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クリエイト!  作者: 大塚
オールドデイズ
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43/60

救済

 そのドアを開けるのは忍びなかった。

『創作活動同好会』。この看板はきっとキュウちゃんが描いたんだろう。しばらく見つめてから入った。

 図書館に寄らず、直接部室に行ったのに夜桜先輩もキュウちゃんもいた。

「よう」

「こんにちは、ネコ。」

 二人を見るとまた涙が出た。

「先輩、ごめんなさい。、、、私落ちてしまいました。」

「おおい、どうした。」キュウちゃんの声を皮切りに夜桜先輩も駆け寄ってくる。

「あれだけ教えてもらったのに、、、」

 それ以上は続かなかった。昨日おさまったはずの涙が頬を流れる。

 ただ私の泣き声が部室に響くだけの時間が流れた。

「どうしたのか?」キュウちゃんが私に声をかける。

 私は昨日、コンクールを落選した旨を泣きながら話した。

 途切れ途切れになる言葉を二人は黙って、そして真剣に聞いてくれる。その二人の優しさがさらに申し訳なさを引き立てる。それでもまた、甘えてしまう自分がいた。

「そっか、、、」夜桜先輩は、すぐに察してくれたようだった。

 突然、私の体が暖かいもので包まれた。

 気がつくと先輩の胸の中にいた。抱きしめてくれているんだ。お腹いっぱいになりそうなほどの優しさに心が痛む。

 それでもあったかくて先輩の胸に顔をうずめてまた泣いた。今度は声を殺して。安心から涙腺がもっとゆるんでしまったみたいだ。

「ネコは頑張ったから、落ちたって関係ないんだ。」優しく頭を撫でてくれる。

 まるで赤ちゃんに戻ったみたいだ。

「別に落ちたからって、ネコが書いた小説の価値が陥れられたわけじゃないでしょう?」

 私はコクコク泣きながら頷くことしかできない。

 するとぎゅっと肩を掴まれてやや強引に引き剥がされる。唖然とする私の前に夜桜先輩の綺麗な顔がある。じっと私を見つめている。私も涙を手でぬぐって見つめ返す。

「大丈夫。私たちはちゃんと見てる。」


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