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恋かもしれない 恋愛偏差値ゼロ 第3部  作者: トモサン


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89/128

恋かもしれない…恋愛偏差値ゼロ 第3部 89

まもなく、カフェオレとコーヒーが、運ばれてきた…


 テーブルに運ばれてきた、カフェオレとコーヒーを見て、


 「…頂きましょう…」


 と、私が、言い、先に口につけた…


 彼女も、私を見て、私に倣って、カップに口をつける…


 私は、それを、見て、なんだか、いつのまにか、私が、イニシアチブを取っていると、思った…


 知らぬ間に、イニシアチブを取っている…


 それは、彼女が、おとなしいからだろう…


 だから、無意識に、私がイニシアチブを取れる…


 イニシアチブ=主導権を取れる…


 世の中には、彼女とは、真逆に、どんなときでも、自分が、イニシアチブを取らなければ、気のすまない人間がいる…


 イニシアチブという言葉でなければ、前に出るというか…


 ぶっちゃけ、どんなときも、自分が、一番でなければ、気のすまない人間が、いる(笑)…


 そして、そういう人間ほど、本来、一番になれない人間が、多い(苦笑)…


 勉強でも、ルックスでも、人間性でも、なんでも、一番になれない…


 集団の中で、一番になれない人間が、多い…


 本人も、それが、わかっているのか、それが、わかっていないのか、わからないが、とにかく、一番になりたい…


 ぶっちゃけ、集団の中で、自分が、先頭に立って、なにかをやりたい…


 しかしながら、大抵は、そのメッキは、すぐに剥がれる…


 若いときは、わからなくても、中身が、ないことが、少し歳を取れば、誰にでも、わかってくるからだ…


 だから、若ければ、その人間は、大抵、会社で、あれば、自分から、去る…


あるいは、数年して、昇進できないのが、わかると、辞めて、行く人間が、多い…


 要するに、自分の評価が、とんでもなく高い…


 仕事は、普通でも、自分の中では、抜群にできる…


 いい高校や、いい大学を出ていなくても、仕事は、別と考える…


 つまりは、何事も、自分に都合よく解釈する(笑)…


 それゆえ、周囲の人間からの評価は、低くても、自分の中で、評価は高い…


 とんでもなく高い(笑)…


 結果、周囲の評価と、自分の評価が、あまりにも、かけ離れているので、落胆して、辞めることになる…


 誰も、オレ(アタシ)を、正当に評価してくれないと、なる…


 そういうことだ…


 そして、それを、考えたとき、この目の前の彼女は、どうだろうか?


 と、考えた…


 彼女には、悪いが、彼女は、男好きするタイプ…


 決して顔は、良くないが、スタイルが良く、色っぽい…


 それを、彼女自身が、どう、思っているか、わからない…


 今も言ったように、世の中には、自分の実力をとんでもなく、高く評価する人間が、稀にいるからだ…


 そして、それは、学力や仕事のみならず、生活全般…


 男や、女で、普通のルックスを持っていても、自分は、異性にとんでもなく、モテると、考える…


 まあ、女の場合が、ぶっちゃけ、やらせてくれると、いうのがある(苦笑)…


 当人は、知らないが、あの女は、頼めば、簡単にやらせてくれるよと、男の間で噂になり、それを、知った、あちこちの男から、声がかかる…


 しかしながら、当人は、自分は、男にモテると、勘違いする…


 顔もカラダも、普通だし、学歴も、平凡…


 だから、普通に考えて、そんなことは、ありえないのに、男にモテると誤解する…


 それより、なにより、学生時代にモテなかったのに、社会人になれば、急に、モテ出すわけはない…


 それが、普通に考えれば、誰にでも、わかるものが、それが、わからない…


 しかし、まあ、そんなものかも、しれない…


 誰もが、自分のことは、わからない…


 この私も例外ではない…


 この高見ちづるも、例外ではない…


 が、


 それでは、今、目の前にいる、彼女は、どうだろうか?


 この色っぽい、大柄な女性は、どうだろうか?


 自分のことを、どう、思っているのだろうか?


 自分は、男にモテモテだと、思っているのだろうか?


