恋かもしれない…恋愛偏差値ゼロ 第3部 14
そして、そんなことを、考えたとき、
…恋愛がなかったからだ…
…金崎実業では、好きな男を見つけられなかったからだ…
と、気付いた…
大学を新卒で、出て、金崎実業に入社して、十年超…
とりたてて、好きな男にも、出会わなかった…
会社を、辞めたのは、やはり、それが、原因かも、しれない…
ふと、気付いた…
会社=婚活の場…
将来のパートナーを見つける場所だからだ…
これは、昔も今も変わらない…
五十年前も、三十以上年前のバブル期も、そして、今も、変わらない…
ネットが、発達した今も、一番の婚活の場であることは、変わらない(笑)…
会社が身近で、最強の婚活の場であることは、変わらない…
が、
私には、なにもなかった(苦笑)…
率直に言って、私を口説いてくる男は、それなりにいたが、私に脈がないことが、わかると、早々に引き上げた…
無駄な時間を過ごすのが、嫌だったのだろう…
つまりは、その程度に私を好き…
そういうことだ(笑)…
そして、それを、思えば、この高見ちづるも、その程度の女ということだ…
この高見ちづるが、もっと、魅力があれば、私に言い寄る男たちも、私が、相手にしなくても、食い下がる…
なんとか、しようと、食い下がるものだ(笑)…
それが、ないのが、私に魅力がないから…
ハッキリ言えば、顔以外に魅力がないから…
男たちも、私が、
「…すいません…お付き合いできません…」
と、断れば、早々と退散する…
それが、証拠…
私に顔以外に、なんの魅力もない証拠と、言える…
今さら、ながら、その事実に気付く…
気付くのだ…
他人のことは、散々、批判しながら、自分のことは、今さらながら、気付く…
まもなく34歳になろうという歳になって、ようやく、気付く…
なんという、愚かな女…
バカな女…
これが、他人なら、すぐに、
「…やっぱり…」
と、いうところだ…
事実、学校や会社で、どんな大口を叩こうと、現実は、残酷だ…
現実は、否定できない…
例えば、見るからに平凡な女が、
「…私は、イケメンじゃ、なきゃ、絶対、結婚しない!…」
と、宣言しても、大抵は、十年も経たないうちに、街で、偶然見かけたら、平凡な容姿の男と結婚しているか?
あるいは、独身のままか?
そのどっちかだろう(爆笑)…
そして、その結果に、驚くものも、誰一人いない…
当然だと、思うだけだ…
むしろ、傍から見れば、どうして、自分にそんな自信があるのか?
それが、わからない…
なぜなら、そんな大口を叩く、彼女は、平凡そのものだからだ…
美人でもなければ、頭もよくない…
ハッキリ言えば、いい大学も出ていない…
家も平凡…
金持ちでも、なんでもない…
ただ、自分だけが、上昇志向が、強い…
実に、強い(笑)…
そして、周囲の人間は、その上昇志向に、ただただ、驚く…
それだけだ…
そして、それは、男も同じ…
同じだ…
ただ、男の場合は、結婚でなく、出世…
あるいは、会社…
「…オレは、数年後、もっと、大きな会社に転職する…」
と、豪語したり、
あるいは、
「…オレは、この会社で、偉くなってみせる…」
と、言ってみる…
しかしながら、その当人は、仮に大学を出ていても、知名度が、イマイチな、大学だったり…
ハッキリ言えば、たいした大学を出ていない…
にも、かかわらず、出世したいとか、言い出す…
傍から見れば、
「…いや、そもそも、アンタが、優秀なら、ウチ程度の会社に来るわけないじゃん!…」
と、周囲から、突っ込みが入るところだ…
当たり前だ…
そして、当然のことながら、何年、その会社にいても、出世もないし、ましてや、転職もない…
今いる会社以上の会社に転職できないからだ…
あるいは、仮に、転職しても、先が知れてる…
そもそも、そんなに優秀でないからだ(笑)…
これは、さきほど、言った女と同じ…
同じケース…
そもそも、自分の実力がわかってないケース…
あるいは、わかっていても、決して、自分の実力を認めないケースだ…
そして、そんなことを、考えるとき、つくづく、自分の実力と、自分の評価は、一致しないことに、気付く…
大抵は、高校や大学を出れば、その偏差値で、自分の評価を知ると思うところだが、稀にそんなことは、関係ないと、豪語するものも、いる…
要するに、自分に都合が悪い結果を認めないと、いうことだ…
自分に都合が悪いことは、認めないということだ(爆笑)…
今、振り返ってみると、つくづく、そう思う…
そう思うのだ…
そして、なにより、思うのは、自分の能力と自分の評価は、一致しないということだ…
頭が悪くても、出世にこだわるのは、その証拠だし、ルックスが、良くなくても、イケメンと結婚すると豪語するのも、その証拠…
どちらも、自分の実力がわかってないケース…
あるいは、自分の実力を認めないケース…
ただ、これが、笑えないのは、誰にでも、大なり小なり、その傾向があるということだ…
もちろん、私も、その例外ではない…
私、高見ちづるも、例外ではない…
私も自分で言うのも、なんだが、美人で通っていた…
若いときは、若い頃の女優の常盤貴子さんを小柄にした感じと、よく周囲のものに、言われたものだ…
しかし、そんな私に声をかける男は、大勢いても、私が、拒否すると、潮が引くように、男たちは、私に声をかけなくなった…
そして、それは、学校や会社でも、同じ…
同じだった…
そして、それは、なぜ、なのか?
