表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/9

五月十八日 午後十一時五分

 私は眠れなかった。


 本家離れの客室。


 窓の外では雨が降り始めていた。


 匿名の電話。


 整備工場。


 ブレーキホース。


 何度考えても答えは一つしかない。


 誰かが見ていた。


 誰かが私の計画を知っていた。


 警察か。


 使用人か。


 親族か。


 いや違う。


 もしそうなら告発するはずだ。


 わざわざ匿名で修理などしない。


 私を逮捕させる方が早い。


 だとすると目的は何だ。


 なぜ叔父を助けた。


 なぜ私を見逃した。


 私は天井を見つめた。


 その時だった。


 廊下の向こうで誰かの足音が聞こえた。


 深夜十一時。


 本家の人間は皆寝ている時間だ。


 ゆっくりと。


 まるで見回るように。


 足音は廊下を通り過ぎていった。


 私は起き上がった。


 胸の奥で、復讐心とは別の感情が芽生え始めていた。


 不安。


 そして疑念。


 私は初めて思った。


 ――誰かが私を見ている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