 それは、わからない…


 私の評価と、彼女が、自分自身にする評価とは、別だからだ…


 だから、わからない…


 しかし、それを、聞かなければ、ならない…


 相談事だから、聞かなければ、ならない…


 なにより、内容が不倫だ…


 どうしても、話が、その方向になるのは、わかっている…


 まさか、


「…船見さん、いいカラダをしているから、男にモテモテなのよ…」


とは、口が裂けても、言えないが、その通りに違いない(苦笑)…


私が、女目線で、見ても、彼女は、いいカラダをしている…


まして、男目線ならば、あえて、言う必要はないだろう…


彼女のように、大柄で、いわゆる、同性の女でも、憧れる、ナイスバディをした女は、世の中に、ごまんといる…


これは、私が、美人と呼ばれるのと、同じ…


同じだ…


なにが、同じかと、言えば、この世の中には、案外、美人が、多いものだ…


それが、よくわかるのは、自分の住む、近所のスーパーや、コンビニなど、いわゆる、接客業について、働けば、わかる…


女の私から、見ても、


「…キレイ…」


とか、


「…カワイイ…」


と、感じる女が、稀にいる…


が、


普通に働いていれば、それは、ない…


普通に、学校に行っていれば、それは、ない…


会社や、学校が、大きくても、同じメンバーだからだ…


どんなに、会社や学校が、大きくても、自分の周囲にいる人間は、千人程度だろう…


自分が、見知っている人間は、せいぜい千人程度だろう…


だから、美人が、少ない…


それが、近所のスーパー等に、行けば、出会う人数が、広がる…


何万という男女に会える…


コンビニにしても、同じ…


千人を超える老若男女に会える…


だから、その中に、美人もいる…


要するに、出会う人間が、多いのだから、当たり前のことだ…


普段、自分の周りに、百人しか、いなければ、当然、美人に出会える確率は、低い…


それが、一万人に増えれば、百倍の人間に増えるわけだから、美人に出会える可能性も、高いだろう…


当たり前のことだ…


そして、目の前の彼女も同じ…


同じだ…


この船見さんも、同じだ…


いわゆる、背が高く、スタイルが良く、胸もお尻も、大きい女…


私も、この船見さんと、同じタイプの女性を見たことがある…


それなりに、見たことがある…


まして、この船見さんには、失礼だけれども、同じナイスバディの持ち主で、船見さんより、ルックスのいい女も、何人も、見たことがある…


が、


ただ、一点だけ、彼女たちが、この船見さんに、勝てないことがある…


それは、色っぽさ…


それは、勝てない…


正直、彼女のような色っぽい女性は、見たことが、ない…


そして、それこそが、彼女の強み…


同じようなナイスバディの持ち主の中にあっても、他の女たちに負けない強みだった…


私は。思った…


私は、考えた…


そして、そんなことを、一通り考えてから、


「…不倫の相手というのは、会社のひと?…」


と、私は、聞いた…


ずばり、核心をついた…


私の質問に、目の前の船見さんは、さっきと同じように、首をコクンと、縦に振って、頷いた…


さっきと同じと言ったのは、


 「…相談内容というのは、もしかしたら、不倫?…」


と、聞いたときのことだ…


このときも、今と同じように、コクンと首を縦に振って頷いた…


無言で、頷いた…


そして、私は、それが、正解と思った…


「…ハイ…」


と、答えてもいいが、それよりも、無言で、頷く方が、いい…


やはり、他人から、


「…不倫…」


と、指摘されて、


「…ハイ…」


と、答えるのは、勇気がいる…


言葉にするのは、勇気がいるからだ…


が、


問題なのは、それではない…


なぜ、彼女が、私を選んだか?


私を彼女の不倫の相談相手に選んだか? 


それが、問題だ…


私は、彼女より、十歳近く年上だが、恋愛関係は、あまり経験がない…


いや、


経験が、ないのでは、ない…


皆無…


まったくない(苦笑)…


33歳にして、今だ、処女だ…


男を知らない…


なぜ、そんな女に不倫の相談を?


疑問だった…


いや、


彼女は、私が、恋愛経験がないことを、知らない…


それゆえ、私に、不倫の相談をしたのだろうか?


私は、自分で、言うのも、なんだが、しっかりしていると、他人からは、見えるらしい(苦笑)…


私自身は、まったく、しっかりしているとは、思えないが、周囲からは、そう見えるらしい…


そして、これは、彼女も同じ…


今、目の前にいる、船見さんも、同じだろう…


彼女を一言で、言えば、


…色っぽい、ナイスバディのお姉さん…


だろうか?


しかしながら、当人は、そんなこと、露ほども思わないに違いない…


評価など、そんなものだ…


自己評価と、他人の評価は、案外、異なるものだ…


しかしながら、それは、さておき、なぜ、彼女が、不倫の相談相手に、私を選んだのか?


わからない…


大いなる謎だ…


だから、それを、聞くことにした…


遅まきながら、聞くことにした…


「…一体、なぜ、不倫の相談を私に?…」


と、聞くことにした…


そして、それを、口にした…


「…なぜ、私に、不倫の相談を?…」


と、口にした…


すると、だ…


目の前の船見さんが、実に、言いにくそうに、


「…実は、私の不倫相手が、高見さんの不倫相手と同じなんです…」


と、言った…


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