恋かもしれない…恋愛偏差値ゼロ 第3部 42
が、
いつまでも、落ち込んでは、いられない…
いつまでも、なぜ、自分が、結婚できないのか?
悩んでいても、仕方がない(苦笑)…
私は早速、お風呂に入った…
会社から、家に戻ると、真っ先に、お風呂に入る…
それが、私の日課だからだ…
日課=ルーティンだからだ…
だから、お風呂に入った…
お風呂に入って、身も心も、清めるといえば、おおげさだが、外出した後は、お風呂に入ると、さっぱりする…
だから、お風呂に入るのが好き…
これは、子供の頃から、変わっていない…
物心ついてから、ずっと、同じだ(笑)…
しかしながら、この前は、長風呂をし過ぎて、気分が、悪くなって大変だった…
今日は、気をつけねば(苦笑)…
そんなことを、考えながら、お風呂に入った…
湯船に浸かると、ホッとする…
心の底から、安らぐ…
私は、自分のカラダを浴槽の中で、動かしながら、我ながら、小さいと、思った…
小さなカラダ…
やはり、男は、大きなカラダとまでは、いわないまでも、モデルのように背が高く、胸が大きな女が好きなのだろうか?
と、思う…
私が、ないものだから、思う…
いかに、ルックスが良くても、ダメなのかと、思う(苦笑)…
そして、一方、モデルのような大柄で、スタイルの良い、女は、美人でも、私のような小柄な女に憧れることが多い…
ずばり、可愛いと、思うのだ…
これは、私が推測で、ものを言っているのではない…
学生時代、いや、社会人時代を含めて、大柄な女から、私が、散々、言われた言葉だかただ…
むろん、お世辞もあるだろう…
モデルのような大柄な女が、小さな私のカラダを、見て、劣等感を抱かないように、言った可能性もある…
が、
大半は、本音で、言った…
それは、相手の顔を見ていれば、わかる…
顔=表情を見ていれば、わかる…
本気で言っているのが、わかる…
だから、それを、考えると、ないものねだり…
互いに、自分にないものだから、憧れる…
そんなところだろうか?
そして、そんな評論家のようなことを、言っているから、結婚できないのかも、しれない…
あらためて、思った…
私は、評論家ではなく、当事者…
当事者だからだ…
そして、そんなことを、考えると、世の中には、わけのわからないものも、いると、思い出した…
ずっと、以前、知り合ったひとで、自分の価値が、まったく、わからない人間に、遭遇したことがある…
男も、女もある…
要するに、自分の価値を、もの凄く高く考えるのだ…
頭も、平凡、ルックスも、平凡…
にもかかわらず、まるで、自分が、他人様よりも、優れているように、振る舞う…
そんな人間たちに、昔、バイト先で、出会ったことがある…
当時は、少しばかり景気が良かった…
人手不足だった…
だから、失礼ながら、そんなひとたちも、入れたのだろう…
しかし、景気が悪くなれば、真っ先に切られる…
あるいは、残っても、将来はない…
出世の目は、まるでない(爆笑)…
いや、
これは、真っ先に切られるよりも、辛い…
なぜなら、残れば、後に入って来るものは、皆、自分より、優秀…
なにより、出身大学や、出身高校が、違う…
当然、話が合わないからだ…
仕事に学歴は、関係ないと、言うものも、いて、事実、その通りだと、思う…
が、
それは、仕事の内容による…
どんな大企業に就職しても、最初は、末端…
誰にでも、できる仕事をさせるからだ…
だから、その時点で、仕事に、学歴は関係ない…
しかしながら、上に上がれば、上がるほど、大企業であれば、難しい書類等を作る能力が、必要になる…
当然、学歴が、低ければ、そんな書類は作れない…
学歴の差は、そういう点で、出るので、あって、末端で、仕事をしているのなら、仕事に学歴は、関係ない…
そういうことだ…
また、なにより、リストラされず、残っている人間は、悲惨だ…
なぜなら、話し相手に、困るからだ…
同じような時期に入った人間は、皆、切られて、自分だけ、残る…
そうなれば、入社して、数年経って、自分の立ち位置も見えてくる…
どんなバカでも、少しは、社内の自分の立ち位置が見えてくる…
周囲の人間は、皆、自分より、優秀…
高校も、大学も、もはや、自分と同程度の学校を出たものは、皆無…
誰もいない…
が、
それが、わかっても、自分から、その会社を辞めることは、できない…
なぜなら、辞めれば、次にどんな会社に入れるか、わからないからだ…
少しばかり、景気が良かったから、今の会社に入れた…
それは、大学でいえば、本来、日大レベルに合格する頭しかないのに、早稲田や慶応に入れたようなものだからだ…
だから、辞めれば、どうなるか、わからない…
それが、わかってくるからだ…
だから、自分からは、辞められない…
リストラされれば、仕方がないが、自分から、会社を辞めることは、できない…
