表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ダンジョン穴掘り――ストレス発散のためにスコップを手にダンジョンでひたすら穴を掘ってたら奈落に落ちた――  作者: カンチェラーラ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

36/88

おじさんの名前

 昨日はお母さんに怒られた。

 お昼に勝手に食べたものは今日のお父さんのお弁当用に用意していたものだったのにと言われた。

 ごめん、お父さん。

 今日のお父さんの弁当は、から揚げなしになってしまいそうだ。


 ただ、そんなに食べるならと、これからは昼ご飯を多めに用意してくれるらしい。

 なので、勝手に冷蔵庫の物を食べないと約束して、許してもらった。

 そんなことがありつつも、今日も朝からバクバク食べて、ダンジョンへ向かう。

 今日もあのお弁当屋さんが開いていたら、買い食いしようかなと考えながら、ダンジョン用のマイスコップと水筒を持って自転車に飛び乗って出かけた。


「おう、おはようさん。頑張ってるみたいだな、坊主。お前が空けたダンジョンの壁の穴だがな。ここを通る探索者シーカーが、何人も不思議がっていたぞ」


「そうなの? 僕以外にも穴掘ったりダンジョンで何かする人っているんじゃないの?」


「そりゃあいるだろうけどな。ただ、普通はもっと金目のものが手に入る採取ポイントみたいなところをダンジョン内で見つけてそこを掘るくらいだろう。何もない場所を、ダンジョンが修復できないほど掘るやつは、あんまりいないんじゃないか?」


 へえ、そういうものなんだ。

 そう考えると、例えば僕の使っているスコップだってそうか。

 ダンジョンで採れた鉄を使って作られたこのマイスコップだが、その鉄はダンジョン内のどこかで手に入れられたものに違いない。

 さすがに、何も考えずに穴を掘り続けて見つかるものじゃないだろう。

 例えば、鉄が地表に見える鉄鉱脈の採掘ポイントでもあるのかもしれない。

 それか、ダンジョンに出てくるモンスターが鉄の武器でも持っているとかかな?

 わざわざ僕みたいに穴を掘るだけの人はいないのだろう。


「なにか言ってくる人、いるかな? 入り口近くで穴を掘ってて邪魔だ、とか言われないかは気になっているんだけど」


「んー、まあ大丈夫だとは思うが、もしそうなら俺の名を言えばいいさ。入口で監視している金剛寺が許可しているって言えばいい。それでも文句を言われるようならここに戻ってこい。ただまあ、ほかの人の邪魔にはならんようにだけは気を付けておいてくれ」


「うん、わかったよ。ありがとう、監視員のおじさん」


「金剛寺だっつってんだろ。忘れんなよ、俺の名前を」


 監視員のおじさんは金剛寺さんというらしい。

 今まで知らなかったが、毎日のようにダンジョンの入り口で監視しているから探索者シーカーにもきっとよく知られた人なんだろう。

 このおじさんの名前を出せば、ダンジョン入口近くのところで穴掘りをしていても、ほかの探索者シーカーにも理解してもらえるのか。


 ……意外とすごい人なんだろうか、このおじさんは。

 いつも入り口近くで座っているだけの人なので、暇なんじゃないのかな、なんて思っていたが顔が広い人なのかもしれない。

 改めてお礼を言いながら、僕はダンジョンに入り、今日の穴掘りを開始した。

お読みいただきありがとうございます。

ぜひブックマークや評価などをお願いします。

評価は下方にある評価欄の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にしていただけけますと執筆の励みになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