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風魔21  作者: 大井 平和
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第7話 紳士の嗜み

才九郎がキンバリーの光を受けた影響で覚醒します

【2001年6月25日PM17時28分】


 クラウンを追い詰めた小太郎達であったが、彼はスパイとして一級戦犯の実力を持った大物であり、ダイヤモンドの家に来場した一部はクラウンの手下達であった。煙幕の煙が立ちこめ、誰が敵か解らず戸惑っている小太郎達の背後から、一般人と思っていたギャルのナイフが3人の背後から飛び出す。クラウンが


「我々英国紳士の嗜みだよ。奪われる方が悪い。我が大英帝国が正義なのさ。」


とギャラリー一同高笑いする。ここで透けているダイヤモンドの家の外から見ていたサリーが外部から忍術を出す。


「風魔魔法忍法・月光の術。」


まだ夕暮れ時だった空が一瞬で闇に染まり、サリーが外から


「今、月の光に光ってる奴らが敵よ!」


と叫ぶ。クラウンの指紋が付いている者達であった。サリーの合図で攻撃を仕掛ける小太郎、ロボ、ダグラス。大蛇丸やトマホーク、風魔鉤爪でクラウンの味方をあっという間に斬って行く。だがクラウンは仲間や金満のギャラリー達を見捨て逃げようとしたその時だった。ダイヤモンドの家に入った4人目の正体が明らかになった。その正体は、キンバリーを庇い、重傷を負ったはずの才九郎だった。だが、明らかに様子が違う。いつも笑顔を絶やさない世渡り上手な小僧の顔とは打って変わって、獲物を狙う獣のような表情に小太郎達は異変を感じていた。才九郎は


「デビッド・クラウン!俺とサシで勝負しろ!」


と挑みかかる。クラウンは嘲笑し


「何言ってんだ?この鼻垂れ坊主!お前みたいな小僧がこの私に勝てるとでも思っ・・・


と余裕を見せ笑っている間に才九郎の十字苦無がクラウンの左頬に深い傷を負わせる。目の色が明らかにいつもと違う才九郎に小太郎達が


「・・・あいつ、もしかしてキンバリーの光を浴びて覚醒したとでも言うのか?」


と疑問を抱く。自慢の顔に傷をつけられたクラウンが


「このガキ!私の顔に傷をつけたな!許さな・・・


と言っている間に才九郎が持っていた刀に身体中を切り刻まれていく。


「風魔剣法・乱刃斬!」


クラウンは才九郎にあっという間に殺された。小太郎は


「おい!誰かあいつに技教えたか?」


と聞くが、


「まだ基本を2、3日教えただけだぞ?忍法はおろかあんな剣技なんて誰も教えてねーぞ!」


とロボやダグラスが話す。だが、バーサーカーとなった才九郎はそれでも止まらず、サリーが光らせた目印を探しながら次々と敵を斬って行く。ダイヤモンドの家は内側から真っ赤に染まっていた。


【2001年6月25日PM18時15分】


ここで後攻のビリー、モーゼス、テムジン、ヘレンが到着する。陽が暮れ、ダイヤモンドの家は才九郎の激戦で真っ赤に染まったのをサリーから伝えられる。サリーが


「今の才九郎ちゃんは半端じゃないよ。何かが取り憑いているみたい!」


と説明する。ヘレンが


「もしやお嬢様が放ったという光の影響か?!」


と尋ねるが、定かではない。


一方、屋内では才九郎の奮闘とは別に、小太郎、ロボ、ダグラスが5人の男と対峙していた。その中のボスであるリチャード・エーデルワイスが話す。


「クラウンは所詮我らの餌、飼い犬だ。こんな雑魚殺したところでいい気になるなよ。」


と言い放ち、ダイヤモンドの家の天井を破壊し、空から飛んできたヘリコプターに乗って逃げようとした。阻止しようと小太郎達が向かうが、ヘリコプターからマシンガンで狙われ、エーデルワイスを捕まえきれず、更に配下の4人が邪魔をする。その4人は才九郎と同じじくらいの少年少女で、東アジアからエーデルワイスに拉致され、軍事教育を施された4人だった。それぞれ薙刀、二刀流、ライフル、錫杖を持った敵をビリーが


「こいつらは俺達4人に任せろ!オメーらはあのデブ仕留めろ!」


と促す。薙刀使いはモーゼス、二刀流はテムジン、ライフルを持った男はビリー、錫杖を持った女はヘレンが相手をする。小太郎達はムササビの術で空を飛び、ヘリコプターに向かって飛んで行ったが届かない。サリーがシルクハットから巨大な風船を出してヘリコプターを閉じ込め、墜落させた。