私は、思った…
私は、考えた…
そして、そんなことを、考えながら、だから、自分は、結婚できないんだと、あらためて、思った…
評論家になりすぎている…
あまりにも、評論家になりすぎている(爆笑)…
そうなれば、自分の行動に制限がかかる…
自分の能力を考えて、
…これは、できる…
…これは、できない…
と、考えるからだ…
だから、困る…
自分の能力以上に、チャレンジすることが、できない…
自分は、平凡な家庭出身だから、お金持ちと、結婚することなど、無理…
できないと、最初から、考えてしまう…
しかし、それでは、ラッキーは、期待できない…
棚から牡丹餅は、期待できない(笑)…
宝くじを買わなければ、一億円は、当たらない…
最初から、無理と諦めていては、お金持ちと結婚できない…
そういうことだ…
矛盾するが、そういうことだ…
一方で、自分の実力を知らなければ、ならないと、考え、その一方で、自分の実力ばかり、気にしては、チャレンジできないと、考える…
まさに、矛盾の極みだが、その通り…
その通りだ…
そして、今さらながら、自分も、その矛盾にチャレンジしたことがあると、気付いた…
ほかならぬ、米倉正造のことだ…
今日、会った、米倉好子さんの血の繋がってない兄の正造のことだ…
事実、私は、米倉正造が、好きだった…
自分でも、気付いていなかったが、好きだった…
正造は、イケメン…
おまけに、大金持ちの一族…
好きになって、当然だった…
憧れて、当然だった…
普段は、自分が。わかっている…
自分自身が、わかっている…
だから、できないことは、しない…
できないことは、やらないと、豪語する自分が、初めて、したチャレンジだった…
無謀なチャレンジだった…
が、
これは、無謀なチャレンジ…
当然、結果は出ない…
正造は、私のことが、好きなようなことを、言ったが、アレは、ブラフ…
ハッタリだ…
散々、私を利用してきたから、そうでも、言わないと、私が、納得しないと、思ったのだろう…
私が、騙されるわけはない…
そんな正造の手の内がわからない私ではない…
高見ちづるではない…
私は、そのことを、思い出すと、いつしか、グッと、手のひらを固く握りしめていた…
目の前に、米倉正造が、現れれば、この拳で、思いっきり、ぶん殴るところだ…
いや、
現実に、ぶん殴った…
米倉正造を、街の路上で、思いっきりぶん殴ったことを、思い出した…
そして、それを、思い出すと、拳をより一層力強く、握った…
あれ以来、米倉正造とは、会っていない…
正直、会いたくないわけでは、ないが、どの面を下げて、会えばいいのか、わからない…
なにしろ、げんこつで、思いっきり殴っただけでなく、蹴りも入れた…
米倉正造を徹底的に、やっつけた…
が、
正造は、一切、私に抵抗しなかった…
私の攻撃に、文字通り、サンドバック状態だった…
が、それは、おそらく、私に、気遣っただけではない…
周囲の目があるから…
街中の路上で、ぶん殴ったからだ…
周囲に、ひとが、多い…
だから、反撃できなかったのだ…
正造は、そんな目にあいながら、私に反撃しなかったのは、ただの体裁…
米倉のお坊ちゃまが、女に手を上げたとなれば、世間の話題になりかねないからだ…
そして、それが、わかると、余計に頭に来た…
私を殴らないのは、あくまで、世間体…
つまりは、私より世間が大事…
自分の評判が大事だからだ…
だから、頭に来た…
余計に頭に来た…
また、きっと、負い目もあるに違いない…
散々、私を利用した負い目もあるのかも、しれない…
いずれにしろ、そんなことを、思い出すと、私の心の中が、ヒートアップしてきた…
文字通り、頭に血が上って来た…
だから、さっさと湯船から、上がって、風呂から、出ることにした…
このままでは、この前の二の舞…
米倉正造のことを、考えて、長湯をして、気分が、悪くなったら、この前の二の舞だ…
なにより、今度こそ、母に見つかって、叱られる…
「…そんなことだから、いつまで経っても、結婚できないのよ!…」
と、母に叱られる…
それが、恐怖…
なににも、まして、恐怖だった…
それが、わかっているから、慌てて、風呂から、出ることにした…
さっさと、出ることにした…
長湯をし過ぎて、気分が悪くなるのを、回避するためだ…
私は、慌てて、風呂から、出て、湯冷めに、冷蔵庫から、ビールでも、出して、飲もうとした…
それが、いいと、思った…
気分爽快!…
嫌な思いも、吹っ飛ぶと、思ったのだ…
しかしながら、それも、できなかった…
風呂場の外に置いた、ケータイの電話が、鳴ったのだ…
私は、慌てて、出た…
一体、誰だろうと、思って、慌てて、出た…
すると、ケータイの向こう側から、
「…高見さんですか? …お久しぶりです…米倉です…米倉正造です…」
と、いう声が流れてきた…




