↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
風魔21  作者: 大井 平和
18/24

第18話 敗残兵の森

風魔忍軍がジャングルを舞台に大暴れします

【2001年8月1日PM17時24分】


 逃げるゲリラ達と追い回す風魔忍軍。このジャングルのあちこちには、使っていない車両が大量に投棄されており、それらを使って逃げるゲリラ達だったが、風魔忍軍は


「歩いてったら夜になるからな・・・手間が省けて丁度いい。」


としか思っていない。このダリエン地峡は赤道からも近く、日暮れが長い。アメリカからのゲリラは順調に海岸線へ逃げていくが、そうでもなく残っている者達もいた。彼らはアメリカのゲリラ達に負け、麻薬カルテルと繋がっている別の国の敗残兵であった。彼らは明らかに正気を失っているジャンキーで、サリーの幻術が全く通用しない。だが、ダグラスの「樹海牢獄の術」で樹木に絡まりながらも残された銃火器を無差別に発砲している。最初にテムジンとヘレンが投げた「発破手裏剣」は試作段階でもう効果が無い。ならばとダグラスが


「風魔忍法・肉食植物!オメーら、その花に喰われろ!」


と、大きな葉っぱが次々と開き、牙を剥き出して襲いかかる。その隙に隠れ身の術を使いジャングルに降りる風魔忍軍。逃げたゲリラ達の誘導を左翼側に陣取っていたビリーとヘレンに任せ、他の6人で敗残兵達を相手にする事になるのだが、ダグラスが


「こっからは無差別殺法に切り替える。オメーら。流れ弾に気をつけろ。」


と小太郎達に忠告すると、ダグラスのミリタリー忍法が次々と炸裂する。


「風魔忍法・無限木の葉返し!」


「風魔秘奥義・種子鉄砲!」


「風魔秘奥義・仙人掌針!」


「風魔秘奥義・無差別鋸手裏剣!」


ダグラスの掛け声で、ジャングルに落ちている枯れ葉が一斉に舞い上がり、視界がなくなると、地面や草花から弾丸の様な勢いで種やサボテンの針が飛び交い、2枚の鋸手裏剣が木を伐採していく。


「おっと、あっぶねーな。」


「普段冷静な奴が本気出すとこれだもんな。」


「流石元軍人。ゲリラ戦はお手のもんか。」


と小太郎やテムジン、モーゼスが再び木の上へ登りながら下を見ていると、最早ジャングルは血の池に変わっていた。


【2001年8月1日PM19時11分】


 この赤道に近いダリエン地峡も夕暮れになっていく。そんな時、ゲリラが使用していた発破手裏剣で使い物にならなくなった銃口からSRSCの指令が届く。


『風魔忍軍に告ぐ!元アメリカ軍のゲリラ部隊2862名の保護はこちらで完了した。だが、ゲリラ部隊を率いていたアダムス大佐の1名のみ逃げ回っている模様。奴を確保し、我々に引き渡せ!』


この指令を聞いたダグラスが


「アダムス?ああ、あのチキン野郎か?兵隊に命令するだけで戦闘力ねー青びょうたんだったな。ここにいやがったのか。あん時の借り返さねーとな。」


小太郎は


「あん時って何だよ?」


とダグラスに尋ねると


「オメーらと出会う前、俺達の部隊はここみてーなとこでゲリラ戦やっててよ。そん時あいつだけ敵に白旗振って逃げやがった。おかげで俺以外全滅よ。あの野郎は俺がぶっ殺す!」