「風魔魔法忍法・巨大気球。」


墜落したヘリコプターから瀕死のエーデルワイスが逃げようとするが、才九郎が素早く拘束異動をかまし、エーデルワイスの喉笛を掻き切った。


【2001年6月25日PM19時47分】


 一方地上ではそれぞれ決闘を繰り広げていた。彼らは名前も許されず、ここで負ければ明日はないという絶望から、決死の覚悟で向かっていった。


 薙刀の男は、モーゼスの鎖鉄球を交わしながら目を血走らせ向かっていく。二刀流の男はテムジンと同じく二刀流で対抗する。ライフルの男はビリーと銃撃戦を繰り広げる。錫杖の女はヘレンの甲冑をへこませていく。8人とも互いに譲らない戦いが一時間も繰り広げられた。


【2001年6月25日PM20時47分】


戦いが繰り広げられる中、ダイヤモンドの家に向かって一台のトロッコが走ってくる。その中にあったパンダのぬいぐるみが持っていたシンバルを鳴らし、ぬいぐるみの口からSRSCの伝達が届く。


『全員それまで!任務終了!その4名は殺さず我らCIAの特殊行動センター(SAC)に引き渡せ!』


戦っていた8人は何故?と思うが、SRSCが


『その4名を才九郎の配下に引き入れ、こちらで修行させる。以上!』


と告げ、トロッコは爆発した。


【2001年6月25日PM21時00分】ミッション完了


SRSCの命令によりビリー達は休戦したが、この4人は収まらない。


「俺達に帰る場所なんてねーんだ!」


と涙を流しながら戦闘を続けようとする4人を小太郎が止める。


「風魔忍法・金縛りの術!」


4人は身動きが取れなくなり、小太郎に


「じゃあ帰る場所があったら止めるのか?」


と尋ねられる。4人は生後間もなく東アジアからエーデルワイスに拉致され、軍事教育を施された4人であり、それまで奴隷のように働かされていたと話し、名前もなかった。ここで勝ったとしても行く宛てなどなかったと言う。そこで小太郎は


「この才九郎はオメーらさらったエーデルワイスを倒したんだ。いわばオメーらの恩人じゃねーか?この俺、第21代目風魔小太郎がオメーらにちゃんとした名前与えてやるからよ、これからは才九郎に付けよ。我ら風魔は一見必殺だ。本来ならオメーら殺さなきゃいけねーが、SRSCの命令は絶対なんでな。生かす代わりにオメーらも風魔になれ。この才九郎も元は他所の国の孤児だ。オメーらと同じなんだよ。」


彼ら4人は才九郎より少し年上、最年少のサリーの年齢より下の年端もいかない少年少女達だった。小太郎は


「おい、まずそこのでっけー薙刀使い。お前は安国寺弁慶。そっちの二刀流。お前は柳生武蔵。それからライフル持ったお前。お前は根来与一。最後に錫杖持ったお嬢ちゃん。お前は安倍輝夜。これは俺の故郷日本に古くからいた実際の戦士の名前を合わせた物だ。その名前を持ってこれから才九郎と共に生きろ。この第21代目風魔小太郎が確かに命名した。大事にしろよ。」


これからは才九郎と共に小太郎の内弟子となる。この4人は今後


【風魔四天王】


として才九郎と行動を共にする事になる。ロボ達風魔七忍将と同じ立場になっていくのであった。対峙したビリー達も


「俺達を手こずらせたんだ。強さは折り紙付きよ。」


と納得していた。


こうして弁慶、武蔵、与一、輝夜の4人は一度CIAの特殊行動センター(SAC)に身柄を引き渡され去って行った。その内小太郎や才九郎達と合流する予定である。


 彼ら4人が去った後、遅れて来たヘレンやビリー達が


「それよりダイヤはどこよ?」


と尋ねると、ダグラスが


「ほらよ。」


と発光鎧蟲の死骸を渡し、ヘレンが


「何よこれ!?」


と驚く。小太郎が


「ダイヤの正体だよ。」


と説明するが、ヘレンやビリーは納得がいかない。ロボが


「財宝なんて大量に持つモンじゃねーって事だろ。そんなもん1つありゃいいだろ。」


と嗜め、がっかりする。


 才九郎はというと、今頃重傷で動けなかった筈だが、何故ここに来たのかと小太郎達が尋ねると、


「キンバリーが帰ってきてから、また不思議な光を浴びたんだ。そしたら傷が勝手に治っていって・・・気がついたら病院飛び出して、途中でSRSCの声が聞こえてきてここに来て・・・その後俺の頭ん中に誰かがずっと「戦え!」って叫び続けていて、何故か知らねーけど、小太郎達がやってた技がガンガン出来るようになっていて・・・とにかく俺にも訳がわからねーんだよ!」


と才九郎自身もよく解っていない様子だった。


才九郎を覚醒させたキンバリーが放つ光の謎とは?何故ろくに修行をしなかった才九郎があそこまで鬼神の如く戦えたのか?SRSCはそこまでお見通しだったのか?謎が増えていく戦いだったが、後々頼りになる風魔四天王という仲間も増えた風魔忍軍であった。




新たに加わった4人はそれぞれ刀狩り、辻斬り、鉄砲職人、呪術師がモデルです。年齢は才九郎の2,3歳年上です

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