恋かもしれない…恋愛偏差値ゼロ 第3部 20
しかしながら、それは、私の気持ち…
私、高見ちづるの気持ちに過ぎない…
どういうわけか、わからないが、私は、透に、気に入られた(苦笑)…
なぜか、気に入られた(爆笑)…
なぜ、気に入られたのか?
一番に思うのが、私が、米倉好子さんに、似ているから…
透が、好きだった米倉好子さんに、似ているから…
だから、透に、気に入られた…
私と好子さんは、姉妹と言っても、いい過ぎるほど、似ている…
私と好子さんが、二人並べば、厳密には、違うが、似ている…
だから、私を透が好きなのは、単に好みだから…
透の女の好みだから…
と、思った…
思ったのだ…
が、
どうも、それだけでは、ないらしい(苦笑)
…
後に、私に執着すると言っては、言い過ぎかも、しれないが、透の行動を見て、思った…
おそらく、透にとっては、私の方が、好子さんと、より、うまくやっていけると、思ったのかも、しれない…
私、高見ちづるとの方が、米倉好子さんと、より、うまく、やっていけると、考えたのかも、しれない…
透にとっては、幼馴染の好子さんの方が、私より、話しやすいし、楽なのかも、しれない…
それは、何度も言うように、幼馴染だから…
物心つかない、子供の頃から、互いに、見知っているからだ…
その方が、大人になっても、話しやすい…
大人になって、知り合った人間より、話しやすい…
例え、互いに、気が合わずとも、話しやすい…
そういうものだ…
それゆえ、ホントは、透と、好子さんの相性は、それほど、よくないのに、気付かなかったのかも、しれない…
これは、誰もが、大人になってみれば、わかる…
ただし、あくまで、私とは、話しやすいので、あって、気が合うか、どうかは、別…
それとは、関係ない(爆笑)…
つまりは、透にとっては、好子さんの方が、話しやすいし、なにより、物心つかない子供の頃から、好子さんに、憧れていたが、いざ、結婚してみると、なにか、違うというか…
冷静になって、自分との相性を考えたのかも、しれない…
中学生の子供でも、なんでもないのだから、これは、当たり前だ…
いくら、子供の頃から、憧れていても、いざ、結婚したら、なにか、違う?
これは、誰にも、ありがちなことだし、大人になっても、あることだ…
ルックスの良い異性に出会い、必死になって、口説いて、結婚する…
しかし、いざ、いっしょに暮らしてみると、なにか、違う…
例えて見れば、鍋の蓋があわないように、相性が合わなかったりする場合がある…
これも、当たり前のことだ…
憧れたのは、あくまでルックスであり、性格は、よくわからないからだ(笑)…
だから、互いに合わない場合がある…
これは、男女とも、どちらに非があるわけではない…
ただ、誰もが、それが、わかって、互いに我慢して、結婚するのは、嫌だ…
だから、離婚する…
当たり前だ…
イマドキの若い者は、結婚しても、すぐに離婚すると、言われるが、これは、どんな時代でも、同じ…
このイマドキの若い者は、というフレーズは、いつの時代も、繰り返されてきた…
だから、この言葉に説得力はない(笑)…
どんな老人も、自分が若い頃には、イマドキの若い者は、と言われた経験があるからだ…
若いから、合わないと思ったら、すぐに離婚する…
むしろ、その方が、健全だ…
精神衛生上にも、いい…
互いに我慢して、夫婦を続けるのは、苦痛でしか、ないからだ…
その我慢も許容できる範囲なら、いい…
だが、その許容限度を超えるなら、離婚した方が、いい…
その方が、お互いのためだ…
また、その夫婦の間に、子供がいれば、なおさらだ…
子供の成長に悪い影響を与えかねない…
子供の頃から、両親が不仲で、ケンカばかりしているのを、見て、育った子供は、心に傷を負うものだ…
なにより大人になり、自分は、自分の両親と違って、仲の良い夫婦になりたいと、思っても、うまくいかない場合が、多いと聞く…
なぜなら、それは、夫婦の理想像に縛られるから…
不仲な両親を見て、育ったから、自分は、仲の良い夫婦に憧れる…
しかし、その思いが強すぎて、失敗することがある…
男女どちららか、そんな思いで、いると、片方が、その思いが、重すぎて、プレッシャーに感じるのだ…
これは、恋愛でも、同じ…
同じだ…
互いに恋愛していていても、互いの思いは、同じではない…
同じではないというのは、互いに、同じぐらい好きではないと、いうことだ…
仮に、男が、女を、おおげさに言えば、命がけで、好きでいても、女の方は、それほどでもない…
