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おまけ「世界地図」
ある日の仕入れ。
市場は今日も騒がしかった。
野菜を運ぶ声。
魚を捌く音。
香辛料の匂い。
源太は荷物袋を肩へ掛けたまま、ふと路地の雑貨屋へ目を向ける。
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古びた店だった。
ランプ。
羽ペン。
見たこともない硬貨。
そして壁には、大きな地図が掛けられていた。
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源太:
> 「おっ」
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何気なく近づく。
地図の形を見た瞬間、足が止まった。
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大陸の形。
海の位置。
全部、見覚えがある。
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源太:
> 「……あれ」
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ゆっくり目を細める。
ヨーロッパ。
アフリカ。
アジア。
確かにある。
だが。
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源太:
> 「日本の無かやん……」
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しばらく地図を見上げる。
市場の喧騒だけが、遠くで響いていた。
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源太:
> 「やっぱ違う世界に来たんやなぁ」
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それだけ呟く。
そして何事もなかったように店を出た。
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店先では、スライムがぷるぷる揺れていた。
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源太:
> 「帰るばい」
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ぷる。