当時は、よく考えなかったが、やはり、私に魅力がないのだろう…
顔以外の魅力がないのだろう…
私に魅力があれば、私が、拒否しても、
「…つき合って下さい…」
と、言い続ける男の一人や二人は、いるはずだ…
正直、ストーカーのような粘着質の男に付きまとわれるのは、ごめんだが、あまりにも、あっさりと、
「…そうですか…わかりました…」
と、言って、納得されるのも、どうなのかと、思う(苦笑)…
本音では、
「…もう少し、粘れよ!…」
と、言ってやりたいところだ(爆笑)…
が、
そんな私だから、たぶん、私と付き合っても、長続きは、しない…
私と付き合っても、面白くもなんともないからだ…
下手をすれば、何度か、セックスをして、あっさりと、捨てられる可能性も大きい…
155㎝と小柄な女を抱いても、男は、面白くもなんともないだろう…
やはり、抱くのは、水着のキャンペーンガールのような長身で、胸も大きく、お尻も、大きな女が、いい…
要するに、コンプレックス…
コンプレックス=劣等感?
貧弱なカラダしか持たない私が、大柄な女に抱く劣等感かも、しれない(苦笑)…
そして、自分に自信がないのは、それが、原因?
カラダの大きさが、原因?
いやいや、それだけではない…
頭も同じ…
大学も中堅の大学しか、出ていない私は、やはり、早稲田や慶応を出たと、言われると、凄いと、思う…
凄いと思う=圧倒される…
早稲田や慶応に入るのが、どれほど、大変か、わかっているからだ…
が、
稀に、
「…そんなの、関係ない…」
「…社会に出れば、関係ない…」
と、断言するものがいるが、それが、大抵は、学歴がないものが、言うのは、引っかかる…
正直、笑える…
自分が、学歴がないから、そう言うのは、わかるし、なにより、早稲田や慶応に受かるのが、どれほど、凄いことなのか、さっぱりわからない…
なぜなら、そういう自分は、まともに勉強したことなど、一度もないからだ…
だから、わからない…
偏差値40の工業高校しか、出ていないから、わからないと言ってしまえば、それまでだが、それが、現実…
現実だ…
だから、わからない…
それが、現実だ…
だから、
「…オレ(アタシ)は、勉強をしなかったから…」
と、自分にも、周囲にも、言い訳できる…
決して、
「…勉強しても、できなかったから…」
とは、言わない…
自分に都合が悪いからだ…
だから、言わない…
しかしながら、それが、コンプレックス…
コンプレックス=劣等感だ…
それがわかるのは、女なら、自分に子供が生まれると、熱心な教育ママになるケース…
自分が、勉強が嫌いで、勉強をしなかったにも、かかわらず、自分の子供には、勉強を強制する…
もはや、お笑いだ…
そして、自分が、子供の頃に、まともに、勉強をしなかった親ほど、勉強をすれば、簡単に、難関校に、合格できると、考える…
自分が、勉強をしなかったから、やれば、できると、簡単に、考えているからだ…
これが、普通に、勉強をして、大学に行った親ならば、違う…
子供に対する対応が、違う…
ハッキリ言えば、自分の限界がわかっている…
勉強をまともにしても、誰もが、早稲田や慶応、ましてや、東大や京大に入ることが、できないことが、わかっているからだ…
だから、強制はしない…
むやみやたらに、子供に勉強を強制しない…
そういうことだ…
そして、そんなことを、考えながら、
「…自分は、一体、どうなんだろ?…」
と、考えた…
「…子供が、生まれれば、どうなんだろ?…」
と、考えた…
やはり、学生時代、勉強をしなかった親のように、子供に、勉強を強制するのだろうか?
自分では、そんなことはないと、思うが、断言はできない…
自分は、自分のかつての経験で、勉強は、人並みにできたが、それほど、できたわけではない…
大学も中堅…
世間には、知られた大学だが、それだけだ…
また、現実に、大学に進学しても、私より、偏差値の高い高校出身者が、数えきれないほど、いた…
ハッキリ言えば、私の出身高校程度の偏差値の人間は、少なかった…
周囲の人間は、皆、私より優秀だった…
そういった経験からだろうか?
つくづく、自分が、平凡な人間なんだと、実感した…
顔以外は、実に平凡な人間なんだと、実感した…
だからだろうか?
私は、自分にたいした期待をしないし、まして、自分の子供にも、期待しない…
自分の産んだ子供だから、期待しないということじゃなく、世の中には、自分以上の頭の良い人間が、ごまんといるという、当たり前のことが、わかったからだ…
が、
それでも、わからない…
自分が、子供を産んでみなければ、わからない…
自分が、子供を産めば、豹変する女が、多数いるのを、知っているからだ…
幸いなことに、私の身近には、いない…
が、
自分が、どうなるかは、わからない…
豹変する女の中には、私以上の高学歴の女も、ごまんといるからだ…
だから、わからない…
自分が、豹変するか、否か、わからない…
が、
それを、考えると、正直、怖い反面、面白くもある…
自分では、自分の限界にあっさりと、気付いたにも、かかわらず、自分の産んだ子供には、能力以上の期待をする…
まさに、親バカ…
親バカに他ならない…
が、
そんな親バカに自分が、もしかしたら、なるかも、しれない…
そして、それを、思うと、
…まさか、自分が?…
と、いう気持ちと、そうなったら、なったで、面白いと、いう気持ちが、交差した…
実に、複雑な気分…
なんとも、いえない気分になった(爆笑)…




