第15話 砕け散るバミューダ・クリスタル
ミッション2後編です
【2001年6月30日PM17時49分】
一方小太郎とモーゼスは、島に上陸したほとんどの海賊をたった2人で倒したが、ロジャー船長と親衛隊3人に手こずっていた。その時、モーゼスの足下にヤドカリが歩いてきて、貝殻の中からSRSCの指令が届く。
『風魔忍軍に告ぐ!海賊達を殲滅し、島ごと破壊せよ!』
それを聞いた小太郎とモーゼスは
「・・・そーかよ。この島ごと破壊していいんだな?」
と微笑すると、ロジャー船長は
「マ、マズい!バミューダ・クリスタルがまだ残ってる。お前ら!何をもたもたしている!さっさと片付けろ!」
と焦り出す。小太郎は
「島ごと破壊していいんだったよな?なら、こっちが手っ取り早い。」
「風魔忍法・落とし穴の術!」
と浜辺に爆弾を落とし、砂浜が砂塵に包まれる。気付けば巨大な落とし穴が出来、親衛隊3人を落とし、生き埋めにする。1人は完全に底に落ち生き埋めになるが、1人は脱出、もう1人は首だけ残して埋まっている。その首を十字苦無で切断する小太郎は、最後の1人に
「逃がさねーよ。風魔忍法・蟻地獄!」
と砂浜に蟻地獄を形成。地面に吸い込まれる親衛隊が
「い、嫌だー!頼むから待ってくれー!」
と命乞いをする親衛隊に小太郎は
「待つのが嫌か?なら今死ね!」
と十字苦無を親衛隊の額に投げつけ刺し殺す。すると小太郎が
「モーゼス!21時までには終わらせろよ!出来なきゃそいつは俺が殺んぞ?」
とモーゼスを煽る。だがロジャー船長が
「・・・ふふふ、だーっはっはっはっは!この島を壊すだと?テメーらにそんな力があってたまるかよ!この島を潰すのは俺だ!ここは俺も縄張りなんだよ!」
と不敵な笑いを浮かべる。そして、あるボタンを取り出す。
「このスイッチ1つでこの島は木っ端微塵に出来るんだよ!あのお方の命でこの島は俺の意のままに出来るんだ!」
対峙しているモーゼスは
「あのお方だと?やっぱテメーのバックにはBCSが付いてるって事か?」
と問いただすと、ロジャー船長は
「さあな。俺は取引に乗っているだけ・・・
と説明している間にモーゼスは、ロジャー船長がスイッチを持っている右手を錨で切断する。
「風魔釣り錨!」
「ぐああ!」
と悲鳴をあげるロジャー船長だったが、スイッチは小太郎がキャッチ。しかし、スイッチは寸前で押されており、ダグラス達がいる東側から島の地面が海に沈んでいく。傾きながら島ごと沈んでいる様だった。モーゼスは小太郎に
「ここは俺に任せろ!オメーはダグラス達のとこへ行け!」
と促す。小太郎は
「死ぬなよ。オメー。」
と捨て台詞を言うが、モーゼスは
「俺は海賊忍者だぞ。こんな烏賊ヤローに負けねーよ。」
と笑う。ロジャー船長が
「誰が烏賊ヤローだ?!」
とキレて拳銃を乱射するが、モーゼスは交わしながら海上に立つ。
「その面が烏賊なんだよ!オメーの体臭もだけどな!」
「風魔忍法・水蜘蛛。俺をこの海に立たせたら無敵なんだよ!」
と言い放つ。ここからモーゼスの海賊忍法のオンパレードが始まる。
「風魔忍法・水駆け!」
水面の上を高速移動するモーゼスに水に足を取られたロジャー船長が着いていけず、どんどん沈んでいく。
「風魔忍法・水柱の術!」
突然下から水柱が何本も立って逃げ道を塞がれたロジャー船長は焦りだし、拳銃やサーベルを無差別に振り回す。モーゼスは水柱の上に乗り、ロジャー船長を見下ろす。完全に遊ばれているロジャー船長は
「くそったれがあー!」
とモーゼスが下に置いていた大斧を拾い暴れ回る。そしてモーゼスの必殺技が炸裂する。
「風魔忍法奥義・魚群鉄砲!」
近くを泳いでいた魚や貝等の水棲生物が一斉にロジャー船長の身体に襲いかかる。幻術ではなく、波の術の応用技である。波の術で一気に水揚げされた魚介類がロジャー船長を弾丸の様に襲ったのだ。そして、ロジャー船長が持っていたモーゼスの大斧こそが罠だった。
