↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
恋かもしれない 恋愛偏差値ゼロ 第3部  作者: トモサン


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
55/128

恋かもしれない…恋愛偏差値ゼロ 第3部 55

だから、


 「…好子さん、なにかの間違いでは?…」


 と、言った…


 言わざるを得なかった…


 どう考えても、平造が、私に会いたいと、思っているとは、思えなかったからだ…


 「…いいえ、間違いなんかじゃない!…」


 好子さんが、力強く言った…


 「…絶対、間違いなんかじゃない!…」


 好子さんが、言いきった…


 そう言われると、なんと答えていいか、わからなかった…


 理由は、わからないが、好子さんには、平造が、私と会いたがっていると、いう確信があるらしい…


 それゆえ、これ以上、なにを、言っても、無駄だと、思った…


 思ったのだ…


 すると、さらに、追い打ちをかけるように、


 「…高見さん…ぜひ、一度、熱海に行ってみて…」


 「…熱海に…ですか?…」


 「…そうよ…熱海に行って、父に会ってみて…」


 好子さんが、私に提案する…


 「…きっと、父も待っていると思う…」


 「…私を、待っている?…」


 「…そう…」


 好子さんが、言った…


 言い切った…


 私にとって、謎の言葉を、言い切った…


 私は、当然、反応しようとしたが、やめた…


 なにを、言っても、仕方がないと、思ったのだ…


 だから、止めた…


 そして、好子さんと、電話を切って、考えた…


 なぜ、平造が、私に会いたいのか、考えた…


 が、


 当然、わからない…


 まさか、私が、実は、平造の娘だったなんて、オチじゃないだろう?


 笑ってしまうような話だが、真剣に考えた…


 わずかの間だが、真剣に考えた…


 なぜなら、私が、好子さんと、あまりにも、似すぎているからだ…


 誰が、見ても、姉妹といっていい、レベルで、似ているからだ…


 そして、それは、先祖が、同じだから…


 私の祖父のそのまた祖父あたりが、米倉一族だからだと、言った…


 好子さんの弟の新造さんが、言った…


 好子さんと、先祖が、同じだから、薄いとは、いえ、同じ血が流れている…


 だから、似ているんだと、言った…


 そして、私は、それを、信じた…


 が、


 それは、ウソではないと、思うが、平造が、私の父でも、また、おかしくはないとも、思う…


 なぜなら、平造は、米倉一族…


 米倉の分家出身だからだ…


 だから、私が、平造の子供でも、おかしくない…


 平造の子供でも、好子さんに、似ていて、おかしくない…


 平造のカラダの中にも、また、米倉の血が流れているからだ…


 だから、私が平造の娘でも、好子さんに似ていても、おかしくないと、思った…


 が、


 それは、一瞬だけ…


 何度も、繰り返すが、一瞬だけだ…


 まさか、そんなことがあるとは、思えない…


 母が、平造と、昔、知り合って、男女の関係だったなんてことは、ありえないからだ…


 だから、私が、平造の娘であることは、ありえない…


 私は、その後、家にいるときに、母に、


 「…お母さんは、昔、父と、結婚する前に、どんな男のひとと、付き合ったことが、あるの?…」


 と、聞こうとしたが、やめた…


 いや、


 正確には、聞きたくても、聞けなかった…


 私にとって、母は、絶対だった…


 絶対君主だった(涙)…


 父は、おとなしいひとだが、母は、違った…


 言い方は、悪いが、鬼のように、怖かった…


 子供の頃から、怖かった…


 それは、今でも、変わらない…


 だから、とてもではないが、母に、


「…お父さんと結婚前に、どんな男のひとと、付き合ったことがあるの?…」


 なんて、聞けるものでは、なかった(怖)…


 だから、諦めた…


 母に、聞くのは、諦めた…


 そして、それから、時間が過ぎた…


 あっという間に、過ぎた…


 その間にも、


 なぜ、平造が、私に会いたいのか?


 正直、なぜ、好子さんが、そんなことを、言ったのか?


