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恋かもしれない 恋愛偏差値ゼロ 第3部  作者: トモサン


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100/128

恋かもしれない…恋愛偏差値ゼロ 第3部 100

結局、良平が、言ったように、その日は、検査をして、入院した…


 良平が、手を回して、会社にも、家にも、連絡してくれた…


 家では、母が、電話に出て、慌てたらしい…


 それは、そうだろう…


 会社関係のものから、


 「…お嬢さんが、体調を崩して、入院することになった…」


 と、聞けば、誰もが、慌てる…


 が、


 その後、


 「…思ったより、軽かったので、一日、二日、入院して、退院すると、思います…ですから、面会は、不要です…」


 と、続けたらしい…


 それを、聞いて、母は、驚くやら、呆れるやら…


 後日、母に物凄く、叱られた…


 そんなに、周囲のひとたちに、迷惑をかけるぐらい、体調が、悪かったら、会社に行くな!



 と、叱られた…


 母の言うことは、もっとも…


 反論できなかった…


 しかしながら、言わせてもらえば、私だって、こんな展開になるとは、夢にも、思わなかった…


 まさに、まさか、だった…


 それより、なにより、一番驚いたのは、良平が、私を、透(とおる)のお嫁さん候補だと、明言したことだ…


 これには、話を聞いた医師も驚いたが、それ以上に、私が、驚いた…


 そう、言われた私が、驚いた…


 なにしろ、私に、そんな気は、まったくない(苦笑)…


 おそらく、透(とおる)にも、そんな気は、ないだろう…


 透(とおる)が、私に好意を持っているのは、わかっているが、それでも、それが、結婚となると、微妙…


 なんとも、微妙だ(苦笑)…


 なにより、透(とおる)には、もっと、素敵な女が、いるだろう…


 透(とおる)に合う、家柄の女がいるだろう…


 お金持ちのお嬢様が、いるだろう…


 それとも、やはり、私が、好子さんに、似ているからだからだろうか?


 透(とおる)が、幼いときから、憧れていた米倉好子さんに、私が、似ているからだろうか?


 好子さんとは、離婚した…


 だから、好子さんと良く似たルックスの私と、結婚したいのだろうか?


 考えた…


 ぶっちゃけ、好子さんのルックスが、透(とおる)の趣味といえば、納得する…


 趣味=趣向と言えば、納得する…


 私から、見ても、好子さんは、キレイ…


 そして、かわいい…


 若き日の女優の常盤貴子さんを、小柄にした印象の好子さん…


 男なら、誰でも、好きになるだろう…


 私は、女だが、そんな男の気持ちは、わかる…


 当たり前のことだ…


 そして、そんな好子さんと、私は、瓜二つのルックス…


 二人並べば、微妙に違うが、それでも、わからないものも、多いに違いない…


 それほど、似ている…


 姉妹レベルで、似ている…


 だから、おおげさに言えば、好子さんが、私になりすますことも、できるし、その逆もできる…


 好子さんが、私、高見ちづるになりすますことも、できる…


 それゆえ、医師が、私を好子さんと、思った…


 私を好子さんと、間違えた…


 なにしろ、水野良平が、連れてきた女だ…


 好子さんを、直接、知らなくても、テレビやネットで、好子さんの顔を知っていれば、良平が、連れてきたのが、好子さんと、誤解する…


 なにより、好子さんと、透(とおる)は、決婚していた…


 そして、その決婚は、日本中に、知られた…


 テレビやネットで、流れたからだ…


 それに、なにより、好子さんが、大金持ちで、美人だったからだ…


 だから、余計に話題になった…


 こういっては、なんだが、男も女も、ルックスのいい人間は、得だ…


 話題になりやすいから、得だ…


 それゆえ、透(とおる)と、好子さんの結婚は、日本中で、話題になった…


 そして、その後、短期間で、離婚したから、さらに、話題になった(爆笑)…


 それゆえ、医師も、好子さんの顔を覚えていたのだろう…


 おそらく、一面識もないにも、かかわらず、覚えていたのだろう…


 私は、そう、見た…


 私は、そう、睨んだ… 


 そして、そんなことを、考えながら、病院のベッドの上で、数日、過ごした…


 ぶっちゃけ、退屈だった…


 ウトウトは、するが、重病人でも、なんでもない…


 ただの風邪だ…


 少しばかり、熱があるだけだ…


 だから、ウトウトとすることがあるが、一日の大半は、起きている…


 意識がある…


 だから、余計に退屈だった…


 それゆえ、妄想というか…


 つい、日々のことを、考える…


 会社のことを、考える…


 あの船見さんは、前沢と、不倫していると、言っていたが、あれは、本当だろうか?


 考える…


 が、


 普通に考えれば、本当だろう…


 まさか、ウソでは、あるまい…


 女が、一方的に、ウソを、言っているとは、考えづらい…


 それゆえ、本当だろう…


 しかし、まさか、前沢が不倫とは?


 考えもしなかった…


 予想もしなかった…


 が、


 それ以上に、驚いたのは、私が、前沢の不倫相手だと、船見さんに、思われていたことだ…


 これは、予想外…


 考えも、しないことだったからだ…


 まさに、まさか、だ…


 突然、船見さんに、そう言われたときも、驚いたが、今、考えれば、余計に、驚く…


 あのときは、驚きで、どう、対応していいか、わからなかった…


 まるで、落とし穴にはまったとでも、言えば、いいのか?


