバイクを飛ばし去って行くが、バイクでヘレンが、バギーでモーゼスとテムジンが追いかけながら切り倒していく。


「風魔剣法・走行斬!」


3人はそれぞれサーベル、青竜刀、大斧でバイクに乗りながらファントムの一団を切り倒していった。更に逃げていくキース達残りのメンバーだが、ダグラスが


「しょーがねーなー。」


とジープからガトリング砲を取り出し一斉射撃した。そして残るはキース1人となった。ダグラスが


「どーしてもオメーを殺りたいって奴が仲間にいてよ。そいつが来るまでここで待ってろや。」


とキースをロボ、テムジン、ヘレン、サリー、モーゼス、ダグラスで包囲する。 待っている間にロボが


「オメーらが運んでるドラッグは何処にあんだよ?」


「何でチャカで人を狙って遊んでんの?おっさん。」


「ルート66に火つけた理由は?」


と尋問していく。キースが


「う、うるせーな!楽しいからに決まってんだろ!」


「ド、ドラッグなんか運んでねー!マリファナだ!文句あんのか?」


包囲している6人が全員溜め息をつく。


「・・・ダメだこいつ。」


「・・・マリファナはドラッグだっつーの。」


「・・・オメーただの馬鹿だろ?」


【2001年6月29日PM19時24分】


その隙にキースが6人に無差別に発砲し、ハーレーダビッドソンで逃げようとすると、その先に2人の影が見える。


「風魔七忍将・弾忍のビリー見参!」


「同じく第21代目風魔小太郎見参。」


小太郎とビリーがやってきた。逃げ道を完全に封鎖されたキースは、隠し球として用意していたダイナマイトでハイウェイを破壊。地上に逃げるが、ビリーが単身降りる。憎き仇を前にしたビリーが


「おい!おっさん!俺のこと覚えてっか?忘れたとは言わせねー!」


と啖呵を切る。数え切れないほどさっきまで人を殺していたキースが


「し、知るか!バカヤロー!俺を誰だと思っ・・・


と言い放った瞬間、ビリーの二丁拳銃がキースの右脚を撃つ。


「手出し無用だ!」


と言うビリーがその内の一丁をキースに渡し、


「10カウントといこーや。」


と互いに背を向け、10カウントのところで振り向く勝負を挑んだ。キースは


「わ、わかった。俺が勝ったら逃がしてくれや。」


と勝負を受ける。小太郎が


「なら俺がカウントしてやるよ。」


と言ってカウントを始める。


【2001年6月29日PM19時54分】


「10!・・9・・8・・7・・6・・ご・・


と5秒後にキースがカウント途中でビリーに発砲する。


「汚ねーぞ!」


と叫ぶ七忍将だったが、小太郎がビリーを見て


「・・・あーあ。アレ出したか。おっさん。知らねーぞ?」


と忠告する。ビリーは軽く弾丸を交わし、ビリーの拳銃のグリップ部分からナイフが飛び出し、キースの左腕を刎ねる。


「風魔銃剣術。冥途の土産にみせてやんよ。身内の仇だ!ただじゃ殺さねー。じっくりなぶり殺してやんよ!」


ロボが


「おい!おっさん!ビリーは普段は二丁拳銃で慣らしてっけどよ。ほんとはそっち(ナイフ)の方が得意なんだぞ!」


と叫ぶ。ビリーが


「次は何処を奪われてーんだ?」


と睨み付け、最後の抵抗で右手で銃を撃とうとするキースだが、その右手が目にも止まらぬ速さで切り落とされる。


「風魔銃剣法・弾倉斬!次、何処?」


いつも笑顔を絶やさないニヒルなビリーが殺人鬼と化す。キースが


「や、止め・・


と言ってる間にビリーがキースに渡して先程右手に持っていた銃を拾い


「風魔銃剣法・二刀十字斬!」


とキースの背中を十字に斬る。ビリーが軽く


「その残った左脚、邪魔だろ?」


と左脚を落とす。


「風魔銃剣法・骨肉斬!」


手足をもがれ、もう何も出来ないキースが


「あ!あ!あ!・・・」


と涙を流す。ビリーが


「そういや俺のお袋も妹もそーやって泣いて死んでいったよな!」


と今度は両眼を切り落とす。じわじわとキースをいたぶっていく。両手足と今度は光までも奪っていった。もう誰もビリーを止めることは出来ない。


【2001年6月29日PM20時57分】


小太郎が


「おい!あと3分で21時だ!そろそろ決めろよ!」


とビリーを促す。無言で首を縦に振るビリー。身体から内蔵や骨が見え、無残な姿になっていくキース。ここでビリーが手足をもがれたキースを投げ縄で縛り、地面に何度も叩き付ける。そしてビリーが必殺の忍術を浴びせる。


「風魔忍法・火遁の術!」


キースが断末魔を叫び、黒焦げになって死体に化けた。


【2001年6月29日PM21時00分】ミッション完了


ビリーとキースの戦いの最中にダグラスとサリーが一旦シカゴ方面に戻っていた。ダグラスの話では


「こないだやった列車強盗と連中と関係を持ってるようだ。まだ同じ輩の連中がいるかも知れねーからシカゴに戻るぞ。」


と小太郎と七忍将に告げる。小太郎がビリーを見て


「おい。もう終わったんだ。行くぞ。」


と言うと、ビリーがキースの死体にPhantomの旗を何度も串刺しにする。小太郎とロボがビリーを羽交い締めにし


「もうここは終わったんだ!俺達の任務はそれだけじゃねーだろ?」


となだめると、涙も流さず無言でバイクにまたがり、キースの死体に唾を吐き、小太郎達と去って行った。この戦いは噴煙と夜の中行われたため、ギャラリーは大勢いたが、その中で戦っていた小太郎達七忍将の姿はバレずに済んだ。


【2001年6月29日PM23時12分】


ミッションは完了したが、今回の事件と、こないだ全滅させた列車強盗との関連性を察知した風魔忍軍は、SRSCの指令もないままシカゴへ移動する。ドラッグをシカゴへ運んでいた事が共通していた。必ず黒幕がここにいると踏んで潜伏していた。8人でシカゴを散策しようとしたその時、足下に落ちていた新聞がパラパラとめくられ、別の犯人の顔写真からSRSCの次の指令が届く。


『風魔忍軍の諸君。任務ご苦労であった。君達の推測通り、大元の犯人がこのシカゴに潜伏している。列車強盗もファントムもその組織の傘下に過ぎない。真犯人を突き止め直ちに成敗せよ!』


モーゼスが内心


(良かったあ。俺のケツからじゃなくて・・・)


とほっとするのも束の間、早速その刺客に狙われる風魔忍軍。ビルの隙間から無数のナイフが飛んできて襲いかかる。建物を背に隠れ身の術で気配を消す風魔忍軍。そこでサリーがあることに気付く。


「このマンホール・・・人の声が聞こえる。」


8人は地面に聞き耳を立てる。すると、マンホールの中で物音がするのを確認した。まだ落ち着かないビリーと抑え役にロボを残し、他の6人はマンホールの中に入っていった。


 


 



次回からミッション2に入ります

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