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恋かもしれない 恋愛偏差値ゼロ 第3部  作者: トモサン


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恋かもしれない…恋愛偏差値ゼロ 第3部 30

…宣戦布告…


 …上等じゃない!…


 私は、思った…


 思ったのだ…


 この私も、33歳…


 これまで、33年、生きてきた…


 当然、33年、生きてきたのだから、他人とケンカしたことは、ある…


 他人と争ったことがある…


 が、


 それが、いつかは、忘れた…


 それほど、大昔…


 覚えていないくらい、大昔だからだ(苦笑)…


 「…エッ? 高見さんが、ケンカ?…」


 と、今では、誰もが、思うかも、しれない…


 が、


 子供の頃は、それでも、人並みにケンカをした…


 もちろん、今では、覚えていない…


 どんなことが、原因で、ケンカしたのか、覚えていない…


 おそらく、覚えていないほど、ささいなことが、原因だったのだろう…


 が、


 しかし、その中には、男のコもいた…


 同性の女のコだけではない、男もいた…


 きっと、今の私を、見れば、誰もが、驚くだろう…


 誰もが、驚愕するだろう…


 今の落ち着いた、私のイメージからは、想像もできないからだ…


 だから、自分でも、そのことを、考えると、驚く…


 同時に、顔から、火が出るほど、恥ずかしい…


 自分の過去が恥ずかしい…


 消してしまいたいほど、恥ずかしい…


 私は、思った…


 思ったのだ…


 要するに、私が、ここで、なにが、言いたいのか?