 あまりに突然のことで、どう答えていいか、わからなかった…


 否定するだけで、精一杯だった…


 が、


 しかしながら、今、考えれば、疑問が、残る…


 一体、誰が、船見さんに、私が、前沢さんと、不倫していると、吹き込んだのか?


 それが、疑問だった…


 まさか、前沢が、言うとは、思えない…


 不倫している当人の前沢が、


 「…実は、ボクは、高見さんとも、いい関係にあるんだ…」


 などど、吹聴するとは、思えない…


 と、なると…


 と、なると、だ…


 当然、あの船見さんは、誰かから、聞いたことになる…


 私が、前沢と不倫しているという、ウソを聞いたことになる…


 そう、考えるのが、自然だ…


 実に、自然だ…


 そう、思った…


 そう、気付いた…


 しかし、一体、誰が?


 考える…


 が、


 答えは出ない…


 なにしろ、情報が、少なすぎる…


 私は、まだ、今の会社、M商会に転職して、一か月も経っていない…


 だから、人間関係がよくわからない…


 私が、意識したひとといえば、ただ一人…


 あの米沢京子だけだからだ…


 だから、他の誰も、意識しなかった…


 米沢京子以外の営業所の誰も、意識しなかった…


 意識するのは、あの米沢京子、ただ、ひとりだけだった…


 そして、なぜ、私が、あの米沢京子だけ、意識したのか?


 それは、あの米沢京子が、私を敵視したから…


 誰にも、わかりやすい行動で、私を敵視したからだ…


 だから、彼女以外、意識しなかった…


 逆に言えば、彼女に集中した…


 私の意識が、彼女だけに、集中したと言える…


 それゆえ、それ以外のことを、意識しなかった…


 そんな状況で、あの船見さんから、私が、前沢と、不倫をしていると、問い詰められたから、驚いた…


 一時的だが、パニックになるほど、驚いた…


 まさに、想定外…


 考えても、いないことだったから、パニックになった…


 これは、誰でも、同じ…


 同じだ…


 まったくの予想外のことが、起きると、どうして、いいか、わからない…


 考えてもいないことが起こったから、対処のしようが、ないからだ…


 だから、困った…


 率直に言って、米沢京子のときよりも、困った…


 はるかに、困った…


 が、


 もしかしたら、これは、フェイント?…


 フェイント=陽動作戦?


 とも、気付いた…


 なぜなら、私の意識は、会社では、あの米沢京子に集中している…


 嫌でも、彼女の行動が、気になる…


 なぜなら、彼女が、いつも、誰の目にも、わかるように、私を敵視しているから…


 だから、私も彼女のことが、気になるし、真逆に言えば、彼女以外は、誰も、気にならない…


 そんな状況の中で、船見さんから、私が、前沢と不倫しているじゃないか、と疑われたから、驚いた…


 文字通り、仰天した…


 が、


 ここで、引っかかったのは、あの米倉正造からの電話だ…


 米倉正造は、今回、透(とおる)が、


 「…水野グループが、サウジアラビア政府と共同で、ビッグプロジェクトを行う…」


 と、明言した…


 あの裏に、平造の仕掛けがあると、言った…


 正造の父の平造が、あの会見を仕組んだと言った…


 平造が、自分の人脈を使って、サウジアラビア政府のお偉いさんを紹介するように、段取りしたと言った…


 平造の目的は、水野グループに打撃を与えること…


 米倉の正統後継者である、好子さんを、透(とおる)が、傷付けたのが、許せないと、正造は、言っていた…


 透(とおる)は、好子さんと、結婚した…


 が、


 半年も経たないうちに、離婚した…


 それが、許せないと言った…


 そして、それは、おそらく、本音だろう…


 平造の本音だろう…


 傾きかけた米倉を、水野と合併させることで、延命させようとした…


 それが、失敗に終わったのも、悔しいのだろうが、それ以上に、好子さんが、透(とおる)と、離婚したのが、気に入らないのだろう…


 何度も言うように、好子さんは、米倉の正統後継者…


 好子さんだけが、米倉本家の血を引く、正統後継者だからだ…


 それゆえ、平造は、好子さんを大切にした…


 目の中に入れても、痛くないほど、溺愛した…


 そんな大切にした好子さんが、透(とおる)と、離婚して、おおげさに言えば、傷物にされたのが、許せなかったのだろう…


 そして、


 そして、だ…


 気になるのは、米倉と水野は、表面上では、仲がいいが、陰では、互いに、猛烈に張り合っているという事実だ…


 正造が、先日、電話をかけてきて、私に告げた…


 そして、その話の内容で、一番驚いたのは、互いに相手の会社にスパイを置いているという話だ…


 互いに強烈に張り合うゆえに、相手のことが、気になる…


 相手が、なにをしているのか、気になる…


 それゆえ、スパイを置いているという話だ…


 最初、正造から、その話を聞いたときは、おおげさでなく、ビックリ仰天したが、よくよく考えてみれば、ありそうなことだと、思う…


 どこでも、ありがちなことだと、思うのだ…


 ライバルゆえに、相手が、なにをしているのか、気になる…


 それゆえ、スパイを置いて、相手の情報を知る…


 相手が、なにをしているのか、知る…


 当たり前のことだ…


 これは、国で言えば、同盟国でも、同じらしい…


 いわゆる、敵国でなく、同盟国同士でも、同じらしい…


 日本やアメリカでも、同じらしい…


 いかに、同盟国でも、国が、違うのだから、100%信用ができないからだ…


 だから、同盟国同士でも、互いにスパイを置いている…


 それと、似ている…


 そして、そんなことを、考えれば、色々と思うことも、出てきた…


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