「俺は風魔七忍将の1人、旗忍のモーゼス!水を操らせた俺に敵などいない!貴様のフラッグは俺がもらった!」
「風魔忍法奥義・一本釣りの術!」
モーゼスの大斧は自在縄と錨、鎖鉄球に繋がれており、錨が釣り竿となり、ロジャー船長の喉元から大斧を釣り針代わりに頭部まで引き裂かれた。断末魔を上げ、海水はロジャー船長の血で真っ赤に染まっていった。
【2001年6月30日PM20時38分】
避難に小太郎が加わり、島に捕らわれていた人々が全員貨物船に移るのを確認した風魔忍軍は、ムササビの術で空を飛び貨物船に移る。その頃にCIAのサルベージ船が到着し避難民を保護。バミューダ・クリスタルという鉱石が弾け飛ぶ様と、無人島が音を立てて沈み、崩れていくのを見届ける小太郎達だったが、そこにモーゼスはいない。だが、島から遠く離れた方角から、激しく揺れる海面をまるでスケートでもしているかのように水蜘蛛の術でモーゼスが滑ってきた。
「おーい!俺を忘れるなー!」
と手を振るモーゼス。だが、冗談交じりに一斉に背を向ける風魔忍軍。貨物船に到着したモーゼスにサリーが
「・・・誰あんた、生きてたの?」
と茶化す。モーゼスが
「勝手に殺すな!おチビちゃん!今日のMVPだぞ!」
と引きつりながらポキポキ指を鳴らす。船内は一同笑いに包まれた。
【2001年6月30日PM21時00分】ミッション2完了
避難民達がCIAの船上で
「あの・・・牢屋で俺達を抱き締めてくれた女性はどなたでしょうか?」
と尋ねる。彼らは失明して目が見えない。テムジンとダグラスがその人々の手を引っ張り強引にヘレンの胸に当て
「このねーちゃんだよ。」
と赤面するヘレンは何も言えず、小太郎に
「へえ、血の気の多い女だと思ってたけどなあ。そんな一面もあったのかあ。」
と感心する。ヘレンは
「違う!不本意でやったわけじゃない!」
と突っぱねると、CIAの船から何故かキンバリーが出てきた。風魔忍軍が行方不明と知って飛び出してこの船に乗っていた。キンバリーが
「ヘレンさんって優しいじゃない。いいお嫁さんになれるわよ。」
と褒める。ヘレンは今まで女として褒められたことが無く
「お嬢様・・・」
と言葉を失ってしまった。
キンバリーがここに来た理由はもう一つあった。それは、SRSCがいつか言っていた天照大御神の化身としての力、才九郎を突然強くした秘密の力を使い、避難民達の力になれるのではと連れてきたのであった。キンバリーは風魔忍軍が救助した避難民達を船内の一室に集める。
【2001年6月30日PM23時58分】
経線を越え、1時間を余分に超えたその時、船内が光に包まれ、避難民達の身体がみるみる回復した。歩けなくなった者達は歩けるようになり、失明した者は両眼がはっきりと見える様になった。改めて
「牢屋で俺達を抱き締めてくれた女性はどなたでしょうか?」
と尋ねると、再びヘレンが照れてしまう。今度ははっきりと見える人々が
「なんと美しい。」
「俺の彼女になってくれないか?」
と群がってくる。困り果てたヘレンにテムジンが
「悪りいな。こいつは俺の女だ。」
とヘレンの肩を抱くと、ヘレンの鉄拳が顔面にお見舞いされ、勢いよく吹っ飛ばされてしまう。
「触るな!汚らわしい!」
テムジンがぶっ飛ばされたのを見ると一同
「怖えー。」
と呟き退散していった。
BCSとは一体何者なのか?それは現在CIAで調査中という事だが、ここまでコロラドからシカゴ経由でこのバミューダ諸島での連戦が続いた風魔忍軍はしばらく休息の時を過ごすこととなった。
七忍将は世界中から集めた忍者という事で、独自の忍術を使いますが、基本忍術は全員会得済みです