 実は、私は、ケンカ屋というと、大げさだが、案外、簡単に、自分の感情を爆発させる人間だと、言いたいのだ…


 それゆえ、子供の頃は、意外と、誰かと、ケンカした…


 しかし、それを、大人になった今、すっかり、忘れていた…


 忘れていた=思い出すこともなかった…


 それが、正しい…


 いや、


 誰もが、思い出したくない黒歴史の一つや二つはある…


 これも、その一つかも、しれない…


 だから、無意識に、忘れていた…


 自分の思い出したくない記憶を無意識に消していたと、言うのが、正しいのかも、しれない…


 そして、今、思い出せば、それが、爆発したのが、あの米倉正造を、思い切って、ぶん殴ったこと…


 米倉好子さんの血が繋がってない、兄の正造を、思いっきり、ぶん殴ったことだ…


 いや、


 手で、ぶん殴っただけではない…


 足も使った(爆笑)…


 つまり、格闘技ではないが、私の全身を使って、あの米倉正造を、やっつけたかったのだ…


 私を利用した米倉正造をやっつけたかったのだ(激怒)…


 今も、考えるだけで、はらわたが、煮えくり返る…


 女の私が、はらわたが、煮えくり返るなんて、言うと、驚くかも、しれないが、事実…


 事実だ…


 だから、正造に、あんなことを、した…


 自分で、自分の感情を抑えられなかった…


 そして、それを、思うと、本来、私は、激情家というと、大げさだが、要するに、感情が、出やすいタイプ…


 安易に、感情を爆発させるタイプなのかも、しれない…


 今さらながら、思った…


 今さらながら、気付いた…


 そして、それに、気付くと、


 …危ない…


 …危ない…


 と、思った…


 小さな子供のように、自分が、簡単に感情を爆発させるタイプだと、あらためて思い出したからだ…


 だから、危ない…


 うっかりすると、簡単に自分の感情を爆発させかねない…


 だから、それを、肝に銘じなければ、ならない…


 常に、肝に銘じて、生きなければ、ならない…


 常に、肝に銘じて、過ごさねば、ならない…


 さもないと、簡単に自分の感情を爆発させてしまう…


 今、この米沢京子が、私に対して、敵対するような行為を取れば、あっけなく、感情を爆発させて、ケンカを売ってしまう…


 だから、それだけは、避けねば、ならない…


 なんとしても、避けねば、ならない…


 なんと言っても、今のこの会社は、あの水野良平に紹介された会社…


 水野グループの会社だ…


 その水野グループの総帥に、紹介された、会社で、なにか、私が、騒動を起こすわけには、いかない…


 なぜなら、そんな騒動を起こせば、あの水野良平に恥をかかすことになるからだ…


 だから、できない…


 この会社を紹介してくれた、水野良平に恥をかかすことは、できない…


 そして、そんなことを、考えていると、今さらながら、この米沢京子と、ケンカはできないことを、悟った…


 この米沢京子相手に、ケンカを買うことも、ケンカを売ることも、できないと悟った…


 これには、落胆した…


 正直、がっかりした…


 なぜなら、この米沢京子が、私相手に、ケンカを売っても、私は、防戦一方…


 ケンカを買うことが、できない…


 それが、わかったからだ…

 実際に、私が、米沢京子のケンカを買うかどうかは、別として、最初から、ケンカを買うことが、できないのは、嫌だ…


 正直、困る…


 と、ここまで、考えて、


 …いや、案外、それは、違うのでは、ないか?…


 と、気付いた…


 どういうことかと、言えば、ケンカと言っても、実際に殴り合うわけでも、なんでもない…


 売り言葉に、買い言葉…


 いわゆる、口ゲンカだ…


 だったら、なにも、言わない方が、有利…


 相手が、私に対して、口汚く罵ってきても、なにも、いわなければ、ケンカに、ならないからだ…


 それより、なにより、口ゲンカは、見苦しい…


 傍から、見ていて、気持ちのいいものでは、ないからだ…


 そう、考えれば、いくら、この米沢京子が、私相手に、ケンカを売ってきても、スルーするのが、正解…


 スルー=無視するのが、正解だ…


 私は、思った…


 私は、考えた…


 そして、そんな答えが出ると、ホッとしたというか…


 私の中で、米沢京子に対して、どう対応しようか、ずっと悩んでいたことに、ひとつの答えが、見つかったと、思った…


 だから、気持ちが、楽になった…


 もちろん、このまま、ずっと、この米沢京子が、私に対して、嫌味を連発していれば、我慢できるかどうかは、自信がない…


 しかし、それでも、ひとつの答えが、見つかったのは、良かった…


 そう、思う…


 そう、思うのだ…


 

 そして、その日は、それで、終わった…


 会社で、別段、なにも、起きなかった…


 いや、


 別段、なにも、起きなかったという表現は、おかしいかも、しれない…


 会社だ…


 仕事をする場所だ…


 通常、そこで、なにかが、起こることは、ありえないからだ…


 そこで、起こることと、言えば、仕事関係のこと…


 あるいは、せいぜい、男女の痴話ゲンカ…


 会社で、妻子ある男が、同僚の女と、不倫したのが、バレて、大騒ぎになったとか…


 その程度の話に過ぎないからだ…


 これは、会社の社員が、若い男が多く、また女も、若い女が、多い場合は、比較的に、多い…


 いわゆる、不倫も、多い…


 身近に、若い女が、多いと、どうしても、男もその気になるからだ…


 しかしながら、会社は、学校ではない…


 どういうことかと、言えば、学校は、共学ならば、基本は、五分五分…


 中学や、高校ならば、ほぼ同じ人数の男女がいる…


 が、


 会社は違う…


 男ばかり、多く、女が少なく、男女の構成比が、九対一とか、普通にある…


 また、その逆もしかり…


 女ばかりの職場もある…


 今、いる、この水野グループの会社は、比較的、女が、多いほうだ…


 男女の構成比が、大体、六対四…


 男の方が、若干、多い程度…


 それに、若い…


 所長の前沢が、四十代で、それ以上の年齢の人間がいない…


 だから、痴話げんかというか、下手をすれば、不倫や、恋愛が、起きやすい…


 若い男女が、多いからだ…


 しかしながら、若いと言っても、三十代の方が、多い…


 二十代の方が、少ない…


 だから、それを、見ると、やはり、あの水野良平は、私に合わせてくれたのかな?


 とも、思う…


 なぜなら、この会社は、私と同世代が、多い…


 だから、私も、やりやすい…


 職場に溶け込みやすいと、あの水野良平が、思ったのではと、考えてしまう…


 つい、自分有利に考えてしまう…


 そんなことは、ないと、思いながら、つい、自分有利に考えてしまう…


 要するに、自分は、特別…


 あの水野良平にとって、特別な存在なのでは?


 と、思いあがってしまう…


 舞い上がってしまう…


 そういうことだ…


 そして、そんなことを、考えながら、帰途に着いた…


 電車に乗り、自宅のある駅で降り、自宅に向かって、歩いた…


 と、そのときに、ふいに、私に声をかけるものが、いた…


 「…高見さん?…」


 と、声をかけるものが、いた…


 若い、女の声だった…


 私は、最初、その声に気付かなかった…


 なぜなら、普段、歩いている最中に、声をかけてくるものなど、いないからだ…


 これは、当たり前…


 当たり前だ…


 誰もが、街を歩いている最中に、他人から、声をかけられることなど、滅多にないからだ…


 だから、私も、気付かなかった…


 最初は、声をかけられていることに、気付かなかった…


 が、


 「…高見さん…高見さんでしょ?…」


 と、何度も、私の名前を呼ばれたことで、気付いた…


 ようやく、自分が、声をかけられていることに、気付いた…


 それで、ようやく、私は、その声のする方を、振り返った…


 声の主を振り返った…


 そこには、私そっくりの女が、立っていた…


 私と、瓜二つとまでは、言わないが、姉妹レベルで、似ている女が、立っていた…


 私と同じ身長、155㎝程度と、小柄で、美人(笑)…


 女優の常盤貴子さんを、一回り、小柄にした感じの美人(笑)…


 米倉好子が、立っていた…


 今日、会社で、話題になった、あの米倉好子さんが、私の目の前に立っていた…


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