もっと好きな男ができれば、今すぐにでも、乗り換えていい…
そんな気持ちでいる…
そんな例は、枚挙にいとまがない…
そして、これは、男女が入れ替わっても、同じ…
同じだ…
女の方が、男に夢中で、男の方は、それほどもない…
そんな実例は、多い…
そして、意外なことだが、ここにルックスは、関係ない…
ルックス=見た目は、関係ない…
ハンサムな男の方が、平凡な女に夢中な場合も、あるし、その真逆もある…
だから、突き詰めて、考えれば、性格かも、しれない…
単純に性格かも、しれない…
相手に執着するのは、単純に性格のせいかかも、しれない…
ただ単に、思い込みが激しいだけなのかも、しれない…
いずれにしても、相性が、合わないと、片方のパートナーが、思えば、恋愛も、結婚も、長続きは、しない…
だから、透と、好子さんは、離婚したということだ…
そして、透は、私に乗り換えようとした…
私、高見ちづるに、乗り換えようとした…
とまでは、言わないが、私に接触してきた…
私に未練があったとまでは、言わないが、やはり、寂しかったのだろう…
好子さんと離婚して、寂しかったのだろう…
今では、そう思う…
そう、思うのだ…
と、私は、そんなことを、思っていた…
テレビでは、とっくに、さっき映った透の姿は、消えていた…
が、
私の気持ちは、透にあった(苦笑)…
まだ、水野透にあった…
そして、同時に、私は、もしかして、まだ、透が、好き?
とも、思った…
自分では、気付かないが、まだ透が、好きなのかも?
とも、思った…
そして、そう思いながら、自分自身に苦笑した…
身の程知らずの夢を見る、自分自身に苦笑した…
私と透とは、身分が、違い過ぎる…
仮に、透と、結婚しても、うまくいくはずがない…
おそらく…
いや、
百%、透と、結婚した好子さん同様、離婚するに、違いない…
大金持ちの御曹司の透と、平民の私…
育った環境が、違い過ぎる…
だから、結婚しても、うまくいくはずがない…
なにより、自分は、今、33歳…
まもなく34歳になろうとしている…
もはや、そんな夢を見る年頃ではない…
そんな夢を見るのは、ティーンエイジャーまで…
十代までだ…
33歳の私が、夢見ることではない…
33歳の私が見る現実ではない…
もし仮に、私が、透と、結婚したとする…
そのとき、私は、環境の激変に耐えられるだろうか?
環境の激変とは、透は、水野財閥の御曹司…
戦前は、日本で、二十大財閥の一つに数えられた名門…
水野グループ総従業員数は、十万人には、満たないかも、しれないが、それに近い…
そんな大金持ちの透と、私が、結婚できるはずがない…
なにより、透は、好子さんですら、結婚が、うまくいかなかった…
同じような環境で、育った好子さんとも、うまくいかなかった…
同じような環境といったのは、互いが、お金持ちだと、いうこと…
同じようなお金持ちの環境で育てば、価値観が、同じ…
価値観が、似ている…
そういうことだ…
それは、例えば、年収五千万円の家庭に育った男と、年収五百万円の家庭に育った女との結婚を思い浮かべれば、いい…
互いにお金の使い方が、違うだろう…
例えば、年収五千万円の家庭で、育った男と、年収五百万円の家庭で育った女では、千円に対する価値観が、違うだろう…
年収五千万円の家庭で育った男の千円に対する価値に対して、年収五百万円で、育った女は、同じ千円でも、その数倍の価値に感じるはずだ…
そんな男女が結婚して、うまくいくはずがない…
これは、学歴にも、言えることだ…
仮に、偏差値七十の高校を出て、早稲田や慶応に入る…
そんな男や女と、偏差値四十の高校を出た男女が結婚して、うまくいくはずがない…
なぜなら、話題が違うからだ…
頭が違うのだから、興味があることが違う…
だから、お互い、共通の話題が見つからない…
だから、会話に困る…
それゆえ、結婚しても、うまくいかない…
そういうことだ…
そして、キャラ…
結婚は、できれば、同じキャラが、いい…
同じキャラ=性格がいい…
おとなしい男は、おとなしい女と…
ヤンキーの男は、ヤンキーの女と、結婚すれば、いい…
その方が、話が合うからだ…
これは、互いに、同じくらいの年収の家庭や、同じくらいの偏差値のレベルの学校を出ていても、キャラが、異なる場合は、うまくいかない…
そういうものだ…
私は、そんなことを、考えた…
考え続けた…
いつものことだ…
あの透や、好子さんの兄、正造と、知り合って以来、何度も考えたことだ…
頭がおかしくなるくらい、何度も考え続けたことだ…