するとサリーが


「SRSCは確保しろって言ったわよ?」


と話すと


「なら拷問かけてやる。この暗闇になるジャングルでな・・・ふふふ。」


すると小太郎が


「その拷問は俺達にも手伝わせろよな。風魔忍軍のミッションだからな。」


と持ちかけると、ダグラスは


「ならお前の大蛇丸の力を貸してくれ。こーやって・・・」


と小太郎に耳打ちすると、小太郎はニヤリと笑い


「ああ。それならいいよ。」


と了承する。


【2001年8月1日PM19時42分】


 ダグラスがかつての上官、ウィリアム・アダムスを発見。


「あいつだ!あの葉巻くわえたハゲの手榴弾ぶら下げてる奴。」


するとロボが


「本当にあいつで間違いねーんだな?なら目印つけんぞ。」


とダグラスに確認し、首を縦に振るダグラス。そしてロボが


「風魔胸黒手裏剣!」


と羽根手裏剣を投げ、アダムスの体に塗料を付着させる。


「狙いはあいつだ!」


とロボが叫ぶと、小太郎、ダグラス、ロボ、テムジン、サリーの5人が一斉に血に染まったジャングルに降り立つ。ダグラスが


「会いたかったぜ?クソ外道が!」


とアダムスに啖呵を切ると


「てめえ!生きてやがったのか?」


と驚かれる。ダグラスが


「俺も含め、6313人の同胞の恨み、今こそ晴らしてやる!覚悟しろ!」


とアダムスを睨み付ける。小太郎が


「風魔八方陣・鋒矢の陣!ダグラスを先頭に構えろ!」


と指示を出す。唯1人上へ残っていたモーゼスは最後尾を固め


「後ろは全員任せろ。風魔忍法・天秤殴打!」


「続いて風魔忍法・振り子錨!これで後ろはバッチリだ。好きに暴れてこいよ。」


とモーゼスに背後を固めてもらった風魔忍軍。ロボとテムジンに


「大丈夫。オメーの脇は任せろ。そいつは任せたぞ。」


とダグラスを支援する構えを取る。すると、アダムスは


「ま、待ってくれよ。あ、あん時は仕方なくだな・・・


と笑いながらいい訳している間にダグラスが再び


「風魔秘奥義・種子鉄砲!」


「風魔秘奥義・仙人掌針!」


「風魔秘奥義・無差別鋸手裏剣!」


と必殺技を繰り出しアダムスを追い詰める。アダムスは


「おい!オメーら兵隊はいくらでも代わりがいんだろ!俺は上官なんだぞ!.俺が助からねーでどー・・・ぎゃあ!」


と鋸手裏剣がアダムスの左腕を切断する。サリーが


「さっきから聞いてりゃ・・・それよりあんた大麻臭いわよ?」


と言いながら


「風魔魔法忍法・泥ゾンビの術。ほら、早く逃げないとゾンビに噛み付かれるわよ?」


と地面から大量のゾンビを出現させ、アダムスを海岸線へ追い込んでいく。必死にジャングルの奥へ逃げていくアダムス。ここでダグラスが小太郎に


「小太郎。そろろろアレやってくれよ。確保は俺がするからよ。」


と頼むと


「わかった。俺が抜いたら飛び乗れよ。」


とダグラスに指示する。一呼吸置いて小太郎が大蛇丸に手をかける。


「・・・風魔剣法・巨大大蛇丸!」


と名刀・大蛇丸を抜くと、巨大な大蛇がアダムスを襲う。


「ひっ、ひいー!」


とアダムスは切断された左腕を押さえ、右手に持っていたが、その切断された左腕が巨大化した大蛇丸に喰われてしまった。更にその大蛇丸に乗るダグラス。ジャングルの中をジグザグに走って逃げるアダムスだったが、ここで小太郎が新たな術を出す。


「風魔剣法・伸縮大蛇丸!」


巨大化した大蛇丸がくねくねと軌道を代え、まるで身体が伸びまくる大蛇のようにアダムスを追尾していく。アダムスがそれならばと大木を見つけ、その周りをグルグル回って大蛇丸を大木に巻き付けようとするが


《ボキボキ!バキッ!》


と大木と周囲の木を全て巻き付けて折っていく。上に乗っていたダグラスが


「おい!チキン野郎!こいつは大蛇だぞ!こんなもろいモン折られて当たり前だろーが!」


と追尾する大蛇丸の上から


「おら!さっさと逃げねーとこいつに喰われるぞ!走れ!チキン野郎!」


と嘲笑いながら種子鉄砲と鋸手裏剣で威嚇する。小太郎は大蛇丸を握り操作しながらサリーの魔法絨毯でゆっくり移動。ロボとテムジンはムササビの術でダグラスを補佐している。アダムスが


「おい!ダグラス!オメー何処でこんなモン身につけやがった?」


ダグラスが口を開く


「冥途の土産に聞かせてやる。・・・俺はオメーに見捨てられた後、あの森から唯1人生き残った。その時出会ったのが第20代目風魔小太郎だ!今、この大蛇を操っているのが第21代目風魔小太郎。そして今の俺は、風魔七忍将・軍忍のダグラスだ!」


後ろから着いてきたテムジンが


「ほら、ファイナルステージだ!その先は海だ。降参するか海に飛び込むか好きな方選べ!もっともあそこに見える船は俺らを雇っている奴らの船だがな!」


【2001年8月1日PM20時31分】


 ジャングルを抜け断崖絶壁に辿り着き、逃げ場がないアダムス。そのアダムスを取り囲むダグラス、ロボ、テムジン。そして大蛇丸を鞘に収めた小太郎と、運んできたサリー。遅れてモーゼスも到着。更に船舶の方からヘリが飛んできて、ビリーとヘレンが乗っている。


「ゲリラ部隊2862名はもう降参したわよ!全員自白したわ!あんたが元締めだって皆言ってるわよ?」


とヘレンが叫び、ビリーが新しい拳銃でアダムスに威嚇射撃する。


「俺達はオメーを殺せとは命じられていねー!大人しくそいつらに捕まっとけよ。」


とアダムスに恭順するよう促す。それでも


「お!俺がどーなってもいいってーのか?お、お、俺はここで一番偉いんだぞ!」


と強がるが、ダグラスが呆れた顔で


「・・・所詮オメーみてーな敗残兵集めたお山の大将だろーが。この負け犬が!」


とチェーンソーを取り出し、アダムスに突きつける。


「おい!俺がどーなってもい・・・ぎゃあ!」


とアダムスの身体中をチェーンソーでじわじわ切っていくダグラス。


「切断なんてしねーよ。じっくりオメーの身体切り刻むだけだ。殺しはしねー。死なねー程度にいたぶるだけだ!」


と今度は鉤爪で胸を斬り裂いていく。泣きながら泡を吹き小便を漏らし、最早抵抗も出来ずに断崖絶壁に座り込むアダムス。そして、ダグラスがアダムスの両脚に五寸釘を刺すと、アダムスは気絶する。その間に特殊行動センター(SAC)が用意したヘリで船舶まで護送する風魔忍軍。アダムスが牛耳っていた敗残兵の森は、多くの木々が倒れ、血で真っ赤に染まっていた。


【2001年8月1日PM21時00分】ミッション完了


 アダムス配下のゲリラ兵達は、隣国コロンビアのマフィアと麻薬取引を行っている事を船上で自供し始めた。一件落着かと思いきや・・・


 この船舶の別室でアダムスがダグラスとCIA数名に尋問を受けていた。黙秘しようモノならダグラスが容赦なく言葉に出来ないほどの壮絶な拷問を課していた。断末魔を浴びるアダムス。アメリカ本国に着く頃、アダムスは全てを自供し、廃人になっていたという。




今回のミッションは範囲も広く、捕縛する数が桁違いでしたが、山や森等木が生えている場所ということでダグラスの忍法が使いやすい場所でもありましたが、今までと違い、殺さないという描写に苦労しました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。