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クリエイト!  作者: 大塚
オールドデイズ
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36/60

いざ図書館

図書館の透明な自動ドアがゆっくりと開く。それとともに中の適度に冷やされた空気がほおを撫でる。

「涼しいーーーッ」キュウちゃんがうっとりした声を上げる。

「図書館では静かに」

さすがに夜桜先輩は真面目だ。

「まだ玄関だろうがっ」

「もう玄関なんだ」

軽く、言葉のジャブを交わしながらスタスタと二人は進んでいく。もう一度自動ドアを抜けて本棚がいくつも並んだ図書室に入る。夏休みだということでやっぱり人はそこそこいた。

「じゃあ、ちょっと待っててな」

ひそひそ声で私たちにいうとキュウちゃんは目の前のカウンターに向かう。何やら手続きがあるみたいだ。受付の人と大げさなジェスチャーで話している。アメリカ人みたいだ。

一緒に待っている夜桜先輩の方を見るといない。

「あれ?」

視線をさまよわせると新刊のコーナーに、麦わら帽子を首にかけて足元の本棚を見ようとしゃがみこんでいる先輩がいた。マイペースです。先輩、、、。

しばらくしてキュウちゃんが大きめのカードを持ってきた。よく見ると『会議室2』と書かれている。会議室なんてあるのか。恐れ多くもそれを中学生が借りても良いのか。そんなこともお構いなしに新刊のコーナーに夢中になっている夜桜先輩の元へ行くと、図書館の奥の方に行こうというサインを出す。

ちょっと不満そうにほおを膨らませて、夜桜先輩がすくっと立ち上がる。ワンピースのスカートがゆらっと震える。キュウちゃんがぎゅっと先輩の腕を掴んで強引に引き連れようとする。夜桜先輩はぶんと長い腕を振ってキュウちゃんの手を振りほどく。すると、スタスタと歩き出してしまった。

いやあ、本のことになると子供っぽくなりますね。先輩、そんなに本が好きなんだなあ。

夜桜先輩は会議室の場所を知っているらしく足の運びに淀みがない。私はよく図書室には行くが、会議室があることまでは知らなかった。広い図書館の奥の階段を上って行くい2階のフロアについた。なかなか使う人がいないのか私たち以外の人影はない。どうやら2階は本は置いてないようだ。自習室や会議室がメインらしい。いつも訪れる場所の、知らない一面がしれて私は少しワクワクしていた。


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