 自問自答した…


 そして、その答えを、知りたいが、さりとて、とてもではないが、ひとりで、熱海に行き、平造に会う、勇気は、なかった…


 行けば、


「…なぜ、来たの?…」


 と、平造に、言われかねないからだ…


 だから、心の中では、熱海に行きたい…


 熱海に行って、平造に会いたいと、思いながらも、なにもせず、平穏に過ごした…


 ただ、会社に行き、仕事をした…


 正直、会社は、入社して、まだ一か月も経っていない…


 だから、仕事に慣れるのが、大変というか、一生懸命だった…


 いや、


 仕事だけではない…


 職場の雰囲気にも、慣れるのが、一生懸命だった…


 だから、とてもではないが、熱海に行く時間はなかった…


 いや、


 正確には、時間がある…


 土日の休みに、熱海に行く時間がある…


 が、


 歳のせいか、それは、嫌だった…


 せっかくの休みの日を、わざわざ、熱海に行って、休みを潰すのが、嫌だった…


 正直、歳のせいか、若い頃に比べて、疲れが、取れづらくなった…


 それも、原因だった…


 それもまた、私が熱海に行きたくない、一因だった…


 まもなく、34歳になろうとする年齢のせいか、若い頃に比べると、疲れが、取れづらい…


 それに、私は、元々、アウトドア派ではない…


 インドア派であることも、大きい…


 基本、休みの日は、家にいるタイプ…


 まあ、いかに、インドア派の私でも、学生時代は、それなりに、外に出かけた(笑)…


 また、いっしょに、外に出かける友人もいた…


 が、


 それは、あくまで、学生時代の話…


 今から、十年以上前の話だ…


 会社に入ってからは、年々、学生時代の友人たちとは、疎遠になった…


 これは、誰でも、同じ…


 同じだろう…


 高校や大学を卒業して、まもなくは、機会を見つけて、皆が、時間を調節して、会うが、それも、時間の経過と共に、なくなる…


 いつのまにか、疎遠になる…


 時間を調節して、会うならば、異性の方が、いいからだ…


 恋人の方が、いいからだ…


 これは、男も女も同じ…


 同じだ…


 そして、疎遠になり、いつか、年賀状のやりとりだけになる…


 互いに、近況を伝えるだけになる…


 そして、それも、いつしか、終わる…


 年賀状のやりとりすら、しなくなる…


 大学時代の友人で、相手が地方出身者なら、なおさらだ…


 大学では、仲よくなったが、そもそも、住んでいる地域が違う…


 だから、ハッキリ言えば、もう、一生会うことは、ないからだ…


 それが、わかっているから、やがて、年賀状のやりとりすら、なくなる…


 そういうことだ…


 そして、これは、同じ地域に住む、高校時代の友人も、同じ…


 同じだ…


 いつのまにか、会わなくなる…


 互いに時間を調節して会うのが、億劫になるからだ…


 また、会話も嚙み合わなくなる…


 これは、大学時代の友人も同じなのだが、そもそも、就職すれば、置かれた環境が、異なるから、考え方も、異なって来るからだ…


 だから、会えば、昔話が、中心になる…


 それぞれ、相手の置かれた環境が、違うから、相手の置かれた具体的な状況が、わからない…


 だから、なにを、言っても、話が、伝わらないから、そんな話は、しない…


 それゆえ、昔話だけになる…


 互いに、共通する体験だからだ…


 が、


 さすがに、昔話だけでは、誰もが、飽きる…


 それゆえ、会わなくなる…


 そんな感じだ…


 だから、私も、いつのまにか、高校時代や大学時代の友人たちと、会わなくなった…


 そして、これは、恋人同士も、同じかも、しれない…


 学生時代に付き合っても、会社に入社すれば、また、違う異性に会える…


 また、本人も、学生時代から、考え方が、変わって来る…


 いわゆる人間が、変わって来る…


 その結果、学生時代の恋人と話が合わなくなって、別れる…


 そんなケースも、多い…


 が、


 その一方で、学生時代の恋人と結婚する友人も多い…


 しかしながら、それは、男女ともに、職場に、異性が、あまりいない、場合が、多い…


 やはり、身近に、異性がいないから、学生時代の恋人と、付き合っている…


 それが、多い…


 やはり、男女ともに、身近に異性がいれば、その異性と親しくなりやすいし、学生時代の恋人と、違い、同じ職場にいれば、職場の状況が、よくわかるから、仕事の話も噛み合うからだ…


 学生時代の恋人は、会社も、職場も、違うから、当然、仕事の話は、できないし、仮に、仕事の話をしても、噛み合わない…


 相手の仕事が、よくわからないから、当然だ…


 その結果、別れることが、多い…


 そんな感じだ…


 少なくても、私の周りでは、そんな感じだった…


 私は、学生時代に付き合った男は、いなかったが、学生時代の周囲の友人たちや、職場の同僚たちから、聞く話は、皆、そうだった…


 そんな感じだった…


 そして、それを、聞いて、思うのは、人間は、変わるということだ…


 誰もが、多かれ少なかれ、変わるというものだ…


 変わらなければ、誰もが、学生時代の恋人と、結婚しただろう…



 互いに考え方が、変わってきたから、別の異性と結婚した…


 そういうことだからだ…


 だから、私は、同じ…

 

 学生時代から、なにも、変わってないというひとも、大抵は、変わって来る…


 大小の違いはあれども、変わって来る…


 変化の大小の違いは、あれども、変わって来る…


 そして、それは、私も同じ…


 例外ではないと、いうことだ…


 私、高見ちづるも、例外ではないということだ…


 私は、思った…


 私は、考えた…


 そして、そんなことを、考えながら、日々を過ごした…


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。