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ホムンクルスの魂を探す旅路  作者: sisousi.kenta


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7/10

精霊の誕生

だます者は生まれたころの記憶を話始める。


「僕たち精霊は親から生まれる者はほとんどいない。君たちの言う自然発生をするものがほとんどだ。親から生まれる者も君たちとは違う。」


精霊様はそう言って遠い目をされる。

全身青く分からないはずだが、目は口ほどに物を言う、その逆の出来事のようかな私にはそれがわかった。


「僕は入り口をふさぐ者、出口をふさぐ者、真実を話せない者、嘘を真実と信じて話す者、どこかの馬の骨という5体の精霊が合わせって生まれた。」


精霊様には5体の親がいる。生まれる前の出来事なのだろう。精霊様の話し方はどこか人づてで聞いたように感じれた。


「中心はどこかの馬の骨、どこかの馬の骨に他の4体の精霊が自分の1部を渡していき、混ぜ合わせる。そうすると5体の精霊は6体の精霊になる。元の精霊のままのもののいれば違う精霊になっているものもいる。僕以外の5体の精霊はその前の記憶があるから多分僕が子なのだと思った。体も小さかったし」


精霊様はそのように語られた。

これはまだ世に広まっていない。

精霊は子をつくると別の精霊になる。

そもそも精霊が子を作ること自体知られていない。


これが本当だとすればこれまでにない大発見となる。


お礼として私は私の幼少時代の記憶を話す


「精霊様、結局僕というのが普通なのですか?私は私の錬金術師の師匠により生み出されたホムンクルスです。師匠は師匠の作った私の体に生命の素を適合させた。そうすると体が人間のものへと変化し始めた。その時のことは思い出すことはできるが、それでもどこか他人事のように感じていました。」


私は私の記憶を呼び覚ます。だがまだこれは私の感覚でなく、師匠から聞いた話だ。




「魔術師や、錬金術師、まあ魔法使いは、無意識でも、莫大な数のそれこそ無限の魔法を使える。それを一つ一つ意識して使うような感覚です。自分自身が魔術になったような。この感覚は師匠が生まれた時には感じたわけはないようだから、ホムンクルスだからこその感覚でしょう。」


未だに説明できない感覚だ。とても心地が良い。その感覚に包まれている生まれる前の私の心は人間になんてなりたくないだった。人造人間として誕生した瞬間に消えてしまった感覚だが記憶の奥底に自分とは別の何かの記憶として残っている。


精霊様は首をかしげる。とてもかわいらしい。


「私にはない感覚。私は精霊となろうとするとき、精霊に生まれたいという感覚があった。その辺に自然発生のしやすさがあるのでしょうね。」


また1人称が私に代わる。私のほうももうどうでもよくなってきた。


私は師匠がいてくれたからよかったが、師匠が死に一人になったときの寂しさを考えたら、私になる前の私の、人間になんてなりたくないという気持ちもわかる。ならば後悔しているのかといえばそんな事はけしてない。


そう自分に言いきかせる。


私は悲しみがこれ以上広がらないようにゆっくりとたちあがる。


「精霊様いきましょうか、お手をどうぞ」


1人と1体、神隠しの樹海を進む。

精霊と人造人間が特別な森を進むのだ。当然二人は手を繋ぐ。きっと中間的な存在である我々は離れ離れになる呪いの影響を受けやすい。そんな気がした。


悩みを思い出させる者、何を食べてもうまくなくなる者、一人あきらめきれない者、海の者とも山の者ともわからない者、こごえる吹雪、熱を持たない光、いたずら妖精、隠し妖精、羽妖精、木と一つになった者、数々の精霊や妖精に出会った。そして私は迷ってしまった。



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