表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
14/17

第14話「きつかー」


朝。


宿の食堂には、まだ昨夜の酒の匂いが残っていた。



---


マルコは周囲を見回す。


屋台は閉まったまま。


源太もいない。



---


マルコ:


> “Non è tornato?”

(まだ戻ってないのか?)





---


ロジャーは眠そうな顔でパンを齧る。



---


ロジャー:


> “…Don’t tell me he’s still there.”

(……まさかまだあそこに居るのか?)





---


市場外れの空き地。


壊れた荷車。


石壁。


そして――。



---


グツグツグツ……



---


寸胴は、まだ煮えていた。


炭火の前。


源太が座ったまま、うとうとしている。



---


マルコ:


> “…Madonna.”

(なんてこった)





---


ロジャー:


> “He stayed here all night.”

(こいつ徹夜したな)





---


源太はゆっくり顔を上げる。


目の下には濃い隈が出来ていた。



---


源太:


> 「オールナイトしてベリータイヤード」

「トゥデイはホリデーにするけん」





---


ロジャー:


> “…You look terrible.”

(ひどい顔だぞ)





---


その時だった。


ぷる。



---


マルコの足元で、小さなスライムが揺れる。



---


マルコ:


> “…Che cos’è?”

(……なんだこれ?)





---


源太はスライムを抱き上げる。



---


源太:


> 「あと友達出来たけん」

「マイフレンドたい」





---


スライムがぷるぷる揺れる。



---


ロジャー:


> “…He’s speaking like a broken priest now.”

(壊れた修道士みたいな喋り方してる)





---


マルコは額を押さえた。



---


マルコ:


> “Basta.”

(もういい)




> “Oggi chiuso.”

(今日は休みだ)





---


源太:


> 「もうダメ……」





---


そう言った直後。


その場へごろんと横になる。



---


ロジャー:


> “…That was fast.”

(即決だな)





---


炭火が静かに揺れている。


朝の風が、空き地をゆっくり吹き抜けていった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